※本記事は、GatherVerseが2026年9月15日に開催した「GatherVerse - Women's AI Summit :Day 1」の動画(https://www.youtube.com/watch?v=M70SOncszCI )の内容を基に作成されています。本サミットは、GatherVerse創設者のChristopher Lafayette氏らが進行役を務め、心理学者のDr. Robin Rise氏、元MetaでPyTorchのドキュメント支援チームなどを率いたFawn DeMatteo氏による炉辺対談と、AI戦略、エンタープライズAI、起業、教育、政策などの分野で活躍する19名の女性リーダーによる3つのラウンドテーブルで構成されています。本記事では、動画の内容を要約しております。なお、本記事の内容は原著作者の見解を正確に反映するよう努めていますが、要約や解釈による誤りがある可能性もありますので、正確な情報や文脈については、オリジナルの動画をご覧いただくことをお勧めいたします。また、登壇者の氏名や所属は動画の音声を基に表記しているため、正式な表記と異なる場合があります。サミットの詳細や登壇者一覧については、公式ウェブサイト(https://gatherverse.org/women-ai-2026/ )をご参照ください。
第1章 オープニング
1-1 サミットの開幕と創設者の開会所感
Salvation Chigaroka: 皆さま、GatherVerse Women's AI Summit 2026へようこそ。多くの方が心待ちにしてくださっていたこのサミットに参加していただき、心からうれしく思います。gatherverse.liveでご覧の皆さま、そしてさまざまなソーシャル配信プラットフォームから視聴してくださっている皆さま、ありがとうございます。この配信をシェアし、反応を寄せてくださる方々、さらにこのライブイベントをご自身のプライベートなネットワークに向けて再配信してくださっている登壇者の皆さまにも感謝を申し上げます。今回のサミットには、大陸を越えて200名を超える女性リーダーとその支援者(アライ)が集まっています。GatherVerseはこの4年間で45回のグローバルサミットを開催してきましたが、今回は46回目にあたります。この節目にたどり着けたのは、ひとえにコミュニティの皆さまの信頼のおかげです。GatherVerseは「人間第一」の基準とイノベーションが交わる場所であり、アクセシビリティ、教育、平等、コミュニティ開発、安全、プライバシー、ウェルネス、倫理、信頼、ケア、そして少しの思いやりを大切にしています。その思いやりの精神のもと、今回は多様な業界から数万人規模の参加者をお迎えしています。これから3週間にわたり、炉辺対談、ラウンドテーブル、パネルディスカッション、事前収録のトークに専門家の方々が登場します。そして初日の今日は、「すべての産業はいまやAI産業である」という否定しようのない現実から始めたいと思います。
Lynn Gatau: まさに、すべての産業がAI産業になりました。そして女性はそれを率いることができますし、実際に率いています。この配信を行っているまさに今この瞬間にも、世界のどこかで一人の女性が、世界が必要としている何かを築いているはずです。彼女はAIモデルを開発しているかもしれませんし、研究に取り組んでいるかもしれません。スタートアップを立ち上げているかもしれませんし、企業を経営しているかもしれません。政策を書いているかもしれませんし、研究室や教室、役員会議室、あるいは私たちが想像もつかない世界のどこかにいるかもしれません。だからこそ私たちはここに集い、女性のリーダーシップを称えると同時に、目前に迫った懸念に正面から向き合うのです。さあ、一緒に築いていきましょう。
Salvation Chigaroka: そうですね、Lynn。私は、私たちの経験こそが、私たちが築くものを導くべきだと信じています。改めまして、GatherVerseでグローバルプログラム・ディレクターを務めているSalvation Chigarokaです。
Lynn Gatau: 私はGatherVerseでコミュニケーション・ディレクターを務めているLynn Gatauです。私たちはこのサミットのモデレーターの一員として皆さまをご案内します。このあと、創設者のChristopher Lafayetteと特別ゲストのDr. Robin Riseによる炉辺対談「Her Strength Is Now」をお届けしますが、その前に、創設者でありブリッジビルダーでもあるChristopher Lafayetteから短いご挨拶をいただきます。
Salvation Chigaroka: そして、この配信をご覧の皆さまにお願いがあります。ぜひご友人に伝え、ご自身のオーディエンスにこの配信を共有してください。姉妹や同僚など、この場にいるべきだと思う方がいれば、どなたにでも声をかけていただければと思います。それでは、May our gather be well。
Christopher Lafayette: 皆さま、こんにちは。GatherVerse Women's AI Summit 2026へようこそ。このような形で開会のご挨拶をする機会をいただき、ありがとうございます。GatherVerseの創設者で、エマージングテクノロジストのChristopher Lafayetteです。私は女性のリーダーシップを支持し支援するアライであることを、恥じることも弁解することもなく表明します。いま私たちは、同時代において経験したことのないハイパースケールと急速な展開のイノベーションのただ中にいて、これまでで最も重大な時期を迎えていると考えています。先ほどSalvation ChigarokaとLynn Gatauが紹介したとおり、今回はGatherVerseにとって46回目のグローバルサミットです。いまこの瞬間も、世界中のさまざまな場所から、都市を越え大陸を越えて、多くの女性と男性がこの扉の前に集まり、再び敷居をまたいでくださっています。GatherVerseは最初のサミットから一貫して女性のリーダーシップを重視し、長年にわたり、エマージングテクノロジーと人間性が交差する実に多様なテーマを探求してきました。これから3週間にわたって行う議論は、その中でも最も本質的なものの一つです。なぜなら、女性の全体なくしてAIの全体はあり得ないからです。このサミットでは、公共部門から民間部門まで、起業家やソロプレナー、コンサルタントやアドバイザー、そしてかつて巨大テクノロジー企業の中枢にいた人々まで、さまざまな視点と思いを持つ方々の声を聞くことになります。そうした企業は、まるで一夜にして途方もない影響力を持つ存在になったかのように見えます。ここに集まった皆さまはすでにある程度実感しているとおり、人工知能は紛れもなく本物の応用科学であり技術です。AIは文明全体の労働のあり方を変えつつあり、すでに変えてきましたが、それでも私たちはまだ始まったばかりなのかもしれません。私自身は今回、学び手であり聞き手という立場でこの場に来ています。そして今週参加しているすべての男性にも、同じ姿勢で臨んでいただきたいと思います。私はいまシリコンバレーにいて、かつてないほど驚くべきイノベーションを目の当たりにしています。しかし一方で、私たちは大きく後れを取っています。テーブルは平らではなく、バランスも取れていません。だからこそ私は、このイベントのテーマに沿って、すべての女性がマイクとカメラを持ち、安心して語ることのできる安全な場をつくることが最善であり、急務だと考えました。私たちはそのために最善を尽くしてきましたので、皆さまにもそう感じていただけることを願っています。GatherVerseでは、次の共同創業者やクライアント、顧客に出会ったり、ネットワークを広げたりできるかもしれません。しかしそれ以上に大切なのは、GatherVerseに来た方は誰でも、すでに一人の友人を見つけているということです。この議論のために時間を割いてくださった皆さまに感謝します。与えられた時間はわずかですが、紐解くべきこと、共有すべきことはたくさんあります。これからの数週間、語ってくださるすべての声から学び、耳を傾けることを楽しみにしています。語るべきことは尽きませんが、今この瞬間は、この言葉でご挨拶を締めくくりたいと思います。May our gather be well。
第2章 炉辺対談「Her Strength Is Now」:Dr. Robin Rise
2-1 「緊急事態」と自前のテーブル
Christopher Lafayette: いよいよ初日最初のセッションとして、Dr. Robin Riseとの炉辺対談をお届けします。テーマは「Her Strength Is Now」です。Dr. Rise、またお会いできて本当にうれしく思います。
Robin Rise: こちらこそ。GatherVerseは、女性が未来をつくる過程で声を持てるよう、先頭に立って道を切り開いていると思います。世界がその取り組みを評価し、女性の声が不可欠だと認め始めていることに、私はとても興奮しています。それにGatherVerseのスタッフチームは本当に一流で、いつも感心させられます。
Christopher Lafayette: ありがとうございます、Dr. Rise。長年変わらずGatherVerseを支え、時間と言葉、そしてリーダーシップを惜しみなく提供してくださっていることに、いつも感謝しています。ですが、ここからは腕まくりをして本題に入りましょう。GatherVerse Women's AI Summitの初日が正式に始まりました。最初のラウンドテーブルまでの限られた時間ですが、一緒に薪を割るように、じっくり掘り下げたいと思います。人工知能をめぐってあなたが見聞きしていること、そして世界各地やそれぞれの地域で女性リーダーが果たしている貢献について、あなたの視点から今どのような光景が見えていますか。そして同時に、2026年9月の今、あなたが最も懸念していることは何でしょうか。
Robin Rise: まず、私を信頼し、こうした本音の対話ができる信頼の雰囲気をつくってくださったことに感謝します。こういう場はどこにでもあるわけではありませんから。そのうえで申し上げると、今は緊急事態です。社会に貢献しようとする向社会的な声が抑え込まれています。私はそれを「経済的超有機体」と呼んでいるのですが、いかなる代償を払ってでも成長し、消費し、規模を拡大しようとするこの仕組みが、家族や自分自身がこのシステムに取り込まれることなく成功し、豊かに生きられる余地のある世界を望む私たちを押し出しつつあります。「悲観論者」と呼ばれるリスクを承知のうえで、皆さんに聞いていただきたいことがあります。このサミットでも多くの方がこの点について語るはずですが、この緊急事態は、道具としてのAIの問題ではありません。いま構築されつつある反社会的なシステムの問題なのです。そのシステムは搾取的で収奪的であり、私たちが到底理解しきれない形で私たちに影響を与えています。たとえば、私の母は頼んでもいないサプリメントの広告を受け取り、それを買ってしまいます。私の娘たちは、クリエイティブ業界で自分の声を届けようともがいています。だからこそ、女性の向社会的な声を届けることが不可欠な時代になっているのです。しかも、それを語るだけでは足りません。今は行動するとき、集うときです。心理学者としての私の目標は、人々が不快さと向き合えるようにすることですが、まさに今がその状況にあります。待つことはできませんし、現実を否定することもできません。私たちに居場所を与えようとしないシステムに、努力して入り込んでいくこともできません。だから、自分たちの居場所を自分たちで築くのです。
Christopher Lafayette: それはどういうことなのでしょうか。その言葉にはとても共感します。世の中ではよく「テーブルに席を」と言われますが、私自身は、テーブル職人として自分で木材を持ち込み、自分のテーブルを作って座ることを強く支持しています。Dr. Rise、今の状況はそういうことなのでしょうか。テーブルに席を求めるのではなく、自分たちでテーブルを作らなければならないところまで来ているということでしょうか。というのも、私たちは今、史上最も民主化された形でテクノロジーやツールにアクセスできているように思うのです。これほど恵まれ、これほど手に入りやすい時代はかつてありませんでした。
Robin Rise: まさにそのとおりです。私の人生はずっと、椅子取りゲームのような世界の中にありました。勝者が一人になるまで、居場所が次々と奪われていくゲームです。それに対して女性は、つながり、守り、家族や社会、コミュニティの面倒を見るという、私たちの生物学的な特性、神経内分泌系の働きに根ざした行動をとる傾向があります。だから女性は、もっと大きなテーブルを作ろうとするのです。そして今、私たちが作ったテーブルに誰もが席を持てるような、並行する構造、並行するエコシステムを創り出すときが来ていると私は考えています。
2-2 協働の意義と「マジックミラー」としてのAI
Christopher Lafayette: ではその点について話しましょう。協働とコミュニティについてです。なぜそれがこれほど不可欠で、なぜ今なのでしょうか。自分では答えがわかっているつもりでも、GatherVerseに来るときには、すべての答えを持っているとは思わないようにしています。たいてい、一日の終わりどころか各セッションが終わる頃には、思っていたほど答えを持っていなかったと気づかされるからです。Dr. Rise、あなたの視点から見て、協働がこれほど重要なのはなぜですか。
Robin Rise: Christopher、それには二つの側面があります。一つ目は、女性同士の協働です。最も多くのつながりを持つ女性ほど長生きするということがわかっています。他の女性とつながる女性は、世界をより複雑に、より多様に理解することができます。私の言葉で言えば、物事をさまざまな面から見ることができるようになるのです。つながりが多ければ多いほど、私たち自身も、私たちのコミュニティも豊かになります。女性は「守り、つながる」存在であり、オキシトシンとエストロゲンの働きによって、「tend and befriend(世話をし、仲間をつくる)」という独自の生存システムを持っています。私たちはそれを活かしているのです。ですから、女性同士のつながりは多ければ多いほど良いのですが、それはシステムの中で自分自身を守る必要があることに無自覚でいてよいという意味ではありません。二つ目は、男性や企業、コミュニティとの協働です。そこでは、二つの世界の両方で持ちこたえ、生きていける女性が必要になります。赤ちゃんも、会社も、社会も、対等な男性と対等な女性がいて初めて生まれるものであり、そのバランスがなければうまくいきません。女性の中には「tend and befriend」の傾向が強い人もいれば、現場に飛び込んで真正面から勝負し、誰にとっても機能するシステムを作り上げる人もいるのです。
Christopher Lafayette: ありがとうございます、Dr. Rise。メモを取っています。オキシトシンとエストロゲンですね。あとで調べてみますが、AIには聞かないようにします。正確な答えを得るために、どこかにオックスフォード辞典が転がっていないか探してみますよ。というのも、私には懸念があるからです。このサミットを通じてさらに議論していくことになると思いますが、本当に切実な懸念です。皆さんもご存じのとおり、私たちはフロンティアの指数関数的な探求の段階に入り、極めて強力なツールとデータセットを使うようになっています。私が懸念しているのは、特にフロンティアラボで作られ、私たちが今日使っているAIの大半が、本質的には男性によって編纂されているということです。データセットは男性のデータエンジニアやサイエンティストによって作られ、男性によって訓練され、男性によって強化されています。そのため、モデルに対する文化的な貢献が十分ではないと私は考えています。ファインチューニングの段階を見ても、女性や多様な文化的コミュニティのデータを収奪的な構造で取り込み、そのデータが何を意味するかを外部の人間が解釈しているのであって、当事者自身に作ってもらっているわけではありません。「自社の製品を買ってほしい人を雇え」という格言がありますが、シリコンバレーの現実はとてもそうはなっていません。そこで行われているのは、女性についての「解釈」なのです。Dr. Rise、私はこの点を懸念しています。
Robin Rise: 私も同じです。私がかつてコンピューターサイエンスで最初に学んだのは、「ガベージイン・ガベージアウト」、つまりゴミを入れればゴミしか出てこないということでした。私たちのシステムが、パブリックドメインに公開されてきたものや、人々の私的な記録からスクレイピングされたものの上に構築されているとすれば、歴史は勝者によって書かれてきたわけです。あらゆる知識を網羅しているとされるLLMに内在するバイアスが、女性や有色人種、そして公の場に出てこなかったさまざまなコミュニティに不利に働くことは、すでに示されています。つまり私たちは今、データそのものが操作され、損なわれている時代にいるのです。そのうえで、私は今のAIを「マジックミラー」のようなシステムだと表現したいと思います。部屋の中で自分の姿が鏡に映っているのに、その鏡の向こう側から誰かがあなたの一挙手一投足を見ている、という状況に置かれたことはあるでしょうか。私にとってAIとは、まさにそういうものです。そこには透明性がありません。マジックミラーの向こうで本当は何が起きているのか、彼らがあなたに対して、あなたについて何をしているのか、その情報をどう使っているのか、私たちにはわからないのです。それは純粋に収奪的な状況です。ですから今、私たちは岐路に立っています。透明性と公平な利益のバランスが保たれた世界になるのか、それとも本当に椅子取りゲームのような、勝者が一人しかいない反社会的な世界になるのかです。そして、そうした反社会的なシステムで勝つのは、たいてい最大の捕食者なのです。
Christopher Lafayette: その言葉を受けて、次のラウンドテーブルの準備に移りたいと思います。Dr. Rise、すぐにまた戻ってきていただきますね。皆さん、この対話は何日でも続けられますが、なぜそうすべきなのかを自らに問い続けなければなりません。Dr. Rise、お時間をいただき本当にありがとうございました。GatherVerseは速く進みます。塹壕へ、そして森の奥へと踏み込み、一緒に薪を割りましょう。探求のときです。
Robin Rise: ありがとうございました。この先が本当に楽しみです。
第3章 ラウンドテーブル1「あらゆる産業でAIを率いる女性たち」
3-1 パネリスト紹介と参加動機
Christopher Lafayette: GatherVerse Women's AI Summitで最初となるラウンドテーブルを始めます。テーマは「あらゆる産業でAIを率いる女性たち」です。今日はさまざまな経歴を持つリーダーの方々に集まっていただきました。皆さんの知恵を結集し、私たちが今どこに立っているのかをより深く理解したいと考えています。お一人ずつ順番に、簡単な自己紹介と、イノベーションに関して現在取り組んでいること、そして何より今日ここに来ようと思った動機をお話しください。テンポよく進めていきます。まずはCharis Lovelandからお願いします。
Charis Loveland: お招きいただきありがとうございます。Charisma Intelligenceの創業者、Charis Lovelandです。ハイテク業界で20年間働いた後に自分の会社を立ち上げ、AI戦略を専門にしています。途中でマイクの調子が悪くなってしまい、うちの猫が話を持っていってしまったようで失礼しました。
Malvika Jethmalani: シカゴを拠点にしているMalvika Jethmalaniです。人的資本に関するアドバイザリー会社Atis Groupの創業者であり、あらゆる立場の女性リーダーが集まってAIを共に学ぶグローバルコミュニティ、Women Shaping AIの創設者でもあります。今日ここに来たのは、AIに関して女性が意思決定のテーブルにつくことについて、議論をさらに前に進める必要があると考えているからです。人口の半分を置き去りにするのであれば、それは本当の意味での技術革命とは言えません。
Linara: ロンドンを拠点に、SWworks Technology ConsultancyでエグゼクティブアドバイザーとしてAI戦略とオペレーティングモデルを統括し、EMEA市場を担当しているLinaraです。先ほどChristopherが開会の挨拶で、AIの開発者、戦略立案者、意思決定者の中で女性が極めて少ないと話していましたが、まさにその点に強い関心を持っているので、このメンバーの中にいられることをうれしく思います。
Beth: Bethです。私は起業と人工知能が交わる領域で、特にこの時代における人間の潜在能力を探求しています。以前は手に入らなかった膨大なものに今は瞬時にアクセスできるようになり、とても興味深い時代だと感じています。しかし先ほどの対談で話されていたように、不公平なアプローチをとっているせいで、私たちは技術面だけでなく、市場に出てきている技術と組み合わせたときに人間が本当は何をできるのかという点でも、多くの機会を取りこぼしていると思います。私は大学レベルで、起業家としてのマインドセット、モチベーション、リーダーシップを扱っています。機械と人間の関係の中で、適切なタイミングと環境で、きちんと支援を受けた声がテーブルに届いているかどうかを見つめています。
