※本記事は、NVIDIA GTCで行われたパネルディスカッション「The 50-State Plan: Public-Private Models for AI Infrastructure and University Transformation」の内容を基に作成されています。動画は YouTube(https://www.youtube.com/watch?v=uv8va8bIqus )でご覧いただけます。AIが経済と学術の成長を牽引する決定的なエンジンとなる中、本セッションでは、革新的な公民連携を通じて全米にわたる堅牢な州規模のAIインフラを構築するための戦略的ロードマップ「The 50-State Plan」が議論されています。登壇者は、NVIDIA共同創業者で技術リーダーのChris Malachowsky氏、米国国立科学財団(NSF)首席補佐官でディレクター代行を務めるBrian Stone氏、テネシー大学研究担当副学長のDeborah Caldwell氏、カーネギーメロン大学研究担当副学長のTeresa Mayer氏です。本記事では、孤立したイノベーションの拠点から、AI時代における大学変革とミッション達成のための統一的な戦略への移行について、パネルの内容を要約しております。
なお、本記事の内容は原著作者の見解を正確に反映するよう努めていますが、要約や解釈による誤りがある可能性もありますので、正確な情報や文脈については、オリジナルの動画をご視聴いただくことをお勧めいたします。
1. パネルディスカッションの開幕と問題提起
1.1 GTCウェルカムとテーマ設定
Jack: 皆さん、GTCへようこそ。こうしてお会いできて本当に嬉しく思います。ご存じのとおり、AIはいま研究、エンジニアリング、そしてエンタープライズの世界を作り変えつつありますが、それだけにとどまりません。AIは高等教育にも極めて大きな影響を及ぼしています。本日私たちがここで議論したいのは、まさにこのテーマです。すなわち、大学が追求しなければならない教育、そして研究やその他のミッションに関わる活動の基盤として、AIが高等教育のインフラの中でどのような役割を果たすのか、という問いです。高等教育と研究からは実に多くのイノベーションが生まれますし、当然ながら、高等教育における研究は私たちのあらゆるエンタープライズや産業と隣り合わせに存在しています。だからこそ、大学がこのイノベーションの動きに完全に参加できるかどうかが、決定的に重要になるのです。
1.2 パネリストの紹介
Jack: 本日は素晴らしいパネルにお集まりいただきました。まずパネリストの皆さんに登壇いただいた上で、ご紹介させてください。最初にご紹介するのは、Chris Malachowskyさんです。NVIDIAの共同創業者であり、創業のまさに最初期からNVIDIAを支えてきた技術リーダーです。Chrisさんは高等教育とAI、そして高性能コンピューティングがもたらしうるものに対して、強い情熱をお持ちです。続いて、Brian Stoneさん。米国国立科学財団(NSF)の首席補佐官であり、現在はディレクター代行の役割を担っておられます。さらに、テネシー大学で研究担当の副学長を務め、同地域での活動を牽引しておられるDeborah Caldwellさん。そして、カーネギーメロン大学で研究担当の副学長を務め、同大学の取り組みをまさにリードしておられるTeresa Mayerさんです。
1.3 議論の緊急性とゴール設定
Jack: このテーマには、今日、計り知れないほどの緊急性があります。私たちがこれから話そうとしている事柄は、決定的な重要性を持っているのです。まず、カリキュラムをきちんと整備する必要があります。同時に、教育者や研究者が、いま世界で進行しているイノベーションのエコシステムに完全に参加し、この極めて重要な領域で物事を前進させ続けられるよう、各大学のキャンパスにインフラを行き渡らせることも重要です。本日の私たちのゴールは、率直で、前を向いた対話を行うことです。AIとアクセラレーテッド・コンピューティングのこの新しい時代は、研究者として、機関として、そして政策立案者として、私たちに何を求めているのでしょうか。必要なインフラを、どうすれば大学の学生や教授の手に届けられるのでしょうか。そして、いまどのような新しいパートナーシップが芽生えつつあり、ギャップを埋めるために、私たちがまだ生み出せていない何を、これから発明していかなければならないのでしょうか。それでは、さっそく始めましょう。
該当箇所の字幕を確認します。内容を確認しました。セクション2を執筆します。
2. この瞬間が根本的に異なる理由とAIの本質(Chris)
2.1 技術革命のスケールと採用スピード
Jack: それでは最初の質問は、Chrisさんにお願いします。Chrisさんは、NVIDIAとアクセラレーテッド・コンピューティングを本当に最初