Aishwarya: カナダのハリファックスから参加しているAishwaryaです。データとAIの分野で13年の経験があり、現在はMicrosoftでエージェント型AIに焦点を当てたプリンシパル・クラウドソリューション・アーキテクトを務めています。Packt Publishingからエージェント型AIのプレイブックを執筆中で、学んだことをLinkedInの約6万9,000人のコミュニティに発信しています。今回参加したのは、AIがデモの段階を終えて、実際に役に立つものになり始めた転換点だからです。これまでの経験で得た知識を、素晴らしい女性の皆さんと共有したいと思っています。長い間、AIは人々が話題にするものでしたが、今では実際に構築し、試し、仕事に活用するものになりました。交わされる議論も「AIとは何か」から「どうすれば責任ある形で実現できるか」へと移ってきていて、そのことに大きな希望を感じています。
Arjita Sati: カリフォルニア州サンフランシスコを拠点にしているArjita Satiです。私は16歳のときにインドで起業して以来、ずっと起業家として生きてきました。2016年から2017年にかけてベンチャー資金を受けたAIスタートアップを立ち上げ、Elon Muskが支援する賞金1,500万ドルのXPRIZEで準決勝に進出し、世界中の子どもと保護者4万人のパイプラインを築きました。ただ、当時のAIといえば機械学習のことで、使えるライブラリもGoogle BrainとAppleのコンピュータービジョンくらいしかなく、時代を先取りしすぎていました。その後は州立大学で起業論の講師を務めながら、いくつかのプロダクトを作ってきました。昨年はバイブコーディングでShantiというウェルネスプラットフォームを開発し、現在、米国のAIウェルネス部門で4位にランクされています。今はBuild with AI clubの創設者であり、サンフランシスコのClaudeコミュニティアンバサダーも務めています。私が対象としているのは技術者ではない人々です。Build with AI clubで目指しているのは二つのことで、一つはAIのニュースを消費するのをやめて、この技術のどの部分を自分の生活に実装できるかを実際に見てもらうことです。もう一つは、この新しい時代をどう生き抜くかということです。私たちはこの時代に備えてこなかったし、教育システムも備えさせてはくれませんでした。人間としてどう振る舞うのか、何が人間らしさとして残るのか、見極める力や判断力はどこにあるのか、ということに力を入れています。
Christopher Lafayette: それだけ多くの活動をされている中で、今日こうして時間を割いてくださった動機は何でしょうか。
Arjita Sati: 一番の理由は、女性は実際にはAIを使っているのに、どれだけ使っているかを十分に語っていないという点に光を当てたいからです。議論は一方の性別に偏っています。実はBCGの最新の調査では、生成AIの利用者の過半数は女性だと示されています。それなのに私たちは、オフィスや職場でそのことを話しません。とにかく結果を出せばいい、と考えてしまうからです。女性はAIを大いに活用しているのに、それを口にしていないだけなのです。私はその点をオープンにしたいと思っています。女性がもっと語るようになれば、他の人を刺激し、職場でもより良い成果を上げられるはずです。
3-2 今求められるリーダー像
Christopher Lafayette: ではここから、パネリストの皆さんの間を自由に行き来しながら議論していきます。Malvika、あなたは冒頭で、人々の半分を置き去りにしてはならないと話していました。イノベーションやハイパースケール、加速する技術の世界では置き去りにすることが当たり前になっていますが、この種の技術が社会規模で入ってきている今、それは許されません。そのうえでお聞きしたいのですが、今私たちが置かれているこの状況で、どのようなリーダーが必要なのでしょうか。
Malvika Jethmalani: 私が必要だと考えるのは、人間とAIからなるチームの集合的な知恵を引き出す方法を理解しているリーダーです。AIが今後の働き方や仕事の進め方に深く組み込まれていくことは、誰の目にも明らかです。しかし大切なのは、技術を私たちより上の台座に祭り上げないこと、そして組織図の上で人間と同列に並べて比較したりしないことです。人間が引き続き主導権を握っていなければならないと認識する必要があります。また、複雑さとニュアンスを扱い、複数の真実を同時に抱えていられるリーダーであることも重要です。残念ながらテクノロジーの世界では、技術者は白か黒かで物事を考えがちですが、すべてがそれほど単純に割り切れるわけではありません。文明レベルの技術を扱っている今はなおさらです。私たちには、ニュアンスと複雑さに対応できるリーダーが必要です。
Christopher Lafayette: ニュアンスと複雑さに対応でき、時代の兆しを読み取れるリーダーということですね。そして、成長し続けるこの技術に遅れずについていけることも必要です。これは年に一度、あるいは月に一度起こるような話ではありません。私たちの調査では、AIの新しいモデルが毎日少なくとも200から300は公開されており、把握されているだけでも190万を超えるモデルが存在しています。そこにエージェントやマルチヘッド型のエージェントシステムなども加わります。民間部門を見ても、起業家になる人、そして初めて起業せざるを得なくなった人がいて、実に多くのことが起きています。Charis、同じことをお聞きします。人々を置き去りにせず前へ連れて行きながら、同時に自分自身もこのゲームに残り続けるには、2026年9月の今、AIの女性リーダーとしてどうあるべきでしょうか。
Charis Loveland: とても重要な問いですね、Christopher。ここではViktor Franklの考えを引用したいと思います。スピードを上げるためには、実はスピードを落とす必要があります。なぜなら私たちは、刺激と反応の間にある「間」の中にこそ、主体性を見出すからです。そして現実として、責任あるAIとは、AIがどこで使われているのか、誰がそれをチェックしているのか、そして間違ったときに何が起こり、どのような結果を招くのかを説明できることを意味します。私たちには責任あるAIが必要です。多くの企業が技術を導入していて、先ほどMalvikaが言ったように技術を台座に祭り上げていますが、チェンジマネジメントこそが先に来なければなりません。これは技術を伴うチェンジマネジメントであって、その逆ではないのです。なぜなら人々はすでにAIを使っているからであり、心理的安全性という土台があることが決定的に重要です。それから、パイロットを始める前にアウトカムを定義しておく必要があります。「AIを探ってみる」というのは成功指標ではありません。私はAmazonで感情知能プログラムの創設プロダクトマネージャーを務めるという貴重な機会に恵まれ、そのプログラムを150万人規模にまで拡大しました。その経験からも、目指すアウトカムが何かを理解し、最初から最後まで人間をループの中に置き続けることがいかに大切かを実感しています。技術を組み込んだうえで、まず人間のスキルをスケールさせるのです。
Christopher Lafayette: 「まず人間のスキルをスケールさせる」という点を、もう少し具体的に説明していただけますか。
Charis Loveland: それはもはやソフトスキルではありません。人間のスキルです。そしてエージェントの群れを管理するようになる中で、こうした人間のスキルは私たちにとって唯一の固有の競争優位になっていきます。ですから、リーダーシップや、ニュアンスを理解する力、そして自分の思考を機械に外注しない力といったスキルを育てていくことが必要なのです。
Christopher Lafayette: 非常に興味深いですね。私は、文化的な知的財産や、守るべきものを守る姿勢について考えることがあります。私たちが母の胎内から生まれながらにして受け取ってきたもの、本来備えているものは、どれほど想像をたくましくしても機械には複製できません。Arjita、MalvikaとCharisがリーダーシップと人間のスキル、つまり機械を活用するために私たちが本来持っているものを引き出すことについて語ってきましたが、私はこれを起業家の視点からも考えたいと思います。あなた自身が起業家ですし、ここシリコンバレーでもそのことをよく考えます。これほど強力なツールにアクセスでき、思う存分創造的になれる世界で、自分に生まれつき備わったスキルや資質を引き出す起業家レベルのリーダーとは、どのような存在でしょうか。
Arjita Sati: これはもっと深く議論する必要があるテーマだと思いますが、サンフランシスコや世界の他の地域で見ていることから言うと、この波を率いるのは真の起業家になると思います。私の言う真の起業家とは、エンドユーザーである顧客のことを大切にする人です。自分の製品がいかにクールか、技術がいかにクールかにはこだわりません。自分が稼ぐお金のことだけを考えているわけでもありません。お金なら一人の顧客から一度だけ稼ぐことはできますが、ビジネスモデルを続けていくには、それ以上の何かが必要だからです。ですから、この波を率いるべきなのは、エゴを持たずに現れて「ここには私が仕えるべき人がいて、仕えるべき人間性がある」と言える人です。技術はすでに存在していて、そこから逃げることも、一時停止することも、止めることもできません。では、それは自分が仕えている相手にとって何を意味するのかを考える人です。そしてそこには、三つのスキルが必要だと思います。一つ目は技術に対する楽観です。人類はこれまでも苦難に直面してきましたが、私たちを前進させてきたのは楽観とレジリエンス、そして曖昧さへの耐性でした。二つ目は判断力です。そもそもこれは必要なのか、本当に自分に要るのか、と問いかけることです。この技術は自分に多くを求めすぎていないか、データを求めすぎていないか、パスワードが多すぎないか、時間を取られすぎていないか、と問うことです。三つ目は安全性に関する問いです。データを理解し、安全を理解している人が必要です。これはかつては技術的なスキルでしたが、今ではあらゆる教育段階で教えるべきものになっていると感じています。私たちがAIに渡しているあらゆる会話やデータがどうなるのか、あまりにもわかっていないからです。たとえモデルの訓練に使われていないとしても、私たちは自分の情報をAIプラットフォーム上に保存しています。それが一体どう扱われているのでしょうか。以前は、データセキュリティの部署、戦略の部署、人事の部署というように別々の部門がありました。しかし今はそのすべてを一人の人間が担う必要があります。サイロを作るのをやめて、十分な情報に基づいた意思決定をして前進できる、全体性を備えた人間を育てなければなりません。ここサンフランシスコのわずか7マイル四方の中で、本当に興味深いことが起きています。いつも畏敬の念を抱かされますが、同時にいつも怖くもあります。そしてその二つの感情が同時に存在しているのです。
3-3 大企業の変革現場と人間の可能性
Christopher Lafayette: ありがとうございます。Linara、今Arjitaが語った、人間が関わり続けることの必要性を受けてお聞きします。私たちは「ヒューマン・イン・ザ・ループ」や倫理的な開発、機械との協働的な意思決定、そして情緒的・社会的な学習について考えます。しかし、機械は情緒的・社会的な学習について本当のところ何を知っているのでしょうか。しかもその機械は、大半を男性によってファインチューニングされています。念のため申し上げておくと、GatherVerseでこれは男性批判をしているわけではありません。私たちに与えられている事実とデータを述べているだけであり、エンタープライズ製品を一般消費者向けに展開する際の情緒的・社会的な発達やつながりにとってそれが何を意味するのかは、皆さん自身で判断してください。企業に限らず、あらゆる環境で、より多くの機械が人間の位置に取って代わりつつあります。人間らしさを保つという観点から、そしてフロンティアの最前線で構築する者の責任という観点から、これは何を意味するのでしょうか。Arjitaの抱く恐れは現実のものであり、多くの人が共有していると思います。
Linara: ありがとうございます、Christopher。私は少し違う角度からお話しします。私の役割では、起業家よりも、いわゆる伝統的な大企業と主に仕事をしています。そうした企業はみな、エージェント型AIによる変革の最中にあり、私はAI戦略とオペレーティングモデルの責任者としてその変革を推進しています。そこで直面しているのは、また別の種類の課題です。AIを活用して効率性や生産性を示すよう、市場から強い圧力がかかっていて、率直に言えば、それは非常に多くの場合、人員削減という結果になります。ですから私にとっても、リーダーの役割をめぐる先ほどの議論はとても興味深いものでした。伝統的な企業のリーダーは、効率性を示し、利益への影響を示すために、場合によっては大勢の人を解雇する立場にあるからです。そこで必要なのは共感です。こうした決定は難しく、時には避けられないものですが、市場がそういう方向に向かっているのだということを理解しつつ、共感を示すことが大切です。それに加えて、私は最近、抵抗への対応について多くのクライアントに助言するようになっています。AIが仕事を奪い、プロセスの一部が自動化されていくのを目にすれば、いずれ自分も影響を受けることは避けられません。そのため従業員の間では、AIの導入、エージェント型AIの導入、新しいプロセスの導入に対して、すでにかなり顕著な抵抗が見られます。正直に言って、私の立場や私が助言しているクライアントから見ると、今はかなり厳しい時期です。だから私は繰り返し共感の話に戻ってくるのです。そして、繰り返しになりますが、こうした決定は時に避けられないものの、常にそうとは限りません。人員削減を考える前に、まず別の領域にスタッフを再配置する機会がないかを考えるべきです。それが答えにならない場合もありますが、可能であれば、リーダーは常にそのシナリオを頭の中で検討しておくべきだと思います。
Christopher Lafayette: 同感です。共感についてお話しいただいたことで、多くのことが見えてきました。私は、経済に共感はあるのだろうか、と自問します。Charisが経験してきたAmazonの時代のことも思い浮かびます。彼女が関わってきた組織やグループには、かつてそうしたポジションにいた人々がいて、ある程度は別の業界や領域へと再配置されたり転身したりすることなく、ただ解雇され、あらゆる手段を使って自力で道を探すよう世に放り出されました。Beth、Linaraの話を聞き、そしてMalvikaが提起した、誰も置き去りにしないという点を改めて考えています。Linaraが語った抵抗の話はもっともです。これほどの混乱が起きているのを目にして、なぜこの技術を採用したいと思うでしょうか。皆さん、GatherVerseにいると見えないかもしれませんが、それは起きていないという意味ではありません。私は、自分の家の玄関をノックされるまで、物事は他人事のままであることがあると教わってきました。私たちはこれほど速く進んでいるからこそ、女性の文化的な貢献や、自律的な主権を持って開発する能力をどう守るかが問われています。Arjitaでさえ、シリコンバレーの起業家として懸念や恐れを抱いています。それでも彼女は、指数関数的な変化の最前線でツールを最大限に活用しながらイノベーションを起こしている先駆者です。こうした人がもっと増えてほしいと思います。Beth、あなたはどう考えますか。
Beth: 私も同感ですし、皆さんが感じている恐れを共有しています。世界的に見ても、最も熱狂している人でさえ、耳元で「本当にこれでいいの?」とささやく小さな声を抱えているように思います。けれども同時に、私たちは今、恐れを選ぶのか、それとも冒険として捉えるのかを選べる岐路に立っているとも思います。私たちは新しい領域を探検しているのです。本当に実現するとは夢にも思っていなかったフロンティアが目の前にあります。こういう姿になるかもしれないと想像はしていましたが、実際にここまで来てみると、それはもっと大きく、もっと速く、もっと複雑で、いずれは私たち全員に関わってくるものでした。ですから、この場に来たときよりも良い状態でここを去りたいのであれば、私たち全員に、人間として、共感を持つ者として、そして他者との間にまだ十分に理解されていないつながりを持つ者として、自分に何ができるのかを探求する責務があると思います。MRIのおかげで、脳はこれまで考えられていたよりも活発に働いていることがわかってきました。それでも私たちは、心が持つ能力のわずか1〜5%しか理解していません。技術面でこれほどの機会を手にしている今、人間が本当に何をできるのかを知るために、私たちは何に投資しているのでしょうか。技術と組み合わせることで人間に翼を与え、その潜在能力を最大限に発揮させることができるはずです。これまで探求できなかったこと、探求しようとしなかったこと、テーブルに席すらなかったことを、AIを手にした今、私たちは本当にどこまでできるのでしょうか。今では、無限の席を備えた部屋を作れるだけの技術があります。過去にはそのための余地がありませんでしたが、もはや公平でないことの言い訳は尽きつつあります。だから、今こそ始めるときです。
Christopher Lafayette: まったく同感です。それはこのサミットの主旨とも一致していると思います。私たちが何年も何十年も持ち歩いてきた、自分自身という技術の力を理解するために、この技術をどう活用するかを考えるということです。解剖学的な意味での人体という小宇宙を探求することにもつながります。とても興味深いことです。率直に言って、女性の身体のシステムを男性だけが解釈することが適切だとは、私はまったく思いません。これは医療の現場で大きな懸念となっていて、さまざまな組織の女性リーダーからも、女性が病院や医療現場に入ったときに、完全に男性によって作られた機械が彼女の身体を解釈するということについて懸念を伝えられてきました。GatherVerseではこれまでも女性の健康をテーマに何度もサミットを開催してきましたし、今後も予定しています。
3-4 女性のAI利用をめぐる不公平
Christopher Lafayette: Aishwaryaはカメラの調整が必要なようなので、少し後でお呼びします。Malvika、Dr. Robin Riseが語っていた、協働し、コミュニティとして結集する必要性について改めて考えています。あなたは実際に女性たちを一つに集めるための一歩を踏み出しました。それは何のためで、何を目指しているのでしょうか。私から見ると、リーダーたちを結集させる「フォースマルチプライヤー」であることは、リーダーシップの素晴らしい証だと思います。職場で働く女性たちを一堂に集めて何をするのか、その目的は何か、女性のリーダーシップを結集させる者の役割は何か、そしてその場で何が起きているのかを教えてください。
Malvika Jethmalani: 私がWomen Shaping AIを設立したのは、あらゆる立場の女性が集まり、AIについて共に学び、共に実験し、この技術革命の中で私たちがどのような役割を担うのかを議論できる場を作りたかったからです。組織の中でAIガバナンスやAI政策が決定されるとき、どうすれば私たちが意思決定のテーブルにつけるのか、どうすれば倫理的で責任あるAIを提唱していけるのかを考える場でもあります。ここで重要な点があります。先ほどArjitaが、生成AIの利用者の過半数が女性だという調査を紹介しました。一方で、他の多くの調査では、職場で同じ役割に就いていても、女性はAIの利用において男性に後れを取っていることが示されています。しかし、データがどちらを示していようと、今わかっているのは、女性のAI利用は男性のAI利用よりも厳しく評価されるということです。これは複数の研究で示されています。つまり、たとえ女性がAIの利用で先行していたとしても、私たちはそのことでしばしば不利益を被っているのです。
Christopher Lafayette: Malvika、次に進む前に、その点をもう少し詳しく教えてください。これは驚くべき話で、初めて聞きました。
Malvika Jethmalani: 昨年、2025年のちょうど今頃に発表された研究があります。それによると、女性が生成AIを使って成果物を作った場合、男性が同じことをした場合と比べて能力が低いと判断され、AIが生成した成果物もより厳しく評価されるという結果が出ています。もう一つ、学校などの教育機関が「AIの使用を禁止する」と定めたケースについての研究もあります。これはノルウェーでの研究ですが、そうした場合でも男性、学校で言えば男子生徒はAIを使い続け、その結果として有利な立場に立つことがわかりました。一方で女性はルールを守る側であり、示された方針に従います。これは問題です。AIのスキルアップにおいて女性や少女を置き去りにすることになるからです。私がこれを懸念しているのは、雇用主がAIスキルを求めるようになっているからです。現在、60%を超える雇用主が採用の条件としてAIスキルを求めています。そして、混乱によって最も影響を受けやすい職種、つまり事務職や一般職を見ると、その労働力の80〜90%ほどを女性が占めています。しかもこれは職場に限った話にすぎません。視野を広げれば、他にも多くの問題があります。児童性的虐待コンテンツやAIが生成するコンテンツの問題もあり、Character AIのような製品を通じて、ある世代の男性たちが遊び感覚で女性を人間扱いしないことを学び、AIのガールフレンドやAIコンパニオンを持つようになっています。今日は深く立ち入る時間がありませんが、これは職場だけの問題ではなく、より広い社会の問題です。だからこそWomen Shaping AIは存在しているのです。
Christopher Lafayette: ありがとうございます、Malvika。非常に力強い分析で、多くのことが語られました。その不公平で不均衡な実態に、本当に驚かされます。Aishwarya、あなたには毎日コミュニケーションをとっているオーディエンスがいますね。多くの人があなたの言葉に信頼を寄せて耳を傾け、同時にあなたは彼らの声も聞いています。ですから、普通の人よりも多くのものが見えているのではないかと思います。今話されてきた不均衡について、あなたの経験から見える景色を聞かせてください。同時に、あなたが現在携わっている中で、女性のリーダーシップのあり方について、エンタープライズの視点からはどのように見えているでしょうか。
Aishwarya: 良い質問ですね。AIの分野で女性がリーダーシップを担う目的は、代表されること自体よりもずっと先にあると私は考えています。もちろん代表されることも非常に大切です。そのうえで第一の目的は、すべての人のために機能するAIを作ることです。AIは人間が作ったデータと人間の判断から学習します。ですから、それを設計する人たちが皆同じような見た目で、同じように考え、同じように生きていれば、システムもそれを反映することになります。実際に私たちはすでに、女性に対して性能が劣るAIや、特定の声を正しく扱えないAI、古い偏見を強化してしまうAIを目にしてきました。女性がこうしたシステムの設計や主導に関わることで、そうした欠陥をより早い段階で見つけることができ、技術は女性だけでなくすべての人にとってより良いものになります。私はこの質問が大好きです。なぜなら私自身がこの二つの世界の両方に生きているからです。私は大規模な組織のためにAIシステムを構築すると同時に、LinkedInで学んだことを約7万人のコミュニティに向けて発信しています。そしてこの二つは、多くの人が思っている以上に深くつながっていることを学びました。LinkedInでのリーダーシップは、多くの場合、可視性という形をとります。投稿し、教え、最新のモデルについて意見を共有することです。それには価値があり、コミュニティを育てます。女性がこれまでしばしば見えない存在だった分野で、女性の姿を見えるようにする助けになります。一方、大規模な組織の中でのAIリーダーシップはまったく違って見えます。はるかに静かなものです。システムが故障したときに誰が責任を持つのかを問い、セキュリティ、法務、ビジネスの各チームの足並みをそろえることです。本番環境では安全でない派手なデモに対して「まだです」と言うことであり、発表ではなく成果を測ることです。女性にとっての本当の機会は、この二つの物語を橋渡しすることにあると思います。まず、エンタープライズで培った深みを自分の公の発信に持ち込むことです。新しいツールについて投稿するだけでなく、本当の教訓を共有するのです。何がプロジェクトを成功させたのか、何がうまくいかなかったのか、ガバナンスや導入、データ品質の課題にどう対処したのか。もちろん機密情報を明かさない範囲でですが、そうしたコンテンツは貴重で、意思決定者が本当に求めているものです。次に、自分の公の声をエンタープライズの中に持ち帰ることです。何千人もの人にAIを説明する中で身につけた自信と明快さは、経営陣に説明する力を高めてくれます。コミュニケーションはリーダーシップのスキルであり、AIの分野ではとりわけ決定的なスキルです。三つ目に、信頼性は一貫性から生まれます。オーディエンスは扉を開いてくれますが、信頼は実際に結果を出すことで得られるものです。私が見てきたこの分野で最も強い女性たちは、公に発信するメッセージと実際に作り上げたものが一致している人たちです。そして最後に、自分のプラットフォームを他の人を引き上げるために使うことです。LinkedInやInstagram、Facebookで声を持っているなら、AIの裏側で静かに、しかし不可欠な仕事をしている女性たち、つまりアーキテクトやデータリード、ガバナンスの専門家を後押ししてください。彼女たちの物語こそが、AIリーダーシップの本当の姿なのです。私にとってAIにおけるリーダーシップとは、影響力と実際のインパクトのどちらかを選ぶことではありません。インパクトを生むためには本当は何が必要なのか、その真実を伝えるために自分の影響力を使うことなのです。
3-5 必要に迫られた起業と投資の現実
Christopher Lafayette: ありがとうございます、Aishwarya。あなたの話は、これまでの議論と見事に重なっています。Malvikaはコミュニティの必要性とその理由を語り、私たちは技術革新がこれだけの規模で進む中での不均衡について話してきました。男性と少年、女性と少女、そして教育の場で一方は学び続け、もう一方は学べていないという話もありました。そしてAishwaryaは、コミュニティで何をするのか、なぜそうするのか、どう語り、どう教え、どう共有するのか、つまり真正性のある声をどう届けるのかを語ってくれました。Charis、今は非常に大きな意味を持つ時代だと思います。私の見方が外れていたら遠慮なく指摘してほしいのですが、私たちはこれから、望んでというよりも必要に迫られて、次の産業の波を築くための起業の波を目にすることになると考えています。この計算資源の時代、データの時代、展開の時代において、Arjitaのような人やLinaraのような人を見ていると、道を切り開く先駆者の姿が見えてきます。指数関数的なフロンティアには、コンパスも北極星も地図もなく、「この道を行けばいい」と言えるものは何もありません。いわば自分の心に従うしかないのです。そこで、Aishwaryaがエンタープライズについて語ったことを踏まえてお聞きします。あなたはこれほど初期の成長段階で、多くの人がまだ見ていないものを見てきました。そこに身を置いていた立場から、そこを離れた立場へと移る、リーダーとしての移行はどのようなものでしたか。そして今、あなたはどこに立っていますか。
Charis Loveland: まったく同感です、Christopher。それは2026年の混沌と、テック業界のレイオフの余波の中で生きることがもたらす必然だと思います。2026年のテック業界のレイオフ件数は、年末まであと3か月ほどを残した時点で、すでに2025年の年間件数を上回っています。ですから人々は方向転換を迫られ、必要に迫られてレジリエンスの筋肉を鍛えなければならなくなるでしょう。そしてそれは、平等な代表という形をとる必要があります。昨年、2025年のAI職の採用に占める女性の割合はわずか26%で、AI以外の職種全体では50%でした。だからこそ多くの女性が、必要に迫られて起業へと向かっているのだと思います。そこでのリーダーシップは、共感、優しさ、コミュニティでの共有といった形をとらなければなりません。なぜなら、AIにおいて高くつくのは計算資源ではなく判断だからです。そしてソロプレナーであることの一番の良さは、その判断を割安で手に入れられることです。参入のためのコスト障壁ははるかに低くなっています。ソロプレナーや起業家が一斉に飛び立つ、素晴らしいブームがこれから来ると本気で思っています。そしてここでの成功の尺度は、必ずしもスピードや市場投入までの時間ではないと思います。私が見たいのは、習熟までにかかる時間が半分になり、燃え尽き症候群のスコアが上がるのではなく下がっていくことです。AIによって私たちが速くなっても、その分疲れ果ててしまうのであれば、それは失敗なのです。
Christopher Lafayette: 正直に言うと、私は加速主義者です。速く動いて機械の先を行け、という考え方の持ち主です。それでも同時に、あなたが語ったことには深く共感していますし、自分のやり方が唯一の道なのか、もっと良い方法があるのではないかと考えさせられる教訓として受け止めています。速く進むためにゆっくり進む、それが私たちの生きている世界なのでしょうか。Charisは資金面での参入障壁が低いと言いました。しかし私は、持続可能性の障壁はどうなのか、スケーラビリティの高さはどうなのかと考えます。Arjita、今の世の中で起業家になるというのは、ある意味では正気の沙汰ではなく、非常に厳しいことです。9時から5時の仕事とはまったく違いますし、それが最善の選択かどうかの判断には、自分だけでなく家族や大切な人たちも巻き込むことになります。確かに、資金面での参入障壁は低く、起業家としてかつてないアクセスをツールが与えてくれます。あなたもその恩恵を受けているでしょう。しかし、ここに私の最大の懸念の一つがあります。2027年には投資資本をテーマにした専用のサミットも予定していますが、この世界では女性起業家に対する投資資本が十分ではありません。製品が採用され、トラクションを得て、スケーラビリティがあり、多国籍に展開している女性起業家でさえそうです。この配信を多くの投資家が見ていることは間違いありません。それでも言わせてください。道を切り開いていて、次のレベルに進むためにそれを必要としている女性リーダーたちに対して、十分な案件の流れもリスクマネーも投じられていません。Arjita、はっきり言いました。私の見方は間違っているでしょうか、それとも正しいでしょうか。解決策はあるのでしょうか。女性はこの世界に起業家として入っていくとき、自分が生み出す利益だけを持続可能性の唯一の手段にしなければならないのでしょうか。
Arjita Sati: 真実は必ずしも一面だけではありません。どういうことかと言うと、Christopherが指摘していることは100%正確です。しかし、私たちが見落としているもう一つの事実があります。女性創業者として資金を調達することが、今ほど容易だったことはないのです。まだ十分ではありませんが、他の女性に投資する準備ができている裕福な女性が、今ほど多くいたことはありません。女性がこれほど自由に使えるお金を持ち、他の女性に賭けることができた時代はかつてありませんでした。それで十分かと言えば、まったくそんなことはありません。必要な額のほんの一部にすぎません。でも、5年前、いえ、私が自分のスタートアップの資金を調達していた2017年から2018年を思い出してください。ゼロでした。私のキャップテーブルに女性は一人もいませんでした。唯一の女性は大学時代の親友だけです。彼女には本当に感謝していますが、なぜ私の会社に投資してくれたのかは今でもわかりません。彼女はただ「あなたが作っているものを信じている」と言ってくれました。それだけです。当時はピッチする機会すらありませんでした。ところが今周りを見渡すと、最近もこんなニュースがありました。Cherubというスタートアップが最初の資金調達ラウンドを完了したのですが、これは女性が消費財やライフスタイル関連の企業のために資金を調達するためのプラットフォームです。以前はこうしたものは一切存在しませんでした。ですから、この真実のもう一つの側面は、今が女性創業者にとって最良の時代だということです。私は長い間創業者をやってきたので、そう言えます。それで機会の平等が解決するかと言えば、しません。でも、見方は二つあります。私は闘うこともできますし、今ある機会をつかんで築き続けることもできます。私は後者を選びます。どちらにもエネルギーを使うことになりますし、私はビジネスを前に進めなければならないからです。私はより厳しく評価されるでしょうか。より大きな基準で評価され、より多くの成果を出さなければならないでしょうか。そうでしょう。でも2017年にはこんな機会すら存在しなかったのです。だから私は今手にしているものを活かして、5年後の女性たちにとってのベンチマークになり、そして彼女たちに投資できる存在になりたいと思っています。それが私のとる姿勢です。
3-6 技術職の母数不足と好奇心の力
Christopher Lafayette: なんと説得力のあるリーダーシップのあり方でしょう。時間も残り少なくなってきましたが、Linara、あなたも同じように感じていますか。
Linara: 私はおそらく少し違う立場になると思いますが、Arjitaの前向きな見方を聞けたのはとても良かったです。私はテクノロジーコンサルティングの分野で働いていますが、この分野では一般的に女性が不足していました。コンピューターサイエンスやAI、データの分野に進む女性が十分にいなかったのです。これらは結局のところコンピューターサイエンスに関連する分野です。ですから、私たちの業界には構築する側の女性が十分にいたことがありませんでした。データエンジニアやデータサイエンティストの男女比が平等だったことは一度もなく、大きく男性に偏っていました。シリコンバレーで働いている皆さんもご存じのとおりですが、ここEMEAのテクノロジー企業でも同じ状況です。そして私がAI分野のリーダーという立場から懸念しているのは、リーダー層になるとその数がさらに少なくなるということです。女性のAIリーダーや変革のリーダーは、技術者の層から昇進していくものです。もともと女性の技術者が十分にいなかったのであれば、その数はさらに縮小していきます。私はおそらく、自分の会社でAIのリーダー職に就いている数少ない女性の一人です。これは懸念すべきことですし、AIがビジネスの世界だけでなく社会全体に浸透していくにつれて、ますます深刻になっていくでしょう。女性は必ずしも意思決定の場で代表されていません。政治の世界を見ても同じです。テレビやニュースで誰を目にするでしょうか。同じ構図がここにも当てはまります。しかしAIが私たちの社会やビジネス、組織の中でこれほど重要な役割を果たしている中で、女性がそのテーブルについていないのです。ですから、Arjitaの見方とは少し対照的に、私はもう少し悲観的な見方をしていると言えるかもしれません。もちろん私自身は関わっていますが、何百万もある声のうちの一つにすぎませんから。
Christopher Lafayette: GatherVerseでは、あなたの声は大切です。私たちはそれを心から尊重しています。では最後にBeth、ここまでの議論を振り返ってみたいと思います。誰も置き去りにしないというMalvikaの言葉と、コミュニティの本質的な必要性。Charisのように伝統的な企業から新しい場所、新しい挑戦へと移り、そこで得た経験をリーダーとしてコミュニティの中で活かしていく人がいること。Aishwaryaが毎週のように語りかけている大きなコミュニティと、指数関数的な成長とフロンティアが交わるこの地点で、この技術が何を意味するのかを定義し、産業の中で自分をどう表現していくかを共に学ぶ方法。そしてArjitaのように、この非常に脆い時代に、女性リーダーとして、またリーダーとして、次の貴重な一歩を踏み出すための生きた設計図を示している人がいること。後に続く人たちのために彼女が森の中に明かりを灯し続けてくれる限り、その一歩は男性にも女性にも恩恵をもたらすはずです。そしてLinara、あなたの率直さと物事の見方、可視性は、物事には常に別の見方があるということを教えてくれます。私たちはそれぞれ異なる道を歩み、この世界や技術の影響についての経験の長さや幅も違うからです。Beth、あなたは教育者です。私は改めて、今ここにいるリーダー一人ひとりが、これだけの経験を積んでいる以上、いずれかの場面で、何らかの形で教育者となる統治上の役割と責任を持っていると思います。それはどれほど重要なことでしょうか。
Beth: 本当の転換点は、実はつい5分ほど前に起きた出来事だったと思います。Christopher、あなたが話していたときのことです。誰が気づいて誰が気づかなかったかはわかりませんが、私はそれこそが女性の持つ秘密兵器だと思います。あなたの頭の中でスイッチが切り替わり、話し方が変わった瞬間に気づいたのです。それがこの部屋にいる全員と、この配信を見ている全員の中で何かに火をつけました。あなたは「ここに事実があります、今何が起きているのか論理的にお話ししましょう」というところから始まって、ある瞬間、はっきりと人間らしい姿になったのです。それを捉えるのは難しいのですが、確かにそこにあって、私たちには見えました。そしてそれが、新しいアイデアや新しい考え方、「それはどういう意味なのか」という新たな探求の爆発を引き起こしました。その好奇心、つまり技術への好奇心と人間への好奇心こそが、秘密兵器になると思います。それを教室に、役員会議室に、コンサルティングの場に、自分がいるあらゆる場所に持ち込み、この時代に希望と可能性を体現する存在になってほしいのです。これはワクワクするけれども恐ろしい冒険だと私たちが発信すれば、それは私たちが発信したとおりのものになります。私たちが使う言葉、私たちの態度、私たちがその部屋に招く人々、それが未来を築く人たちになるのです。ですから、教室やその外でこうした議論を続けていくことが、そこへたどり着くための架け橋になると思います。あなたが言ったことにもつながりますが、私はこれまで多くの会議で、「2時間もプロンプトを打ち込んだのに、自分を理解するための内容も文脈も足りなくて、自分のデジタルツインが作れない」と話す人たちを見てきました。だからこそ、「n of one」、つまりたった一人のための世界を追求し、その人の可能性を解き放ち広げていく、本当に洗練されたソリューションを作っていきましょう。それこそがフロンティアだと私は思います。
Christopher Lafayette: 皆さん、これこそがフロンティアです。gatherverse.liveでご覧の皆さん、そして世界中での再配信を通じて今も増え続けている視聴者の皆さん。指数関数的なフロンティアがどのようなものかを知りたいなら、それは「もの」ではなく「人々」であり、今まさに皆さんが目にしている彼女たちなのです。このラウンドテーブルに参加してくださったリーダーの皆さん、ありがとうございました。このサミットでは、まだまだ紐解くべきことがたくさんあります。次の炉辺対談ではFawn DeMatteoをお迎えします。彼女はかつてMetaでリーダーを務めていましたが、時代は大きく変わりました。皆さん、ここに登場したリーダーたち一人ひとりをぜひフォローし、彼女たちの探求と旅に加わってください。自分に何ができるかを尋ね、時間が許すならどう支えてもらえるかも尋ねてみてください。またどこかでお会いしましょう。May our gather be well。
第4章 炉辺対談:Fawn DeMatteo(元Meta)
4-1 経歴と参加動機
Christopher Lafayette: gatherverse.liveで引き続きご覧の皆さま、そして今初めて参加された皆さま、ようこそ。素晴らしい炉辺対談とラウンドテーブルを終えたばかりですが、私はしばし、指数関数的なフロンティアのまだ誰も踏み入れたことのない場所に連れて行かれたような気持ちになりました。さまざまなリーダーの経験や視点を聞けることは、世界中の多くの人に無料で開かれたこのサミットにとって、とりわけ大きな価値があります。そして今回はFawn、あなたをお迎えしています。あなたには語るべきこと、共有すべきことがたくさんあります。私たちはあなたの歩みや活動、そしてあなたが発信している警鐘をずっと追いかけてきました。本題に入る前に、あなたが何者なのか、そして今日ここに来た動機は何なのかを教えてください。
Fawn DeMatteo: この炉辺対談にお招きいただき、本当にありがとうございます。とても楽しみにしていました。Fawn DeMatteoです。私はテクノロジー企業で27年間働いてきて、そのうち直近の15年はチームを率いる立場にありました。最近まではMetaで、社内の機械学習エンジニアと研究者を支援するチームを率いていました。Metaのオープンソースのディープラーニング・フレームワークであるPyTorchも支援しており、そのドキュメントの利用者は約1,900万人にのぼります。また、AIイネーブルメントも担当し、私が直属していたチームと、Metaのエンタープライズ製品を支える別のチームのスキルアップを支援しました。私は女性を前に押し出す動きが大好きです。Metaでは、そこに女性の声が十分にないと感じたことから、女性を支援し引き上げるためにWomen in AI Infrastructureを立ち上げました。前職のJuniper Networksでも、女性のためのスポンサーシップ・プログラムに参加していました。ですから私のキャリアの多くは、伝統的に女性が少ない領域で女性を引き上げ、力づけることに注がれてきました。具体的には、MetaとJuniper Networksの両方でナレッジマネジメントのチームを率いていました。機械学習の研究者やエンジニアのためのコンテンツを支えるドキュメントや、AIワークフロー、コンテンツ管理システムを作るチームです。
Christopher Lafayette: 20年以上にわたるその経験の厚みには、語るべきことが実に多くあります。あなたはこの間、私たちが知る中でも最大級の技術の転換を目の当たりにしてきました。それだけのことに携わってきたあなたが、今日このGatherVerse Women's AI Summitに参加しようと思った動機は何でしょうか。
Fawn DeMatteo: 正直に言えば、他の人たちとつながるためです。それに先ほども申し上げたとおり、私は他の女性を引き上げ、刺激することに強い関心を持っています。この急速に、本当に急速に動いている技術には、多様な声が必要だと感じています。こんなものはこれまで見たことがありません。私は長い間テクノロジー業界にいて、インターネットが急成長を始めた1999年にはCisco Systemsにいました。そこからクラウドコンピューティング、モバイルコンピューティングへと続く大きな転換を見てきましたが、人工知能がもたらしている変化、つまりテクノロジーの全体像、そして実際には業界の垣根を越えた変化ほどのものは見たことがありません。ですから私がここにいるのは、多様な考え方、多様なアイデアと経験を後押しし、この大きな技術への移行をより安全なものにし、リスクを最小限に抑え、より人間中心のものにする手助けをしたいからです。それはこれまで本当に欠けていたものであり、この技術に組み込まれる必要があるものだと考えています。
4-2 AIがもたらすリスク
Christopher Lafayette: もし私たちがこの技術をより安全なものにできず、これまで経験したことのないこの大きな移行においてリスクを軽減できなかったとしたら、私たちが負うことになる帰結は何でしょうか。特にこのイベントのテーマである女性のリーダーシップ、そして先ほどのラウンドテーブルや冒頭の炉辺対談で聞いたことを踏まえると、女性は何を失うことになるのでしょうか。あなたも私もわかっているとおり、この技術は猛烈な速さで変化しています。データを提供できる機会の窓がいつまで開いているのか、私にはわかりません。リスクはこれまで考えていたよりもはるかに、指数関数的に広がっていると感じています。Fawn、あなたはどう考えますか。
Fawn DeMatteo: リスクは計り知れません。まず、AIが仕事や雇用にどのような影響を与えているかを見ると、職を失っている人、仕事を置き換えられている人は、女性を含む社会的に周縁化されたグループに不均衡に偏っています。ですから、AIによる知識労働者の置き換えは、これまでも苦労を重ね、社会の周縁に追いやられてきた人々にとって重大なリスクなのです。そしてもう一つの大きなリスクがあります。おそらく皆さんも、AnthropicのCEOがAIの危険性について語っているのをご覧になったと思います。彼は、6か月から18か月、あるいは12か月だったと思いますが、そのうちにエージェントの群れが押し寄せてインターネットを乗っ取る可能性があると述べていました。
Christopher Lafayette: あなたは彼の言葉を信じますか。少しその点について話しましょう。この72時間のニュースサイクルの中でも、Sam AltmanとDario Amodeiが、ペースを調整する必要性について語っていました。ここシリコンバレーでも、世界中でも大きな議論が起きています。ペースを調整するとはどういうことなのでしょうか。止めることなのか、減速することなのか。これは政治的な誘導なのか、それともIPOを見据えて競争相手を牽制し、優位を保つための戦略なのか。彼らの意図を正確に読み取るのは時に非常に難しいのですが、その一部、いや多くの部分は信じられるものだとも思います。特に企業の現場で働いてきたあなたの経験から見て、どこまでが政治で、どこまでが現実なのでしょうか。
Fawn DeMatteo: 政治的な要素は常にあります。これらは市場に動かされる上場企業で、取締役会がCEOに圧力をかけています。そもそもAIへの急速な移行そのものが政治的なもので、市場に動かされたものだったと私は考えています。企業は、自分たちがAI志向である、AIに前のめりであると表明すれば、株式市場が好意的に反応するということに気づいたのです。ですから、ある部分は間違いなく政治的な動機によるものです。しかし、リスクは現実です。リスクは本物なのです。私が長年働いてきた領域、つまりコンテンツの分野を例に挙げてご説明します。AI以前は、私たちの主な利用者は人間でした。人々はGoogleで検索したり、私たちのチャットボットやドキュメントのウェブサイトにアクセスしたりして情報を探し、見つけていました。情報が古ければ、バグとして報告してくれることもありました。ところが今では、AI、つまりボットが私たちのウェブサイト上のコンテンツの主要な消費者になっており、さらにウェブサイト上のコンテンツの主要な生成者にもなりつつあります。そしてエージェントは、人間のユーザーとはまったく違う形でコンテンツを扱います。エージェントはコンテンツを実行可能なコードとして扱うのです。これは今やハッカーにとっての裏口であり、重大なリスクになっています。それなのに、多くの企業はそのリスクを軽減するための適切なガードレールを整えていないと私は感じています。
Christopher Lafayette: 同感です。ガードレールについて言えば、Hugging FaceとOpenAIをめぐる事件のことを思い出します。世界はまだ、あの件の意味を十分に理解しきれていないと思います。AI疲れと呼べるようなものがあって、次から次へと事件の話を聞かされているうちに麻痺してしまうのです。しかし、もし大きな事件があったとすれば、そして最大の懸念があったとすれば、それはあの件でした。内部的には、あれがこの夏最大の懸念事項でした。このWomen's AI Summitの場でこの問題が特に切実に感じられるのは、次のような理由からです。私たちはサイバーセキュリティや脅威のリスクについて考えるとき、ハッカーが侵入して自分の個人情報を盗んだり、資産やお金を奪ったりすることを想像します。しかし、あなたのデータを抜き取って、女性として、人間として、あるいは私のように有色人種の男性として解釈し、それをまったく別のことに使うとなると、話はまったく違ってきます。私たちが相手にしているのは非決定論的なシステムだからです。
Fawn DeMatteo: まさにそうです。
Christopher Lafayette: エージェント型AIや、群れとして動く集合的なシステムというのは、私たちがこれまで一度も直面したことのないものです。防御側のコミュニティ自身が、人間対機械という構図では、人間はもはや脅威のレベルに太刀打ちできないと言っています。私たちが作り、展開してきた機械に対抗するには、今や機械で武装する必要があるというのです。Fawn、もしそうだとすれば、異なる背景や文化を持つ、心臓の鼓動を持つあらゆる人を見つけ出して、これらの機械に立ち向かわなければならないと私には思えます。機械はフェアには戦いませんし、その振る舞いも私たちとはまったく異なるからです。
4-3 レイオフ体験とこれから
Christopher Lafayette: 残された数分で、どうしてもお聞きしたいことがあります。あなたはMetaでの出来事や経験について公に語ってきましたし、話せることと話せないことがあるのも承知しています。世界最大級の企業の一つであるMetaで、あなたが別の道を歩むことになったと知ったその日のことです。私たちは長いキャリアを考えがちですし、あなたは長年この業界にいる先駆者です。その結果に驚きましたか、それとも予想していましたか。同僚たちは驚いていましたか、それとも予想していましたか。そして、明日からどうなるのかについて、最初に頭に浮かんだことは何でしたか。
Fawn DeMatteo: 予想していたかどうかは、正直わかりません。起こり得ることだとはわかっていましたし、チームの全員もそれはわかっていたと思います。というのも、テック業界では伝統的に、ドキュメントのチームは、エンジニアリングやプロダクトマネジメント、データサイエンスといった他のチームほど重視されてこなかったからです。昔からずっとそうでした。Ciscoで働いていたときのことを覚えています。シニアディレクターだった友人が「私たちは君たちのことを『ドキュメントの達人』と呼んでいるんだ。みんな元英語教師だからね」と言ったのです。でも実際には、この分野で働く人のほとんどは高度に技術的な人材で、私たちの主な仕事は常にコンテンツのガバナンスでした。文章を書くことはその一部にすぎません。話を戻すと、自分がレイオフされたと知ったときには驚きましたし、同時に、それが大きな規模のものになるのだろうかとも考えました。私が衝撃を受けたのは、私の職能のほぼ全員がレイオフされたことです。残ったテクニカルライターはわずか3人でした。ですから私が最初に感じたのはその衝撃と悲しみで、それは自分自身に対してだけでなく、それぞれに現実の生活を抱えた人たちに対するものでした。私たちはお互いのことをとてもよく知る間柄になっていたのに、突然全員が、この非常に厳しい雇用市場の中で職を失ったのです。しかも私たちがしていたのは、AIにとって本当に重要な仕事でした。コンテンツの管理とそのガバナンスは、今この時代において信じられないほど重要なのです。自分がこれから何をするのかはわかりませんでしたが、それ以上に、これほど多くの素晴らしい人たちがレイオフされたことがショックでした。そして私はただ、「彼らは私たちが何をしていたのかを理解していなかったのだ」と思いました。そうとしか考えられませんでした。私たちがただ文章を書いているだけだと思っていたのかもしれませんが、実際には私たちの仕事のほとんどはコンテンツのガバナンスだったのです。
Christopher Lafayette: それを率直に、オープンに共有してくださってありがとうございます。あなたがこうしたことを公の場で語ってきたのは知っていますが、私たちがそれを聞くことには意味があると思います。そして何より大切なのは次の一歩です。残り1分ほどになりましたが、これからどうするのでしょうか。数十億ドル規模の企業で、いっときは持続可能に見えたこれらの組織で、さまざまな責任を担ってきた先駆者が、指数関数的なフロンティアの世界でこれからどこへ向かうのでしょうか。
Fawn DeMatteo: 私は毎日学び続けていますし、学んだことの多くを共有しています。私にはコミュニケーションのバックグラウンドがあるので、Substackで多くの発信をしています。コンサルタントとしての仕事もいくつか手がけています。企業と一緒に仕事をしながら、そのコンテンツを分析し、どのようなリスクがあるのかを見極め、AIが取得できるようにコンテンツをどう構造化すべきか、そしてその情報をどう追跡していくべきかを検討しています。いくつかの企業では、選んで面接も受けています。本当に自分に合った場所にたどり着きたいので、ぴったりの場所が見つかればそこに行くつもりです。でも今はそれ以上に、この言葉を広め、AIの時代におけるコンテンツ管理のさまざまな側面について人々に知ってもらうことに力を注いでいます。
Christopher Lafayette: Fawn、お聞きしたいことはまだたくさんありますが、時間には限りがあります。今日はgatherverse.liveに参加してくださり、本当にありがとうございました。あなたがこれまでに経験してきた物語のほんの一部を共有していただけたことに、そしてあなたのリーダーシップに心から感謝しています。あなたがこれからもしっかりと着地し、このフロンティアの最前線での関わり方について、男性にも女性にも警鐘を鳴らす教育者であり続けることを願っています。またGatherVerseでお会いできるのを楽しみにしています。
Fawn DeMatteo: 女性のため、そしてこの業界のためにあなたがしていることすべてに感謝します。本当に、本当に大切なことです。ありがとうございました、Christopher。
Christopher Lafayette: こちらこそ光栄でした。ありがとうございました、Fawn。次は、実に多彩なリーダーの方々が集まる特別なラウンドテーブルです。テーマは「モデルから女性が欠けているとき」、それは2026年9月の今、どのような姿をしているのか。これからそれを目にし、耳にすることになります。このラウンドテーブルはGatherVerseのLynn Gatauが進行します。私も一人の学び手として、この議論を見守るのを楽しみにしています。May our gather be well。
第5章 ラウンドテーブル2「When Women Are Missing from the Model」
5-1 パネリスト紹介と女性リーダーの比率
Lynn Gatau: Women's AI Summit初日、2つ目のラウンドテーブルへようこそ。テーマは「モデルから女性が欠けているとき」です。直前のセッションで素晴らしいリーダーの皆さんが多くのことを語ってくださいましたが、ここでも議論すべきことはたくさんあります。扱う内容が多くなりそうなので、パネリストの皆さんには自己紹介を手短にお願いします。まずはTamaraからです。GatherVerseは初めてではありませんね。
Tamara Lechner: ありがとうございます、Lynn。GatherVerseの女性サミットに参加するのはこれで2回目で、とてもうれしく思っています。Tamara Lechnerです。私はAIの世界にいる「人」の専門家で、人を集める役割を担っています。私の関心と好奇心はすべて、AIの導入と開発において女性が確実に声を持てるようにするにはどうすればよいかという点にあります。私よりずっと賢い人たちを集めて対話の場をつくり、AI技術を使って人間が豊かに生きられるシステムを生み出そうとしています。
Lynn Gatau: AIによる人間の繁栄というあなたの取り組みには本当に感服しています。次はSadioです。あなたにとってここはもうホームですね。
Sadio Jonas: AI Vantage Consultingの創業者、Sadio Jonasです。私の知る限り、米国で最初の生成AIコンサルティング会社です。また、Academy for AI Strategyの創設者として、AI時代における人間中心のエグゼクティブ・リーダーシップに取り組んでいます。そして最近、AI for Guyanaを立ち上げました。ガイアナがAI時代へと踏み出すのを支援し、AIを能力を拡張する力として活用しながら、小規模・零細・中規模の企業が資金調達に備えられるよう手助けしています。
Lynn Gatau: 素晴らしいですね。ガイアナの皆さんにもご挨拶を送ります。続いてMaya、自己紹介をお願いします。
Maya: 皆さん、こんにちは。参加できてうれしいです。Mayaです。SheAIの共同創業者であり、Zorya AIのCEO兼共同創業者です。どちらの会社も、誰もが利用しやすいAI教育によってジェンダーギャップを埋めることを使命としています。SheAIは女性全般を対象とし、Zorya AIはすでに何かを築いていて、組織の中で次のステップに進もうとしている女性のリーダーシップに焦点を当てています。声がかすれていて申し訳ありません。今にも消えそうなのですが、できるだけ簡潔かつ実践的にお答えするよう努めます。
Lynn Gatau: 来てくださっただけでもありがたいですし、今のところとても素敵な声ですよ。次はJanetです。マイクがミュートになっていますね。
Janet: やっぱりこうなりますね。何年やっても毎回です。ベルリンから手を振っています。私が今日ここにいるのは、AIに何年も前から魅了されてきたからです。そして最近気づいたのは、実際に研究でも裏付けられていることですが、女性はまず第一に男性ほどAIを使っておらず、第二に、これが今日のテーマですが、LLMの中の対話から欠落しているということです。私は本業としてインフルエンサーマーケティングのエージェンシーを経営していて、業務はAIに大きく支えられています。そして最も新しい取り組みとして、女性がAIを活用し学べるよう支援しています。部屋で一番声が大きい人であろうとする男性の力にさらされることのない、安全な環境で学べるようにしているのです。
Lynn Gatau: ようこそ。初参加だと伺っています。女性のための素晴らしい活動をされているあなたにぴったりの場所です。Alison、あなたもホームですね。
Alison Morano: フロリダにいるAlison Moranoです。Metaverse Chamber of Commerceの創設者で、最近はAcademy of Immersive Arts and Sciencesのエグゼクティブ・ディレクターにも就任しました。このアカデミーは、イマーシブな体験とAIの分野の仕事を表彰するアワードを主催していて、今年で7年目を迎えます。また、Walsh CollegeでAIと機械学習の博士課程に在籍していて、これが実に面白いのです。私はあらゆる産業で女性がもっと主導権を握ることに常に関心を持っていますが、とりわけ今はAIとテクノロジーの分野でそれが重要だと考えています。
Lynn Gatau: いつもながらあなたがいてくれると心強いです。新しい研究のご成功もお祈りしています。Ramona、ようこそ。
Ramona Feli: 皆さん、こんにちは。Ramona Feliです。私の会社はDAP Detroitで、米国ミシガン州デトロイトを拠点にしています。このサミットに参加するのは2回目で、このラウンドテーブルに加われてとてもうれしいです。私はテクノロジーの創業者であり開発者として、長年にわたり、女性の起業支援プログラムをできる限り多く後押しし、支えることに力を入れてきました。ここ数年はAIの発展やさまざまなリソースが利用できるようになったことで、その軸は変わらないものの、中西部のAR AI Globalのようなパートナーとの協働へと重点が移ってきました。彼らとはガバナンスについて、そしてエンタープライズのプロジェクトで実際の商用ユースケースを扱える認証プログラムについて話し合っています。目的は、プロジェクトやさまざまな取り組みにいろいろな利害関係者を巻き込み、テクノロジー創業者、特にCTOとしての経歴を持たない女性創業者が意見を出すことの意義を広めることです。私たちは、開発や監査、特にデータベースの段階でさまざまな声を取り入れ、プロジェクトから得られたフィードバックを活かして、より普遍的なアウトプットを生み出そうとしています。本当に正確なデータセットであり、大企業、たとえばOEM市場や防衛市場のように男性の労働力に大きく依存した業界でも実際に役立つものを目指しているのです。
Lynn Gatau: ありがとうございます。Erica、どちらから参加されていて、何がきっかけで参加されたのか、手短にお願いします。
Erica Rooney: Erica Rooneyです。『The AI Gap: Women, AI, and the Next Great Leap Forward』という本の著者で、GatherVerseに参加するのは2回目です。私はこれまでテック業界で最高人事責任者を務めてきて、女性を権力のあるポジションに就かせ、そこにとどまらせることを常に使命としてきました。皆さん、私たちは大きな前進を遂げてきましたが、ご存じのとおり、それでは足りていません。いまだに対等には至っていないのです。そして今、この驚くべき汎用技術が登場しました。私が「汎用技術」という言葉を意図的に使っているのは、多くの人が関わるか関わらないかを選べると思っているからです。経済学者はこれを次の大きなものだと言っています。部屋に入ってきて「今日は私が電気を使うところを見ていて」と言う人はいませんよね。当初、女性は男性と同じ割合ではAIの利用に踏み出していませんでした。そのギャップは米国ではすでに縮まっていますが、世界全体ではそうとは限りません。しかも今わかってきているのは、女性が男性と同じ割合で、同じように使っていても、私たちの方が厳しく評価されるということです。そのため女性は、職場でAIを使うのを控えるようになっています。つまり職場にギャップが生まれているのです。しかし早い段階でこうしたスキルを使うことは、スキルの成長速度を高めます。そしてそのスキルの成長速度こそが、次の昇進の機会であなたを押し上げるものになるのです。ですから皆さん、私たちは今、一歩踏み込んでこれらのツールを理解し、女性の平等、そして正直に言えば他のあらゆる人々、つまりあらゆるマイノリティ、ニューロダイバージェントの人々、人種、民族といったすべての人の平等を推し進めるために使うのか、それともこうしたギャップが複利のように拡大していくのを傍観するのか、その分かれ目にいるのです。
Lynn Gatau: Erica、その「踏み込む」ということについては、後でじっくり掘り下げます。女性として踏み込むとはどういうことなのか、とても興味があります。その前にDr. Lolaにお話を伺います。初めてではありませんね。
Lola Long: 皆さん、こんにちは。テキサス州ヒューストンのLola Longです。AIのバックグラウンドを持ち、複数の大学でAIを教えています。AIの修士号と博士号を取得していて、Safer AI Protocolの創設者でもあります。これはAIを責任ある形で使うための取り組みで、その一環として、女性が集まり、意思決定において声を持つことを重視しています。
Lynn Gatau: お会いできて光栄です。私はGatherVerseのコミュニケーション・ディレクターのLynn Gatauです。まずは議論の前提を確認しておきましょう。現状は非常に懸念すべきものです。ITUによれば、AIのリーダー職に就いている女性は30%にすぎません。そして今はモデルが毎日のように公開される時代です。それなのに、その分野のリーダーのうち女性は30%しかいない。これはいつ、どのようにして始まったのでしょうか。どなたか、手短にお願いします。Maya、どうぞ。
Maya: 私の知る限り、AIの上級リーダー職に就いている女性は30%ではなく13%です。ですから、実際にはさらに深刻なのです。女性は組織的にリーダー職から排除されてきました。その一方で、最近の研究では、多くの組織で実はAI開発を主導しているのは女性だということが示されています。リーダー職に就いた女性の85%がAIを主導しているという研究結果もありました。ですから、先ほどEricaが言ったように、ギャップは確実に縮まりつつあります。女性がはるかに自信を持つようになっていることは心強いのですが、その一方でアクセスのしやすさという面でのギャップがあり、それが非常に気がかりです。
Lynn Gatau: アクセスのしやすさという側面は確かにありますが、それだけではないと私は思います。Sadio、あなたの視点を聞かせてください。
Sadio Jonas: 私は非常に早い段階でAIの分野に飛び込みましたが、そこで気づいたのは、既存の権力が固まっていくということです。たとえ女性が先頭に立ち、より多くの知識と経験を持ち、より多くのものを生み出し、コミュニティを築いていたとしても、以前から存在していた権力構造、それもはるかに知識も経験も乏しい人たちで構成された構造が、女性たちが築いてきたものや語ってきたことの上に覆いかぶさってくるのです。しかもそれはお金と既存の権力関係に支えられていて、女性たちの取り組みを覆い隠し、圧倒してしまいます。私自身がそれを経験してきましたし、実際に起きていることとして目にしてきました。
Lynn Gatau: Sadio、非常にデリケートな問題を提起してくださいました。女性がこれまで直面してきた既存の層の問題です。そうした仕組みを壊すことに成功したとは、今のところ言えません。はるか昔に築かれた仕組みを壊すには、本当に時間がかかるのです。
5-2 バイアスと女性の「消失」
Lynn Gatau: Tamara、あなたからは違う視点が聞けるかもしれません。
Tamara Lechner: 私はこれを人間というレンズを通して見ています。これはAIの問題ではありません。AIシステムの問題ではなく、私たち全員がよく知っている人間の問題です。女性は部屋の中に居場所はあっても、部屋の中で声を持っていないことがあるのです。私の視点から言えば、モデルは自分が見せられた世界から学習します。ですから、女性が訓練の場にいなければ、そして設計レビューの場にも、「これで出荷してよいか」「何を展開するか」を決める場にも女性がほとんどいなければ、AIシステムはそこにギャップがあることを認識しません。私たちに関わる何ものについても訓練されていないからです。システムはこの部分的な像を、あたかもそれが世界の全体であるかのように扱います。私たちが皆見てきたように、何かを真実として提示するときの、あの完全な自信をもってです。何を作るのか、何をもって完成とみなすのかを決める権限こそが、権力が集中している場所であり、そこに女性はまったくいません。私がよく使う例をひとつ手短に挙げると、顔認識技術です。女性の誤認率はとんでもなく高く、特に肌の色が濃い女性の誤認率はさらに高くなっています。ですから繰り返しになりますが、これは人間の問題であって、AIシステムの問題ではありません。ただ、AIシステムが急速に進化しているために、私たちはかつてないほどこの問題を目にしているのです。
Lynn Gatau: まさにそうですね。Tamaraは、これはAIそのものではなく人間のシステムの問題だと指摘しました。他の視点も聞きたいと思います。Alison、どうぞ。
Alison Morano: Tamaraの話に付け加えると、作られているものを女性が試したり、フィードバックしたりする場にいなければ、その製品が何をするのか、どんな結果をもたらすべきかについての問いが、ひとまとまり丸ごと抜け落ちてしまいます。私はこうしたグループに参加すると、いつも20年から30年前に書かれた『The Invisible Woman』という本のことを持ち出します。この本は、私たちが考慮している事柄の中に、女性にとっては男性とはまったく異なる、欠落した部分があることを示しています。最も顕著なのは心臓発作です。女性は男性とはまったく異なる形で心臓発作を経験するため、診断をめぐる問題の発生率がはるかに高いのです。暗い話を持ち出してしまって申し訳ありませんが、「これは女性にどう影響するのか」「女性を置き去りにしている見落としは何か」と問う人がその場にいなければ、女性はただ消し去られ、完成品から抜け落ちてしまいます。オフィスはより寒く設定され、家具は無機質になり、といった具合です。いわゆる「女性らしい気配り」と呼ばれるものがありますが、「踏み込む」と言うなら、私はまさにそこに踏み込みます。何もピンク色にしてほしいと言っているわけではありません。そうでなければならないわけではなく、そういう視点も加わるべきだということです。欠けているのは、女性がふさわしい声を持ってその場にいたら投げかけていたはずの、あらゆる問いなのです。それが今起きていることだと私は思います。
Lynn Gatau: Alison、まさに核心を突いています。Ericaも話したいようですね。
Erica Rooney: もちろんです。AIというレンズを通して考えるうえで、私も自分の本でまさに同じことを書いたので、そこをさらに掘り下げたいと思います。もう一つ、非常に多くの人に影響を与えている例が衝突試験用ダミーです。皆さん、女性の身体を表したダミーが登場したのは2022年、つまりほんの数年前のことです。しかも現時点の米国では、自動車の安全システムをそのダミーで実際に試験することを義務づける規定はありません。つまり、これまで車を運転したり乗ったりしたことのある皆さんは誰もが、自分のためには作られていない身体に合わせて作られた安全システムの中に乗っているのです。ですからAlisonの指摘のとおり、女性はそうした理由で心臓発作によって命を落としていますし、同じ理由で自動車事故でも命を落とし、壊滅的な怪我を負う可能性が高くなっています。そこに、過去のあらゆるデータを取り込んでそれを複利のように増幅させる機械がやってくるのです。そこには女性的な思考のプロセスがありません。それだけではありません。妊娠中の身体という観点から衝突試験用ダミーを考えてみてください。それはおそらく女性が人生で最も無防備になる時期ですが、レーダーの上に点としてすら映っていません。考慮すらされていないのです。それなのに、赤ちゃんのための自動車の安全装置にはどれだけの時間が費やされているでしょうか。
Lynn Gatau: Ericaがその点を取り上げてくれてよかったです。これを見ている多くの母親や女性にとって、非常に重要な指摘だと思います。ここで視点をもう一段上げて、設計について考えたいと思います。設計の場に女性や子どもの視点はあるのでしょうか。それが次の問いにつながります。研究、設計、テスト、リーダーシップの場から女性が欠けているとき、AI製品から何が消えてしまうのでしょうか。すでにいくつか挙がっていますが、ぜひ手短に加えてください。Sadio、どうぞ。
Sadio Jonas: 文字どおり、私たちが消えてしまうのです。実はつい先日、このことについて書いたばかりです。今Googleで私の名前を検索してAI Modeをクリックすると、私の人生の詳細をすべて教えてくれます。幼稚園で誰かと喧嘩したときのことまで教えてくれるのですが、私のことを「he」と呼ぶのです。「he」「his」と書きます。そこで「なぜSadio Jonasのことを『he』『his』と呼ぶのか」と尋ねると、私がリーダーシップやエンタープライズ、DevOpsなどの分野でしている仕事は男性性と結びつけられているので、私を男性だと判断している、とはっきり答えるのです。そしてバイアスがあることを認めて謝罪し、それでもなお私のことを「he」と呼び続けます。ですから、私たちは消えてしまうのです。AIは私たちの経験を書き換え、私たちを男性に置き換えてしまうのです。
Lynn Gatau: Sadio、非常に鮮烈な例です。あなたは「he」と分類され、モデルは謝罪したのに、また「he」と呼ぶことに戻ったということですね。それは、多くの人が自分の仕事内容のせいで男性と定義され、性別を誤って表現される情報でインターネットがあふれかえることを意味するのでしょうか。それが続いたら、どのような結果になり、未来はどうなるのでしょうか。
Sadio Jonas: 想像してみてください。誰かがあなたの経歴をざっと読んでいて、たとえばあなたの本を買おうかどうか考えているとします。その人はその間ずっと、あなたが成し遂げてきたすべての仕事を、存在しない男性の功績だと思い込んでいるのです。一時期、Googleは私としてAIが生成した白人男性の画像を表示していたことさえありました。インターネット上には私の写真がいくらでもあるにもかかわらずです。その画像は今では削除されていますが、それはAIが生成した白人男性の写真でした。AIは私たち全員が経験していることをある意味で結晶化させるので、自分の仕事がすべて他の誰かの功績にされてしまうというたった一つの事例の中に、それがはっきりと表れるのです。そしてまさにそれが、AIに起きていることです。AIは私たちから、私たちのデータから学んでいるからです。少なくとも、私たちのデータの一部からです。AIが世界中のあらゆるデータから学んでいるわけではなく、西洋中心、ヨーロッパ中心のデータから学んでいるという問題についてはここでは触れませんが、それはまた別の議論です。
Lynn Gatau: Sadioの話に衝撃を受けたのは私だけではないと思います。Janet、設計、テスト、リーダーシップについて、より広い視点を示していただけますか。
Janet: これまで皆さんが言ってきたことすべてに同意するしかありません。それに加えて、長期的な研究でも女性が考慮されていない例があります。たとえばケトダイエットです。特定のものを食べるべきだと言われていますが、その研究は主に男性を対象に行われています。お金がそこに流れているからです。今後に目を向けると、私たちはこの状況に対して何かをしなければなりません。Sadioが言ったように、私たちが消えないようにするにはどうすればよいのでしょうか。一つは、実践者であることです。そしてもう一つ、これが核心ですが、自分自身を教育することです。これは私たち女性だけの問題ではなく、人類のもう半分にも関わる問題だと思います。なぜなら、ここからAIが本当に私たちを傷つけ始める可能性があるからです。報道でもご存じのとおり、LLM企業のリーダーたちは今、慎重になるよう警告し、開発のペースを落とすよう求めています。目の前にあるものを理解せず、それを倫理的に使う方法を学ばなければ、そしてこの倫理的なAIの利用というのは非常に大きな問題ですが、まず私たちが取り残され、その次には男性も取り残されることになるでしょう。
Lynn Gatau: Janet、非常に興味深い視点です。教育の重要性はいくら強調してもしすぎることはありませんね。毎回、毎日、自分自身を教育し続けることです。毎日何か新しいものが出てくるので、追いつくのは少し大変ですが。
5-3 バイアスが入り込む段階
Lynn Gatau: では、別の問いに移りたいと思います。Dr. Lola、Tamara、そしてEricaにお聞きします。AI開発のプロセスの中で、ジェンダーバイアスが最もよく入り込むのはどの時点でしょうか。Dr. Lola、お願いします。
Lola Long: ジェンダーバイアスはどの段階でも入り込み得ますが、多くの場合、モデルが訓練される最初の段階から始まります。これは非常に重要な点です。ですから私たち女性にとっては、先ほど誰かが言ったように、まず認識を持つことが必要です。そして、後ろに座ってフィードバックを集めるためだけに使われるのではなく、意思決定がなされる最初の段階から加われるよう、前へ押し出し続けなければなりません。私たちはモデル開発のあらゆる段階に関わらなければならないのです。モデルを単なるアルゴリズムとして見るべきではありません。訓練の始まりから、モデルが展開され、その後モニタリングされるまでのすべてがモデルなのです。その全体に女性が関わる必要があります。ですから質問にお答えすると、ジェンダーバイアスは、意思決定がなされるあらゆる場面、予算などの資金を配分する場面、フィードバックを集める場面で入り込み得ます。女性はあらゆる時点でその場にいなければなりません。ジェンダーバイアスは特定の時点ではなく、あらゆる段階で入り込み得るのです。
Lynn Gatau: 確かにそうですね。非常に力強い議論の積み上げです。Tamara、あなたはどう考えますか。聞こえていないようですね。
Tamara Lechner: 失礼しました。マイクを切り替えたら、うまくいっていなかったようです。今は聞こえますか。Lolaが言ったことすべてに同意します。そして私が答えを持っていない問題は、バイアスがあらゆるところに、あらゆる場所に、同時に存在しているということです。それは訓練の中にありますが、私たちの歴史的な訓練素材のすべてにも存在しています。そして私は、過去にさかのぼってそれを修正することはできないと考えています。ですから、この問題をどう解決すればよいのか、私にはわからないのです。なぜなら私たちは、とりわけ女性について、そして十分に代表されていない国々に暮らす人々について、誤っていた情報やデータでモデルを訓練しているからです。そこで私が考えることの一つは、私たちはこれらのモデルを構築し、展開し、使う過程で、女性の知恵を欠いているということです。母親であるかどうかにかかわらず、女性はいつも母性的な、あるいは女性的な感覚を持ってきました。女性の生物学的な特性は、部屋が忘れていることに気づくようにできているのです。まだ泣いていないけれど、今にも泣きそうな子どもや、私たちに迫りつつある危険に気づくのです。私たちは、測ろうと考えもしなかったものを監査することはできません。そのギャップはずっとそこにありました。ですから、このパネルの誰かが答えを持っていることを願っています。私はずっと答えを見つけようと苦しんできましたが、まだそれが何なのかわかりません。だから今はただ耳を傾け、学びたいと思います。
Lynn Gatau: Tamara、あなたと同じように、多くの人がその思いを共有していて、解決策を持っていません。RamonaとEricaにも聞いてみましょう。何か共有できることがあるかもしれません。
Ramona Feli: この質問をしてくれてうれしいです。話す機会があればいいなと思っていました。私はエンタープライズ向けのソリューションの中で数多くのAIエージェントを構築していて、エージェントに役割を与えるときにはガードレールを設けています。チームのメンバーにからかわれることもあるのですが、私は一つのエージェントを意図的に「her」と呼んでいます。というのも、そのエージェントを事務的な役割からプロジェクトマネジメントの役割に切り替えたとき、エージェントは自分を、もう一人の男性の共同創業者だと思い込んだのです。つまり、そのエージェントシステムの設計図を作った人は、必ずしもそのことを考えていなかったわけです。エージェントがどのように考えるかというマインドセット、そして私たちがそのエージェントをどうガバナンスし、どう訓練するかにも関わる問題です。もう一つ取り上げたいのは、技術的な側面を超えた話です。たとえばOpenAIの背後にいる人々を考えてみてください。Thinking Machines Labに関わっているMiraのような例はありますが、女性の技術開発者はあまり多くありません。技術分野に女性が少ないという意味ではありません。大規模なAIの思考モデル、つまりLLMやSLMを開発している女性があまり多くないという意味です。チームには女性もいますが、メインのリードが女性であるケースは、その一例を除いてほとんどありません。皮肉なことに、この半年ほどの間に、そうした女性開発者に3人お会いする機会がありました。そして彼女たちが立ち上げた会社は、OpenAIのような企業にあっという間に買収されました。つまり、女性と競い合ったり、開発チームにもっと女性を加えたりする代わりに、AIスタートアップなどを買収して自社のエコシステム全体に取り込み、はるかに大きなインパクトを生み出そうとする動きがあるのです。ただ、それで問題が解決するとはまったく思っていません。女性創業者や女性技術者は依然として2〜3%程度にとどまっているからです。たとえ年に3社から6社を買収したとしても、大きな問題は解決しません。それでも正直なところ、女性主導の声がこうしたAIエージェントの訓練や、その背後にある「バイブル」、つまり設計図づくりに加わることは、検討に値する素晴らしいロードマップだと思います。そして個人としては、先ほど申し上げた認証プログラムの取り組みの中で、できる限り女性主導のチームに目を向けたいと考えています。そうしたことを求めるとき、私は非常に意図的です。たとえば弁護士や専門分野のエキスパートと共同で執筆するとき、私は彼女たちの専門知識だけでなく、彼女たちが女性として専門とする分野も取り込むようにしています。そうすることで、十分なコンテンツとデータを確保できるからです。
Lynn Gatau: 意思決定についての重要な指摘をありがとうございます。Erica、何か話したいことがあるようですね。
Erica Rooney: 他の皆さんが言ったこととほぼ同じですが、私たちが認識しなければならないのは、これはパターン認識の機械であり、そのように訓練されているということです。たとえば世の中に出ているデータで、CFOのうち女性はわずか17%だとします。そこでCFOについての情報を求めると、機械は確率を返します。つまり男性です。83%がそちら側にいるからです。先ほどの、男性と呼ばれ始めたという話についても、私たちはそれをしょっちゅう目にしています。私は基調講演をするとき、聴衆にこんなプロンプトを入力してもらうことがよくあります。「私について知っていることすべてに基づいて、私がどんな外見だと思うか、画像を生成してください」というものです。モデルは改善されてきていて、それはここにいるような女性たちが押し返し、フィードバックしてきたおかげです。ただ、解決策は技術をどう展開するかにあると思います。こうしたことを考えるとき、平等というのは今日でもまだ存在していません。50年前よりは良くなっていますが、依然として平等ではないのです。ですから、ある種の統計的な重み付けが必要だと思います。たとえば医師として労働市場に入ってくる人の50%が女性であれば、モデルは2回に1回は女性の医師の画像を生成するべきですし、黒人の医師や障害のある医師の画像も生成するべきです。モデルは、自分が受け取っている現実を反映し始めるべきなのです。ただしそれは、あなたが最初に投げかけた問い、つまり女性をトップに就かせることから始まらなければなりません。
5-4 決定権とガードレール
Lynn Gatau: そのとおりですね。その考えをAlisonとMayaにもつなげたいと思います。女性がその場にいることと、女性が実際に決定を下したり最終的な権限を持ったりすることの違いは何でしょうか。Alison、お願いします。
Alison Morano: それは非常に興味深い論点です。まず言えるのは、「女性をリーダー職に就かせています」と言うために女性をそのポジションに置くことと、実際に女性に声を与えて耳を傾けることは、まったく別物だということです。それこそが本当の違いです。テーブルに座ることはできても、そのテーブルで声が聞き届けられているかどうかは別の話です。そしてこれは昔から、自分の声が聞き届けられるようにするには、とにかく闘うしかないという状況でした。私たちはいまだにその段階にいます。私が1990年代、前世紀にウェブサイトなどの技術の仕事を始めたときのことを覚えています。私がこれまでで最も力を感じた瞬間は、全員が男性のかなり有力な役員会議室に入っていったときでした。彼らは新しい技術について何も知らず、インターネットについてもウェブサイトについても何も知りませんでした。そして私は、自分がその場の誰よりも知っていることをわかっていたのです。だから私はその部屋を仕切る立場に立つことができました。でも、なぜそのことをこれほどはっきり覚えているのでしょうか。それは、そういう感覚を持つことがめったにないからです。私が押しが弱いからではありません。おわかりかもしれませんが、私はそういうふうに振る舞うこともできます。それでもあの感覚を持つことはないのです。そこに違いがあります。テーブルに座っていても、そのテーブルで声を持つ必要があるのです。私たちは今でも闘わなければならない段階にいます。そして強調しておきたいのは、今この時代、私たちは再び押し戻されつつあるということです。皆さんにもそのことを認識していただきたいと思います。特にテクノロジー分野で失われている職の多くは女性の職です。先ほど誰かが企業の統合について話していましたが、Ramonaが指摘した、女性主導のスタートアップが買収されているという点は非常に重要です。私が思うのは、男性がそうした会社を買収しているということです。女性が訓練したモデルや女性の会社がエコシステムに入っていくのは素晴らしいことですが、その一方で、女性はある程度そこから排除されているのです。これは今、重要な点だと思います。今日、私たちはこれまで以上に大きな闘いの中にいます。だからこそ、私たちは声を上げ、それを届けなければならないのです。
Lynn Gatau: Alison、ここまで歩んできたのに、また押し戻されようとしているというのは、受け入れがたい現実ですね。それでも、こうした対話を重ねることで、私たちは何かを成し遂げていると信じています。Maya、あなたの視点を聞かせてください。
Maya: 付け加えたいのは、トップにいるのが白人の中年男性やシニアの男性だけだと、アルゴリズムが自分たちを優遇する方向に偏っていることに、彼らは本当の意味では気づかないということです。AIのバイアスによって実際に影響を受けているのは、女性や有色人種、LGBTコミュニティ、より多様な背景を持つ人々など、歴史的に周縁化されてきた人々だけなのです。ディープフェイクを例にとると、その95〜98%が性的なもので、その99%が女性と少女を対象にしています。AIの害を最も受けているのは私たちなのです。ですから私は、女性がテーブルにつくことで、より多くのガバナンス、より倫理的なAI、そして社会全体をより安全に保つガードレールが生まれると信じています。
Lynn Gatau: ガードレールといえば、これは決して語り飽きることのないテーマだと思いますが、特に女性の側からもっと深く掘り下げたいと思います。特に今、どのようなガードレールが設けられるべきでしょうか。十分なガードレールが設けられていると感じますか。誰がその責任を負うのでしょうか。私たち女性なのか、社会全体の責任なのか、企業なのか。そしてどのように進めるべきでしょうか。Sadio、うなずいていますね。進め方について何か考えがあるようです。
Sadio Jonas: ここ米国には、ガードレールはありません。これは意図的に設計されたもので、意図的な選択でした。以前はいくつかありましたし、実際にはかなり広範なものでした。しかしそれは政権交代とともに、意図的に、体系的に、そして即座に撤廃されました。それだけではありません。州レベルでガードレールを設けることを妨げる法律まで作られました。連邦レベルのガードレールが撤廃されても、州なら別の対応ができたかもしれませんが、それも制限されたのです。ですから、私たちには何もありません。では今何ができるのかと言えば、唯一の手段は消費者からの圧力によって、大手テックのリーダーたちに自主的にガードレールを設けさせることです。実際、この1週間ほどでそれが起きつつあります。内部告発者がガードレールの欠如について声を上げ、消費者からの反発もあったことで、その議論が始まっているのが見えてきました。まだ結論は出ておらず、今まさに進行中ですが、法律が味方してくれないときに私たちができることはそれしかないのです。
Lynn Gatau: そうですね。先日目にしたAI関連のニュースで、Donald Trump大統領が、AIで勝った者がすべてを手にする、という趣旨の発言をしていました。つまりガードレールは消費者次第であり、それは私たちの責任だということです。そして私たちには実際に発言権があります。Tamara、ずっとうなずいていましたね。ぜひあなたの視点を聞かせてください。
Tamara Lechner: ありがとうございます。勝者やレースについて考えるとき、私はいつも、誰かが負けることになると考えます。そして、そういう女性の考え方こそが、こうした部屋の中で代表される必要があると思います。ですから、女性がどこにいるべきか、どのポジションに就かなければならないかを考えるなら、それは成功の指標を共に定義することです。すでに指標が存在し、すでにレースが始まった後でテーブルに招かれるのではなく、最初から共に定義するのです。そして、場合によっては拒否権を持つ必要があります。なぜなら私たちは部屋の中で平等に代表されていないため、私たちの声はしばしばかき消されてしまうからです。他の女性たちもうなずいていますね。私たちこそが最も大きな害を受けています。Googleのスマートグラスであれ、画像を裸に加工するアプリであれ、今日のAIシステムによって女性は男性よりも大きな害を受けています。それなのに、私たちは拒否権を持っていません。そこで私はIEEEと協力して、人間の繁栄にポジティブに貢献するAIシステムについての標準を作ろうとしています。それは単なるガードレールではありません。ガードレールがあるのは素晴らしいことですし、消え続けているとはいえ、信じられないほど重要なものです。しかし私は、以前よりも良いものを求めています。AIシステムには、私たちがより良い仕事をし、自分の仕事についてより良い気持ちになれるよう、実際に助けてほしいのです。それが私の取り組んでいる領域です。IEEEと共にこの「人間の繁栄のためのAI」という標準に向けて取り組みながら、AIを構築し展開している人々と対話するときにもそのレンズを使っています。残念ながら、そうした人々の大半は男性なのですが。
5-5 害が判明したときの対応
Lynn Gatau: 確かにそうですね。Tamaraは極めて重要なことを指摘しました。ここにいる全員が同意していると思いますが、権限に関しては女性の声はより小さく、もう一方の性別が大半を握っています。そこで最後に、一言ずつ手短にお聞きしたいと思います。企業やプラットフォームが、AIシステムが女性に害を与えたり不利益をもたらしたりしていることを発見した直後に、何が起こるべきでしょうか。皆さんが働いている企業の中だけでなく、一般的な話としてです。それはどのように扱われるべきでしょうか。Janet、そして皆さんにお聞きします。このセッションを締めくくるので、手短にお願いします。Janet、マイクをお願いします。
Janet: またやってしまいました。私たちは、もっと大胆になる必要があると思います。ロボットを必要としている人がいるとすれば、それは私たち女性です。一日中あちこちでマルチタスクをこなし、やるべきことをすべてこなしながら、充実したキャリアを築いているのですから。私たちはもっと大胆になって、はっきりと態度を示す必要があると思います。それが欠けているものです。それはしばしば私たちの性質に反することだとわかっています。私たちは思慮深くありたいと思いますし、少しインポスター症候群を抱えていたりもします。何かを言う前に完璧でなければならないと思ってしまうのです。でも、そんなことはありません。声を届けるためには、それを学ぶ必要があると思います。声を届けるためには、もっと声を大きくしなければならないのです。
Lynn Gatau: そのとおりです。もっと大きな声で。Alison、手短にお願いします。
Alison Morano: もちろんです。すぐに是正すべきだと思います。ただ、必ずしもそうはなりません。ですから、このパネルの女性たちが皆言っているように、私たちはもっと声を大きくし、強く求めていかなければなりません。それと同時に、テストをする必要があります。私はそれをよくやっています。手短にお話しすると、以前ハッカソンに参加したとき、研究プロジェクトとして国際外交に関するアプリを作りました。そこで「エージェントのモデルにするために、歴史上の事例を10件挙げてほしい」と頼んだところ、すぐに10人の男性が返ってきたのです。私はそれに気づきましたが、一緒に組んでいたパートナーは男性で、全員が男性だということにまったく気づきませんでした。ですから、それに気づけなければならないのです。一番大切なのは、私たちがそれに気づき続け、指摘し、できれば修正することだと思います。最大の問題は、いつも気づけるとは限らないということです。まず気づき、そして直さなければならないのです。
Lynn Gatau: そうですね。気づけるときに気づくことです。Ramona、お願いします。
Ramona Feli: 私は修正することだけに注目しているわけではありません。私が重視しているのは、自ら手本を示すことです。私たちが共同で取り組んでいることが二つあります。今ハッカソンの話が出ましたが、私はいつも、女性だけのチームを見つけて編成するようにしています。これは楽しいことでもあって、私たちの多くは若い学生たちのメンターになり、彼女たちがまだ人生経験として持っていないことについて道筋をつくる手助けをしています。彼女たちは、私たちがこの年齢で知っていることをまだ知らないからです。もう一つは、私たちが統括している認証プログラムについて意図的であることです。私たちは共同で執筆していて、そこにできるだけ多くの女性の声を加えたいと考えています。それによって彼女たちはより高い評価を得られますし、より多くの協働の機会も生まれます。ですから、たとえ小さな規模であっても、こうした小さな取り組みを続けていくことが、大きなインパクトを生むと信じています。
Lynn Gatau: まさにそうですね。ありがとうございます。Erica、手短にお願いします。
Erica Rooney: 他のお二人が言っていることを実行するだけでなく、こうした取り組みをしながら、他の人たちも一緒に引き上げていくことが必要だと思います。その一つは、AIを神秘的なものではなくすることです。そしてもう一つは、何らかの理由でAIに関わりたくないと言う人たちに対して、愛情をもって押し返すことです。多くの女性がためらい、もっと慎重に、思慮深く取り組みたいと考える気持ちは理解できます。でも今この瞬間、私たちにはその時間がありません。ですから、ガバナンスとは何か、コンプライアンスとは何か、どうすれば安全に使えるのかを理解し、できるだけ多くの女性を一緒に連れていく必要があるのです。
Lynn Gatau: まさにそのとおりです。主体性とコミュニティ、そして私たち一人ひとりを部屋に招き入れることですね。Dr. Lola、手短にお願いします。
Lola Long: 私たちは、AIモデル構築のあらゆる段階で、最初から声を上げ続けるべきだと思います。データを集めるときも、モデルを構築するときも、それが何に使われるのか、どんな問題を解決するのかを決めるときも、あらゆる段階に女性が加わらなければなりません。そしてそれは女性だけではありません。私は女性について話していますが、さまざまな民族集団も含まれなければなりません。一つ例を挙げると、子宮筋腫はアフリカ系アメリカ人の女性に最も多く見られることがわかっています。ですから、データを集めるあらゆる段階で、それが幅広く多様で、すべての人を代表するものになるようにしなければなりません。そして認識を持ち続けることです。他の女性たちが言ってきたように、私たちはあらゆる小さな方法で前へ進み、互いに集まり続けていくのです。「誰もが自分の家の前を掃けば、世界全体がきれいになる」ということわざがあります。私たち一人ひとりの小さな取り組みが大きく広がり、やがてこうした問題すべてに解決策が見つかることを願っています。
Lynn Gatau: 素晴らしい言葉です。Sadio、手短にお願いします。
Sadio Jonas: もっと多くの女性が進出しなければならない領域の一つは、政策の側だと思います。個々の企業はすべて、より大きな主体によって統治されているからです。多国籍や国境を越えた政策決定の場、州レベルの政策決定の場、そして国家レベルの政策についての議論の場です。Tamaraが取り組んでいるように、標準化団体に入り込んで、ガバナンスがトップダウンで機能するようにすることです。これまで話してきた個人の取り組みすべてに加えて、それが助けになると思います。
Lynn Gatau: 素晴らしいですね。では最後に、Maya、手短に締めくくってください。
Maya: ありがとうございます。私も皆さんと同じく、もっと声を大きくすべきだと思います。それに次いで、データを豊かにすることにもっと取り組めると思います。私たちが積極的にできることとして、多様なデータを集めることが挙げられます。たとえばそれを小規模言語モデルにして大規模言語モデルの中に組み込めば、データセットがより多様になり、より多様なアウトプットが生まれるはずです。もう一つ付け加えたいのは、あなたを応援してくれている、あなたの味方になってくれている男性の肩を叩いて、「こうしたカンファレンスや、これまで私たちが外側に置かれてきた部屋に、私も一緒に連れて行って」と頼むことです。この議論に男性を巻き込むことも本当に大切だと思います。私たちだけではできません。社会全体として取り組まなければならないのです。
Lynn Gatau: そうです、私たちだけではできません。だからこそ私たちはここに集まり、ここにいる男性のアライの皆さんも共にいるのです。2つ目のラウンドテーブルはここまでです。このあとは再び炉辺対談をお届けします。パネリストの皆さん、本当にありがとうございました。視聴者の皆さんも、ぜひここにいる素晴らしい女性たちをフォローしてください。本当に素晴らしい仕事をしている方々です。改めて、ありがとうございました。GatherVerseチームにお返しします。
第6章 幕間トーク:Russell BundyとLynn Gatau
6-1 ここまでの振り返り
Russell Bundy: GatherVerse Women's AI Summit初日にようこそ。ここまで本当に素晴らしいラウンドテーブルが続いていますね。Lynn、先ほどのパネルの進行を終えた今の気持ちはいかがですか。ここまでの全体を通して、どのように感じていますか。
Lynn Gatau: 女性たちの驚くべきリーダーシップを目の当たりにできて、本当に感動しています。彼女たちが今取り組んでいること、そしてこれから目指していることを発信できる、なんと素晴らしい場なのだろうと感じました。女性たちが次世代の技術を築くことにどれほど強い決意を持っているか、そして自分たちが直面している懸念を十分に認識し、それに対する解決策まで示していることを知ることができました。何をすべきか、何ができるのか、そしてどう進めればよいのかを自覚していることこそが、正しい進み方だと私は思います。私にとっては、とても勇気づけられる時間でした。
Russell Bundy: まったく同感です。すでに多くの議論と表現が交わされてきましたが、いきなり本題に入ってしまったので、ここで改めて自己紹介をさせてください。GatherVerseでエコシステム・ディレクターを務めているRussell Bundyです。JustVerifyの共同創業者でもあります。JustVerifyはAIのための信頼のインフラを構築していて、組織がAIシステムをより深く理解し、検証し、責任をもって頼れるよう支援しています。Lynn、あなたからも自己紹介をお願いします。
Lynn Gatau: GatherVerseのコミュニケーション・ディレクターのLynn Gatauです。
Russell Bundy: いつもどおり、短くて簡潔ですね。ではLynn、先ほどのあなたのラウンドテーブルに加えて、Christopherが進行した最初のラウンドテーブルについてもお聞きします。女性への投資が不足しているという意見があった一方で、パネリストの一人は、実際には投資が流れ込んできており、2017年当時の方がはるかに状況は悪かったと話していました。この点についてはどう考えますか。
Lynn Gatau: Russell、これはまさに「二つのことが同時に起こり得る」という状況だと思います。一方では大きな改善が見られますが、改めて見直すと、まだやるべきことがたくさんあるのも事実です。最初のラウンドテーブルはそのような構図でしたし、非常に示唆に富んでいました。Dr. Robin Riseも、女性たちが技術を築くことに関して、自分の望むものを貪欲に追い求める姿をもっと見たいという情熱を語っていました。私にとって大切なのは、課題を機会として捉えることです。特に今はそうです。登壇者の一人が「女性が創業者になるのに、今ほど良い時代は見たことがない」と語っていましたが、私も同感です。私のラウンドテーブルでは、女性がリーダーの地位に就けていないという話をしましたが、だからこそ今が創業者になるのにより良い時期であり、リーダーになるのに最良の時期なのだと思います。自分のテーブルを自分で作ればよいのです。AIモデルが日々示している可能性と能力を考えれば、今こそ構築する側に回るべきときです。そしてGatherVerseとしてお伝えしたいのですが、私たちは皆さんを歓迎します。何を作っているのか、ぜひ教えてください。私たちは心から皆さんと共に築き、皆さんの取り組みをコミュニティに共有します。そのために私たちはここにいるのです。
Russell Bundy: まったくそのとおりです。このあとは私が進行するラウンドテーブルが控えています。テーマは「Leadership Before Permission」で、多くの素晴らしい女性リーダーや専門家の方々が参加してくださいます。その前にもう一つだけお聞きしたいのですが、ここまでのサミットを通じて、地平線の向こうから何かが近づいてきている、私たちがその光を導いている、というような感覚はありますか。ここまでのすべての議論から、そうした手応えを感じていますか。
Lynn Gatau: はい、その感覚は私も同じだと断言できます。これまでに聞いてきた言葉からもそう感じますし、3週間にわたるこのサミットでは、これからさらに多くの声が届くはずです。発言してくださった女性リーダーたち、そしてもちろんアライの皆さんからも、そのエネルギーを受け取っています。私たちは確かにどこかへ向かっていて、私は女性とAIの未来について非常に楽観的です。
Russell Bundy: 心から同意します。それでは次のラウンドテーブル「Leadership Before Permission」に移りましょう。8名の素晴らしいパネリストが登場する予定です。Lynn、この対話に加わり、あなたの考えを聞かせてくれてありがとうございました。GatherVerseチームにお返しします。すぐにまたお会いしましょう。
第7章 ラウンドテーブル3「Leadership Before Permission」
7-1 パネリスト紹介と肩書き以前のリーダーシップ
Russell Bundy: Women's AI Summit初日へおかえりなさい。ここまで本当に素晴らしい一日で、多くの方が登壇し、多くの考えが共有されてきました。そして今回は、「許可を得る前のリーダーシップ」をテーマにしたラウンドテーブルをお届けします。まずはパネリスト全員に順番に自己紹介をしていただき、その後で質問に移ります。Abigail、Shweta、Marcia、Aliya、Kaustubhaの順でお願いします。Abigail、ようこそ。
Abigail: お招きいただきありがとうございます。GatherVerseのグローバルコミュニティにパネリストとして再び参加できてうれしいです。私は米国東部、ノースカロライナ州のローリー・ダーラム地域に住んでいます。2019年から自分の会社を経営していて、人間中心のAIコンサルタント兼教育者として活動しています。私が目指しているのは、特に女性のためのAI教育です。
Russell Bundy: またお会いできてうれしいです、Abigail。Shweta、あなたは今回が初めてですね。LinkedInではつながっていますが、やはりこうして直接お会いするのとは違いますね。
Shweta Bajaj: ありがとうございます。パネリストの皆さんとご一緒できてとてもうれしいです。この機会をくださったGatherVerseに感謝します。インドのShweta Bajajです。Pro ImpactとNiche AIの創業者で、15年以上にわたりテクノロジー分野の人材育成に携わってきました。創業者や組織、リーダーの方々と仕事をしながら、人々がAIという技術にどう適応しているのかを見ています。私のキャリアはエンジニアから始まりました。フルスタック開発者として、デプロイメントやプロジェクトシステムに関する仕事を数多く手がけ、その後、リーダーシップのコーチングへと転身しました。
Russell Bundy: 素晴らしい歩みですね。Marcia、自己紹介をお願いします。
Marcia: シアトルの南にあるワシントン州オリンピアから参加しています。EcoArtのCEOを務めています。政府機関やさまざまな民間組織で、25年以上にわたりAIとデータの分野に携わってきました。認定AI監査人であり、AI倫理の専門家でもあります。データの分野では、データサイエンティストから最高データ責任者まで、あらゆる役割を担ってきました。
Russell Bundy: ありがとうございます、Marcia。Aliya、お願いします。
Aliya: GatherVerseで話すのはいつも大好きです。実は今、画面の隅でGammaというAIアプリを使ってプレゼンテーションを生成しているところなんです。ですから私は間違いなくAIのヘビーユーザーですが、いわゆるAIの専門分野にいるわけではありません。カリフォルニア州ロサンゼルスを拠点に、コミュニケーションの領域で戦略的ストーリーテリングのコンサルタントをしています。どういうことかと言うと、世界中のストーリーテリングの枠組みを人間の行動の設計図として使い、人々がそうした行動をどう取り入れ、求める結果を得るためにどう使い分ければよいのかを理解できるよう手助けしているのです。これはAIをめぐる議論と深く関わっています。AIはツールですが、人々はそのツールを使ってどう導き、どうコミュニケーションをとるかを学ぶ必要があるからです。最近、ナラティブに基づくコミュニケーションデザインを進める中で私が多く取り組んでいるのは、「ツールもある、人もいる、それなのにまだこんな話し方をしている」という状況です。そこに私の出番があるのです。
Russell Bundy: ありがとうございます、Aliya。そして最後に、Kaustubhaですね。お名前の発音は合っていますか。
Kaustubha: はい、合っています。ラウンドテーブルに参加できてとてもうれしいです。インドのKaustubhaです。Microsoftでシニア・ソリューションアーキテクトを務めていて、クラウドネイティブのエンジニアリングや自動化、大規模コンピューティングに携わり、AIや機械学習のシステムもますます活用するようになっています。研究にも積極的に関わっていて、NeurIPS、ICLR、ICCVといった国際会議に論文を投稿しています。機械学習システムの研究を行い、AI関連の業務で使うアルゴリズムの開発もしています。また、テクノロジー業界に入ろうとしている若い人たちのメンタリングも続けています。私自身のキャリアも、テクノロジーのさまざまな段階を渡り歩いてきました。今日の議論に加われることを大変うれしく思います。
Russell Bundy: ありがとうございます。最後に私自身も手短に。GatherVerseでグローバル・エコシステム・ディレクターを務めているRussellです。JustVerifyの共同創業者でもあり、組織がAIシステムを理解し、検証し、責任をもって頼れるよう、検証と信頼を通じて支援しています。独立した検証や組織の統制、主権といったことがテーマなのですが、その話を始めると長くなるので、今日の本題である「許可を得る前のリーダーシップ」に入りましょう。最初の質問です。肩書きや正式な権限を持つ前に、初めてリーダーシップを発揮したのはいつでしたか。Abigail、あなたは多様な経歴をお持ちなので、ぜひ聞かせてください。
Abigail: ありがとうございます。自分の会社を経営する前は企業に勤めていて、大きなチームを率いていたこともあれば、一人で仕事をしていた時期もありました。企業で私がいつもぶつかっていたのは、「自分のレーンから出るな」という考え方です。共通の目標に向かって、他部署の人たちと協力したり一緒に働いたりしないという発想です。でも、組織の中で自分が問題を見つけたとき、インターンであろうと、人を管理するマネージャーであろうと、CEOであろうと関係ありません。問題に気づき、周りの人たちと協力できるなら、それこそがリーダーシップであり、マネジメントです。正式な権限があるかどうかにかかわらず、組織の中でチームを目標に向かって導いているのです。私はこれまで何度も、仕事をお願いしている相手の給料の1%しか稼いでいない立場で、その人に働きかけてきました。相手の肩書きは関係ありません。修正すべき問題があるなら、あなたには権限があります。自ら率先して取り組めばよいのです。
Russell Bundy: 本質を突いた言葉ですね。ありがとうございます、Abigail。Shweta、エンジニアであり今は経営者でもあるあなたの視点を聞かせてください。
Shweta Bajaj: もちろんです。私たちがエンジニア、創業者、著者、ポッドキャスターといった肩書きを得る前には、ある心構えがあります。それはオーナーシップのマインドセットで、私はこれを強く信じています。大学時代には、NGOや地域のコミュニティ、クラブで活動していました。現在もLovableのコミュニティやGoogle DeepMindのコミュニティに参加しています。そこでは金銭的な見返りはありませんが、人々から学んでいます。先ほども話に出た協働や集合的な知恵は、とても大切なものです。エンジニアとして働き始めた頃からさまざまなコミュニティやクラブに関わってきて、そこで初めて自分にはリーダーシップの資質があると気づきました。それが今では起業家としての活動へと発展しています。そしてこれからは、人々が自分の目的を見つけられるよう手助けしていきたいと考えています。
Russell Bundy: ありがとうございます、Shweta。Marcia、同じ質問をします。できるだけ多くの視点を聞くことが大切だと思うので、あなたの歩みも教えてください。
Marcia: 考えてみると、私が初めてリーダーシップを発揮したのは幼稚園のときだと思います。
Russell Bundy: それはすごいですね。
Marcia: 大切なのはビジョンを描くことです。十分に大きなビジョンを描けば、人々が協力して働くよう鼓舞することができます。幼稚園では、遊びの中で一つの小さな街を作りました。そして後に米国の国家レベルの仕事をしていたときも、同じことをしていたと気づきました。私は米国運輸省のNHTSA(国家道路交通安全局)で、死亡事故データの専門家を務めていました。各州に少なくとも一人ずつ、私と同じようにそのデータベースを担当する専門家がいました。そのデータは道路や車両をより良くするために使われていましたが、日々の業務は単調でした。来る日も来る日も死と向き合っていたので、仕事にはどこか陰鬱な雰囲気がありました。そこで私は、「データは神聖なものだ。私たちがまとめているこのデータは、実際に命を救うために使われているのだ」と言ったのです。それが人々を鼓舞し、活力を与え、前へと動かしました。そのとき私は、自分の立場で人を鼓舞し導くために、高い地位に就いている必要はないのだと気づきました。それがその後の土台になったのです。でも本当に、その根っこは幼稚園にあるのです。
Russell Bundy: 幼稚園時代のあなたには逆らいたくないですね。
7-2 「最初に行く」ことの再定義
Russell Bundy: ありがとうございます、Marcia。ではAliya、ストーリーテリングを専門とするあなたにお聞きしたいと思います。新興分野で働く女性にとって、「最初に行く」ことには何が求められるのでしょうか。
Aliya: これは興味深い質問であると同時に、誤った前提に立った質問だと思います。こうした質問は、女性に自分はいつもゼロから始めているのだと感じさせ、前に進むことを難しくしてしまいます。私たちの誰一人として、ゼロから始めてなどいません。女性は太古の昔から、新しく偉大で驚くべきことを成し遂げてきました。たとえそれが新興分野で、周りを見渡して女性が自分一人しかいなかったとしても、あなたは先人の女性たちの背中に、あるいは肩の上に立つことができるのです。私がこの区別にこだわるのは、最初の一人になること、アーリーアダプターになること、道を切り開く人になることは、しばしば非常に難しいからです。部屋の中で数少ない、あるいは唯一の女性として成し遂げる皆さんの功績を否定するつもりはありません。でも私は、そういう女性がもっとたくさん部屋にいてほしいのです。そのためにお伝えしたいのは、祖母がしてくれた大小さまざまなことから、コンピューティングの世界に最初に足を踏み入れた女性たちまでを振り返れば、私たち女性は、祖先によって始められた対話と物語を発展させ、そこに加わっているのだということです。ですから、最初に行くというのは、その特定の部屋に最初に足を踏み入れるのがあなただというだけであって、あなたがその部屋に一人きりでいるわけでは決してありません。男性中心の空間で、男性にならなければと感じることなく振る舞うための集合的な知恵を、女性たちは受け継いでいます。直感という天賦の才、効果的にコミュニケーションをとる力、生まれながらのリーダーシップを使えばよいのです。面白いことに、私もさっきのリーダーシップの質問に答えるなら「幼稚園から」と言っていたと思います。いつも「仕切り屋」と呼ばれていましたから。仕切り屋、つまり私はボスなのです。そうした資質は生まれつきの才能なのですが、孤立していると感じると、私たちは固まってしまい、忘れてしまいます。「そうだ、私たちはこれをやってきたし、女性という集団として太古の昔からずっとやり続けてきたのだ」ということを忘れてしまうのです。ですから新興分野に入るときには、「私を私たらしめてくれたすべての女性たちがDNAとして私の中に授けてくれたスキルを、ちょっと違う状況で試してみよう」と考えればよいのです。そう、最初に行くために必要なのはそれだと思います。「さあ、気を引き締めて覚悟を決めなければ」ということではありません。必要なのは、自分が何者で、どこから来たのか、自分の祖先が誰なのかを思い出すこと、そして自分はゼロから新しい物語を始めているのではないと知ることです。あなたはすでに書かれてきた、そして今も書かれ続けている一冊の本の、ページを一枚めくっているだけなのです。つまり、あなたは自分自身の物語をそこに書き加えることができるのです。「真っ白なページを前にしている」と思って自分を隠そうとする必要はありません。すでに女性たちが切り開いてきた状況に入っていくのだと知ることで、自分らしくいる自由が得られるのです。私たちは、ただあなたが何を語るのかを聞きたいのです。
Russell Bundy: Aliya、実に多くのことが語られましたが、見事な言葉でした。Kaustubha、Aliyaの後を受けるのは大変かもしれませんが、この質問についてどう考えますか。そもそもAliyaの意見に賛成ですか。
Kaustubha: Aliyaの意見に完全に賛成です、Russell。私が思うに、最初に行くためには、完全に準備が整っていない状態に慣れることが必要です。その感覚を理解し、身につけていかなければなりません。新興分野はあまりにも急速に変化しているので、すべてを知るまで待ってから目の前に差し出された機会に飛び込む、ということはできないのです。私自身もそれを経験してきました。従来型のアーキテクチャからクラウドネイティブの技術へと移っていく過程は、まさにそうした移行期でした。自分よりもずっとこの分野をよく理解している多くの人たちとつながる必要がありました。そのとき私は、それを「自分はここにふさわしくない」という証拠として受け止めるのではなく、「学ぶためには何かが、誰かの助けが必要だ」という証拠として受け止めるようになりました。何かに取り組む前に常に準備万端でなければならないと考えるのではなく、すでにそれを成し遂げた人がいて、その人たちの助けを借りればいいのだと理解するようになったのです。ですから最初に行くためには、質問をいとわない姿勢が必要です。私たちはよく、大きな場で質問するのは良くないことで、質問するのは強い人のすることではないと思いがちです。でも、「まだこれは知りません。でも理解します。どうやって取り組めばいいかはわかっています」と言うことが当たり前になるべきなのです。そう考えれば、部屋に入る前に世界的な専門家になっている必要はありません。誰も足を踏み入れなかったときに、あなたが勇気を持って入っていったからこそ、専門家になることもあるのです。
Russell Bundy: ありがとうございます。Abigail、何度も大きくうなずいていましたね。ここまでの議論について、ぜひあなたの考えを聞かせてください。
Abigail: ありがとうございます。今の話に完全に賛成で、思わず笑ってしまいました。というのも、私はこの週末、MITで開かれたAIを活用する女性たちのカンファレンスに参加していたのですが、壇上の講演者も、その後に芝生の上で交わしたちょっとした会話の中の私たちも、みんな同じことを自問していたからです。「どうすれば自分をAIエキスパートと呼べるのだろう」と。私はChatGPTが登場する前からAIの分野にいて、人間中心の形で教育に取り組んできました。人間中心で、責任あるガバナンスを最優先にすることこそが正しい道だと、嵐の中で叫ぶように訴え続けてきました。それでも、自分をエキスパートと呼ぶことにはためらいがあります。そのちょっとした会話の中で、まさに今ここで聞いてくださっている皆さんのような素晴らしい女性たちと話し合い、私は自分の居心地の悪さを打ち明けました。そして皆で出した結論は、皆さんが反対したり意見を加えたりしてくださってもかまいませんが、こういうものです。誰か他の人があなたをエキスパートと呼ぶなら、あなたはエキスパートでいていいのだ、と。でも部屋にいる男性たちは、20〜30%知っているだけで自分をエキスパートと呼びます。他の誰よりも少し先に進んでいるだけで、そう名乗るのです。そして、あなたがそう名乗ることを止めたりはしません。私はこれまで、はっきりとこう言ってきました。「いいえ、私はエキスパートではありません。AIエキスパートを名乗れるのは世界でせいぜい20人くらいでしょう」と。なぜなら生成AIのLLMはブラックボックスだからです。システムプロンプトや重みに基づいてそれがどう動いているのか、作っている人たちでさえわからないことがあるのです。ですから、今でもそのことには悩んでいます。けれども同時に、部屋にいる大多数の人よりも少しだけ多くを知っていて、それを本物で、透明で、弱さもさらけ出すような形で実践しているなら、あなたはリーダーであり、その分野のエキスパートだと言えると思います。それが今、私自身との間で、そして他のAIの専門家たちとの間で交わしている対話です。
Russell Bundy: Abigail、本当に興味深い点を挙げてくれました。私も男性同士や、いろいろな人と話していて、「AIエキスパートです」と言われると、「そもそもAIエキスパートなんて存在するのだろうか」と思うのです。私に言わせれば、AIエキスパートは誰もいません。なぜならすべてが常に新しく、毎日、絶え間なく変化しているからです。いわゆる「AIのゴッドファーザー」と呼ばれる人たちでさえ、何が起きているのかわかっていません。彼らは互いに意見が食い違っています。Yann LeCunは異論を唱え、その一方でDario Amodeiはペースを落とせと言っています。いわゆるAIエキスパートたちがみんな言い争っているのです。彼らは本当にエキスパートなのでしょうか。正直、私はそうは思いません。もちろん私の考えが完全に間違っている可能性もありますし、皆さんそれぞれ意見があると思いますが、あなたがそのことを自分自身と対話しているという点には、私も同じことを考えるので、とても共感しました。
7-3 抵抗の見極めと後進への責任
Russell Bundy: では次の質問に移ります。挑むべき抵抗と、受け止めて検討すべきフィードバックを、どのように見分けていますか。これは非常に興味深い質問です。Shweta、多様な経歴を持つあなたの考えを聞かせてください。
Shweta Bajaj: 興味深い質問ですね。その前に、先ほどの皆さんの話、つまり部屋に入るときには他の女性のために扉を開いているのだという話に、心から同意します。この質問について言えば、私は抵抗を一つのシグナルとして見ています。顧客からフィードバックが来るなら、それはデータを提供してくれているということです。ですから私たちは何が起きているのかを理解し、顧客が直面している問題に合わせて適応し直すのです。そして、人々の中に不快感があると感じられる場合、その抵抗には対処することができます。技術は変化し、進化していて、先ほど話に出たように、誰か一人のエキスパートがいるわけではなく、あらゆることが起こり得るからです。私は研修講師もしているので、多くの抵抗を目にしてきました。AIの導入に対して、人々はまだ心を開いていません。私はあえて「適応」という言葉も使いますが、そう、私たちは皆適応しなければなりません。変化し続ける技術だからです。それでも導入は難しく、インドを見ていても時間がかかるでしょうし、他の国でも同じだと思います。リスクをとることについての判断基準もありますし、プライバシーについての基準もあります。今ではEUのAI法もありますから。頭の中にいろいろなことが浮かんできますが、リーダーシップについて言えば、リーダーは意思決定者です。抵抗があるとき、いつ正しい決断を下すべきか、いつ引くべきか、いつ前に踏み出すべきかを理解していなければなりません。
Russell Bundy: 素晴らしい答えです、Shweta。経験と洞察を共有してくれてありがとうございます。Marcia、あなたはShwetaに賛成ですか、それとも違う考えをお持ちですか。何しろ幼稚園の頃からリーダーだったわけですから。
Marcia: これまで共有されてきたことにはすべて賛成です。私自身の場合は、その異論がどこから来ているのか、そして相手が代わりにどのようなイノベーションを提案しているのかを必ず問うようにしています。私の経験では、新しいアイデアや新しいイノベーションをただ潰すのが好きな人たちがいます。でも、「では、あなたのアイデアは何ですか。何かもっと良い案をお持ちですか」と具体的に尋ねると、多くの場合、何も出してこられないのです。もし何か案を出してくれるなら、「わかりました。それについて話し合い、広げて、そこから積み上げていきましょう」となります。でも私がこれまでの歩みの中でわかったのは、それが単なる隠れ蓑になっている場合があるということです。人を撃ち落とすことで自分をよく見せようとして、その陰に隠れているのです。それには注意しておく必要があります。
Russell Bundy: Abigailも言っていましたが、AIについて何も知らなかった人が、突然20〜30%知っただけでどこからともなく現れて、いきなりエキスパートになっているというのも、とても興味深い現象ですね。ありがとうございます、Marcia。ではAliya、次の質問です。先ほど、他の女性のために扉を開くという話が出ました。第一世代のリーダーには、後に続く人たちのためにアクセスをつくる責任があるとすれば、それはどのようなものでしょうか。
Aliya: まるで私のために作られた質問みたいですね。
Russell Bundy: いっそAliyaの独演会にしてしまいましょうか。冗談です。
Aliya: それでは、他の皆さんの素晴らしいコメントを聞き逃してしまいます。この対話を心から楽しんでいるんです。まず、第一世代であるということについては、実際にはすでに自分が参加しているレガシーがあるという話をしました。とはいえ、あなたが新しい方向へと進んでいるという事実が打ち消されるわけではありません。そして正直に言えば、それだけで十分なのです。というのも、AIの分野にいる多くの女性は、すでに過剰なほど頑張っているからです。だってここは男の世界ですよね。女性はここにいるべきではないって、聞いていませんでしたか。念のため言っておくと、もちろん皮肉です。つまり、あなたはすでに多くのことをしているのです。それなのに、「道を切り開く存在にならなければ、この場にいなければ、女性のために道をつくらなければ」とプレッシャーを抱えるのは、あまりにも重すぎます。ですからまず必要なのは、ここにいること、この部屋にいることを自分自身で称えることです。私たちはそもそもそれをしないことが多いからです。そして二つ目に、この場にいる女性の中には誰もいないとわかっていますが、女性はある場に入ると、「自分の居場所を守らなければ。ここにいる女性は私だけだから、しっかり立っていられるようにしないと。他の女性は要らない」と考えてしまうことがあります。そうしてはいけません。豊かさのマインドセットを持ってください。他の女性がこの場に入る余地は常に十分にあるのです。たとえあなたとまったく同じことをしている女性であってもです。そして、この場にいる多くの皆さんがそうしてきたように、あなたが道を切り開いているのであれば、変化し続ける業界の中で、上っていきながら他の人を引き上げることが大切です。会計のように、貸借対照表はこれから先もずっと貸借対照表のまま変わらない、という世界ではありません。ですから、5年前に自分が知っていたことを教えるのではなく、進化し続ける業界の中でどう学ぶのかを示すことが大切です。5年前の知識はもう役に立たないし、彼女たちの助けにもならないからです。これまでその道がどうだったのかを教えるのではなく、その道をどう歩むのかを教えるのです。そうしなければ、実際には彼女たちを後ろに置き去りにしていることになります。もはや意味をなさないスタート地点から始めなさい、と言っているようなものです。彼女たちは今から始める必要があるのです。そして大切なのは、学び、成長し、発展していくマインドセットです。どうやって学ぶのか。「あなたはここにいるべきではない」と言ってくる人たちとどう向き合うのか。そして、あなたが自分自身を称えるのと同じように、彼女たちにも自分自身を称えることができると常に思い出させてあげることです。自分自身の称え方を教える必要があるのです。私たち女性は、それを自分ではなかなかしません。そのくせ、他の人に対しては真っ先に「いいね、その調子、よくやってる、完璧!」と声をかけます。でもそうすると、Abigailが言っていたように、権威を外側から内側へと受け取ることを教えてしまうことになります。新しい道を築き、学んでいく中で、いつ、どのように自分自身を称えればよいのかを理解させてあげるのではなくです。行き着く先を誰も予測できない新興分野だからこそ、外部からの承認に頼らずに自立していながら、同時に他者とつながり、前に進む中で協働し、コミュニケーションをとる方法を理解している女性を育てることが必要なのです。
Russell Bundy: ありがとうございます、Aliya。これは先ほどのリーダーシップの質問にもつながりますね。Abigail、あなたもずいぶんうなずいていました。チャットでいただいたAIの導入についてのメッセージを見逃してしまってすみません。Abigail、ぜひ考えを聞かせてください。その後でKaustubhaに移ります。
Abigail: Aliyaが今言ったこと、まさにそのとおりだと思います。そこに文脈を加えるなら、Marciaの視点やShwetaの話にも立ち返りますが、AIの導入というのは、極めて人間中心で、人間同士の摩擦を伴う仕事なのです。そして私たち女性はそれを理解しています。私たちはいつも「仕事に感情を持ち込むな」と言われます。それは否定的なことのように聞こえます。でも、常につながり合っている世界で私たちに必要なのは、シスジェンダーの女性の脳の特性に踏み込んでいくことです。もちろん世の中にはさまざまなジェンダーがありますが、女性の方が共感、判断力、見極める力、コミュニケーション、協働、批判的思考に長けていることが示されています。こうしたものこそが、私たちをリーダーシップへと押し上げてくれるものです。他の女性たちを一緒に連れていき、Aliyaの言うように、どんなモデルであろうと、毎日どんなツールが道具箱に加わろうと変わらない、一生ものの力を教えることです。レジリエンス、つまり嵐を乗り越える方法を教えるのです。どうすれば自分たちの生まれながらの人間としての才能、人間の知性に踏み込み、人工知能と適切にパートナーを組めるのか、ということです。
Russell Bundy: 完全に同意します、Abigail。今日のAbigailとAliya、いえ、パネリストの皆さん全員が本当に燃えていて、私はついていけないくらいです。学校の教室の後ろの方に座って、「はい、わかります、学んでいます」とうなずいている生徒になったような気分です。ではKaustubha、あなたの考えを聞かせてください。AbigailやAliyaに賛成ですか。あるいはこの質問について、ご自身の意見を加えていただいてもかまいません。
Kaustubha: 素晴らしい質問です、Russell。AbigailとAliyaに完全に賛成です。私が入るのが難しい部屋、難しい領域になんとか入ることができたとき、私が理解し始めたのは、成功というのは自分の後ろで扉を閉めて、今自分が就こうとしているポジションに誰も入ってこられないようにすることではない、ということでした。そこで私が始めた責任の一つは、テクノロジー関連の職に就こうとしている次の人のために、道をもっと見えるようにすることです。私は会社を通じても、会社の外で参加しているコミュニティを通じても、人々をメンタリングする機会を持つようになりました。そこで気づいたのは、人々に能力が欠けているわけではない、ということです。欠けているのは、正しい情報や自信、あるいは次のステップが実際にどのようなものなのかを知るための経験なのです。私がメンタリングを始めた人たちの中には、そこが欠けている人がいました。それに、アクセスというのは、私が求人を紹介して彼女たちが応募する、ということだけを意味するわけではありません。もっと些細なことの場合もあります。履歴書がきちんと書けていない人もいます。採用担当者は履歴書をわずか6秒ほどざっと見て判断を下すのに、です。面接がどのように進むのかを説明したり、学習の道筋を共有したりすることもアクセスにつながります。私は学び続けることを大切にしていて、主要なクラウドすべてで合わせて63の認定資格を取得してきました。すると人々が私のところに来て、「どんな学習の道筋をたどっているのか」「なぜそんなにたくさん取ったのか」「その理由は何か」と尋ねるようになりました。私はマルチクラウドのアーキテクトになりたかったので、すべてのクラウドにわたって知識を広げたかったのです。そこで、「このクラウドに入りたいなら、私の助けになった学習リソースはこれです」と教えるようになりました。そうすると、いきなり大海原に飛び込むのではなく、挑戦しやすくなります。ハッカソンに作品を応募するよう勧めたり、あるいはただ「もう準備はできているから、飛び込んでみて」と伝えたりもしました。先ほどAbigailが言っていたように、私たちは20〜30%わかっていても、自分は準備ができているとは決して思いません。私も同じことを聞いてきました。男性は求人票を見て、自分が30〜40%程度当てはまっていれば、それで十分だと考えて応募します。ところが女性の頭は、求人票に書かれた要件の90%以上に当てはまっていないといけないと考えるようにできていて、そうなって初めて応募しようと思うのです。私が出会った他の女性たちにも同じパターンが見られました。そこで私は、「応募していいんです。準備はできています。とにかく挑戦してみて」と伝えるようになりました。すると、見事にやり遂げて、非常に良い会社に就職した人たちも出てきました。いつか誰かが、私が成し遂げたこと以上のことを成し遂げるかもしれません。でもそれは私にとって脅威ではありません。むしろ、それこそが私のメンタリングにとって最高の結果なのです。
Russell Bundy: 本当に示唆に富んでいます、Kaustubha。スキルについて言えば、学ぶスキルは多ければ多いほど良いと私は思います。AIのスキルだけでなく、料理のような日常のスキルも含めて、何であれスキルを身につけるほど、人生全般で役に立ちますから。
7-4 過小評価への向き合い方と総括
Russell Bundy: 話が脱線してしまいましたね。Shweta、あなたが仕事を始めたとき、どのような専門的支援が欠けていましたか。
Shweta Bajaj: その質問をしてくださってありがとうございます、Russell。この部屋のエネルギーがとても好きです。先ほどから話に出ているように、メンタリングは人生において非常に重要なもので、私にとって欠けていたと感じるものの一つがまさにメンタリングでした。私の家族は、エンジニアリングがどういうものかよく知らない家庭でした。エンジニアや医者といった分野はごく一般的で、たいていは勉強を終えるとそうした分野に進みます。でも、その後はどうするのでしょうか。私には最初からリーダーとしての、そして起業家としてのマインドセットがありましたが、家族には起業家が一人もいませんでした。私は第一世代の起業家なのです。自分のビジネスの目標に向かってどう前進すればよいのか。その大きな情熱や野心を活かすためのコミュニティ、支えてくれる仕組み、そしてメンタリングがなかったのです。そして、この野心やエネルギーはうまく方向づけられなければなりません。素晴らしいアイデアを持っている女性はたくさんいますし、今ではAIがそのギャップを埋めつつあります。スキルは大切で、私たちはスキルを学んでいますが、AIが何でも知っている今、スキル以上に必要なのは、AIをどう使うかを知ることです。最近ポッドキャストを収録したのですが、そのゲストの一人もまさにこのことを話していました。正しい問いをどう立てるか、ということです。こうしたものが、私が得られなかった支援の形です。だから今、私は自分の組織や仕事を通じて、他の人たちを助けようとしています。何かを築きたい、何か偉大なことをしたいと思っている女性や若いコミュニティが、実際に偉大なものを築き、社会や世界の問題を解決できるようにしたいのです。一つのエコシステムとして、私たちは皆家族であり、世界全体がつながっています。ですから、共に解決策を見つけることがとても大切です。AIによってそのギャップは小さくなりつつあり、今ではそれが可能になっているのです。
Russell Bundy: メンタリングはまさに非常に重要ですね。ただ、ここで少しだけあえて反対の立場から考えてみたいと思います。皆さん、気を悪くしないでくださいね。一方では、メンタリングは極めて重要で、経験やスキルは根本的なものです。しかしもう一方では、「これだけの知能を持ったAIがあるのに、そもそも誰かにメンタリングしてもらう必要があるのか。AIが私のメンターになればいいのではないか」という考え方もあります。これが反対論です。どちらかが正しいと言っているわけではなく、人々がそう考えてきたということです。思い出してください。ChatGPTのGPT-3が登場して、人々が初めてAIを使い始め、それが一気に広まったとき、多くの人が「もうアドバイザーは要らない。ChatGPTがあるから、アドバイザーなんてどうでもいい」と言っていました。ところが2年ほど経った今、人々は「やっぱりあなたたちが必要です。ちゃんとアーキテクチャを設計してもらえませんか」「システムを検証して、安全にしてもらえませんか」と言うようになっています。突然180度変わったわけです。つまり、一方の端と、もう一方の端がある。私たちはその中間のどこかにいるべきなのではないか、ということです。
Shweta Bajaj: 完全に同感です。まさに今、世界で起きていることだと思います。人々はAIエージェントを使い、そうしたシステムに頼ってAIのチームを作っています。何か助言が欲しければカウンセラーではなくChatGPTに行き、何か質問があればメンターやコーチではなくChatGPTに行き、ビジネスの問題があればそこに行く、という具合です。でもそこにはギャップがあります。人間としてのギャップ、つまり共感や人間的な価値観が欠けているのです。人間は人間と関わる必要があるのに、今の私たちはエージェント型AIと関わっていて、AIはAIの視点に立ったAIのための出力を生み出しています。私たちが世界に必要としているのは、人間の視点に立った出力と価値、人間らしい価値です。ですからおっしゃるとおり、中間が大切だと思います。人間が介在すること、そして技術のイノベーション、その両方が非常に重要なのです。
Russell Bundy: Marcia、あなたにもぜひ加わってほしいと思います。ここまでの意見に賛成ですか、それともまったく違う視点をお持ちですか。メンタリングは必要でAIは要らない、というような意見でもかまいません。これは私の適当な例えですが。
Marcia: 私には少しユニークな視点があります。私はこの分野ではちょっとした恐竜なのです。
Russell Bundy: なるほど。
Marcia: 私は、データテクノロジー、法執行、運輸といった、男性が大きく支配するいくつもの業界で、雪をかき分けるようにして道を切り開いてきました。当時は女性のロールモデルがいなかったので、多くの場面で私はたった一人の女性でした。さまざまな困難をどう乗り越えればよいのか、自分一人で考えなければなりませんでした。そこで私が学んだのは、素早く小さな成果を出すこと、現状に挑むこと、そして物事をより上へと持っていくことでした。障害にぶつかり、「そんなことはできるはずがない」「そのための予算はない」と言われたとき、私は「やらせてみてください」と言いました。そして自分で助成金の申請書を書き、機材を手に入れ、チームを手に入れました。メンターも自分で探しに行きました。すぐ身近にいなくても、積極的に探し求めたのです。女性が見つからなければ、素晴らしいガイドとなってくれる男性を見つけて、メンタリングの面で助けてもらうこともありました。いずれにしても、人々は喜んで知識を分けてくれるものだとわかりました。ですから、そうした状況に置かれたとき、革新的で、機転を利かせることが、状況を一変させる鍵になり得るのです。
Russell Bundy: 非常に示唆に富んでいます、Marcia。ありがとうございます。Aliya、今度はあなたがうなずいていますね。あなたへの質問も合わせてお聞きします。自分の専門性が過小評価されたとき、どのように対応してきましたか。
Aliya: とても興味深い質問です。というのも、そこには一つの弧のような変化があったからです。最初の頃、私には一つの戦略サービスがあったのですが、それに600ドルか700ドルを請求することすら怖かったのです。「どうしよう、本当にこれにお金を払ってくれる人なんているのかしら」と思っていました。私はそれまでCMOを務めていたのに、独立した途端に「でも、私にそんな価値があるかわからない」と思ってしまったのです。時が流れて、今ではその同じサービスが1万5,000ドルから2万ドルになっています。もちろん内容は調整されていますが、本質はそこではありません。私を最初に過小評価していたのは、私自身だったのです。だから、他の誰かに違う扱いを期待することなどできませんでした。つまり、あなたが自分自身をどう扱い、部屋の中でどう振る舞うかによって、あなたは人々に自分をどう扱ってほしいかを教えているのです。もし私が、これまでの長年の経験を600ドルの価値しかないかのように振る舞っていたら、その600ドルのサービスが人々に何百万ドルもの利益をもたらしていたとしても関係ありません。私は自分自身をそのように扱い、自分の専門性を過小評価していたのです。その後、少し賢くなって、自分の価値に見合った金額をもう少し請求するようになると、今度は「それは高いですね」「うーん、ずいぶんな金額ですね。それで何をしてくれるんですか」と言われるようになりました。そこで私は、自分がしていることが実際にどのような成果につながっているのかを学び、見出さなければなりませんでした。会社勤めをしていた頃は、「これらのタスクをやりました、これらを完了しました、だから職務記述書の内容は果たしました」という考え方に慣れていました。最後まで突き詰めて、「それは具体的にどう世界の役に立っているのか」「どう利益に貢献しているのか」「私がしたことによって、実際にどのように対話に貢献しているのか」とは考えていなかったのです。自分が個人や企業に与えている影響がどれほど大きく、どれほど大きな利益をもたらしているかに気づいたとき、「高すぎる」と言っていた人たちは、単に私の顧客ではなかったのだとわかりました。私は誰の財布にも合うわけではありませんし、それでいいのです。実際、あなたを過小評価して500ドルしか払いたがらない人と仕事をする方が、あなたの価値を理解して5,000ドルなりの小切手を気持ちよく切ってくれる人と仕事をするよりも、ずっと大変なのです。ですから私が最初にしなければならなかったのは、自分自身の価値を自分のものとして引き受けることでした。これは一晩でできることではありません。どこかの女性がGatherVerseのサミットで「自分の価値を認めて、料金を上げなさい」と言ったからといって、できるようになるものではないのです。私は自分の内側と向き合わなければなりませんでした。瞑想や視覚化、理想の場面を描くワーク、赦しのワークに取り組み、アマゾンでアヤワスカの体験もしました。自分がなぜこの地球にいるのか、自分がどんな価値をもたらしているのかを見つけ出すために、ありとあらゆることをしたのです。そして私が最終的に気づいた価値、この地球上での私の目的は、人々を愛することで、その人の最高の姿へと導くことでした。だからこそ、人々が自分の物語を掘り起こし、それを分かち合い、自分の価値に気づけるよう手助けするとき、私はそれに見合った対価を受け取るべきなのです。神様は私が報酬を受け取ることを望んでいます。ちゃんと尋ねたので、知っています。
Russell Bundy: 求めなければ得られない、という古い言葉がありますね。
Aliya: まさにそうです。まず自分自身を大切にすることで、他の人にも自分をどう扱うべきかを教えることになります。そして次に、あなたが自分にふさわしいと定めた新しいルールや境界線に合わない人には、「ノー」と言わなければなりません。過小評価されることを、私たちはよく、自分が被害者になったかのように捉えます。でも本当は、あなたは自分の人生の主権者なのです。ですから、もし過小評価されているなら、まず問うべきなのは、そうなることを許したのはあなたがどんなメッセージを発しているからなのか、そしてなぜあなたはそれを受け入れたのか、ということです。
Russell Bundy: Aliya、残念ですが時間が迫っているので、ここで区切らせてください。もっと掘り下げたいところなのですが。最後にKaustubhaに手短にお聞きしたいと思います。残り2分、いや1分しかありません。このラウンドテーブルはどうでしたか。30秒から60秒ほどで感想を聞かせてください。楽しめましたか。Aliyaの意見に賛成ですか。
Kaustubha: 素晴らしい対話でした。このラウンドテーブルのメンバーの皆さんとは今日初めてお会いしましたが、本当に多くのことを理解し始めることができました。起業家としての側面もそうですし、Shwetaがエンジニアから起業家へと転身した話もそうです。Aliyaの物語を通じた語り方は、時間が足りなくなるほど、もっと聞いていたいと思わせるものでした。Marciaは、幼稚園の頃から自分がしたいことがわかっていたのですね。そしてAbigailは、私たち一人ひとりに感謝を伝え、それぞれの良いところをチャットに書き込んでくれていました。そこで私が理解したのは、まず行動することが先で、自信は後からついてくるということです。そして、自分がここにふさわしいと証明しようとするのをやめて、自分がすべきこと、ここに来て築こうとしているものに集中すべきだということです。それが今日の私にとって一番の学びです。これからは、他の人が私について何を言っているか、どう思っているかを気にするよりも、そちらにもっと集中していこうと思います。それが今日の最大の収穫です。
Russell Bundy: そのとびきりの一言で、このラウンドテーブルを締めくくりましょう。ありがとうございました、Kaustubha。そしてAbigail、Aliya、Marcia、Shweta。皆さん、ぜひLinkedInでこのパネリストたちをフォローし、つながり、話しかけてみてください。Abigailは「電話して」と言っていますね。初日のラウンドテーブルはこれで終わりです。このあとはChristopherが初日を締めくくります。パネリストの皆さん、本当にありがとうございました。GatherVerseチームにお返しします。
第8章 クロージング
8-1 1日目の閉会挨拶
Christopher Lafayette: 始まるのも早ければ、終わるのも早いものです。GatherVerse Women's AI Summit 2026の初日は、これにて閉幕となります。今この瞬間もこの場に残ってくださっている皆さん、私たちは今日一日、学び手であり、聞き手であり、そして現場に身を置く観察者でした。GatherVerseでは毎回お願いしていることですが、今日学んだことを、ぜひご自身のコミュニティや友人、家族、あるいは見知らぬ誰かや同僚と分かち合ってください。そして皆さんが日々取り組んでいる仕事の中にも活かしていただければと思います。私たちのサミットはすべて無料で開催しており、これからもそうあり続けるつもりです。世界中の誰もが参加でき、実際に世界中から参加者が集まり、都市を越え大陸を越えて、世界各地のリーダーたちの声と表現が届けられる場であり続けたいと考えています。今日お話しくださったラウンドテーブルのパネリストの皆さん、そして炉辺対談に登場してくださったリーダーの皆さんに、心から感謝を申し上げます。また、初めて参加してくださった方にも、再び戻ってきて私たちと共に集ってくださった方にも、感謝をお伝えします。私たちはこの取り組みに真剣に向き合っています。だからこそGatherVerseチーム一同、この森の中の草原まで足を運び、私たちと出会ってくださったことを本当にありがたく思っています。今日受け取った教訓の数々は、これから訪れるもののほんの一部にすぎません。明日からはGatherVerse Women's AI Summitの2日目が始まり、今週はさらにもう1日開催します。全体としては3週間にわたって8日間の日程で進めていきます。それが私たちの使命であり、私たちがここに集う理由です。今この時代、指数関数的なフロンティアそのものにおいて、次の一歩をどう踏み出すべきかを理解するために、私たちは集っているのです。正直に申し上げて、私の視野は大きく揺さぶられました。今日のような日にGatherVerseのセッションに参加できたことを、心から良かったと感じています。ここに来たときに持っていた以上のものを持ち帰ることができたと、はっきり言えます。道のあらゆる曲がり角で、いつも自分がエキスパートでいる必要はないのだと学びました。耳は二つ、口は一つ、だからもっと聞きなさいと教わってきたとおりです。女性の皆さん、先頭に立って導いてくださってありがとうございます。GatherVerseでは、女性は導くことができるし、実際に導いていると言い続けてきました。そして今日は、これまでのどのGatherVerseのサミットと比べても、そのことが最もよく示された一日の一つでした。視聴者の皆さん、今日の登壇者たちをぜひフォローしてください。このリーダーたちを、開拓者としての歩みの中で支えてあげてください。そして同時に、彼女たちに導きを求め、友情を求めてください。また共に集い、語り合える日を楽しみにしています。世界の反対側で、これからおやすみの時間を迎える方には、おやすみなさいと申し上げます。これから目を覚ます方には、おはようございますと申し上げます。そしてまだ一日が続く方は、少し画面から離れてみてください。散歩に出かけ、外の空気を吸いながら、今日語られたことに思いを巡らせてみてはいかがでしょうか。そして最後に、カレンダーや登壇者の一覧、イベントの予定、これからの日程をぜひ確認してください。もし皆さんに語りたいことがあるなら、この安全な場、安心して自分を表現できる場に、ぜひお越しください。ありのままの姿で来ていただければ十分です。私たちと一緒に参加しましょう。今日のGatherVerse Women's AI Summit 2026、初日のすべてに感謝を込めて。そして、もし機会に恵まれるなら、明日また皆さんをお迎えします。May our gather be well。ありがとうございました。どうぞお元気で。さようなら。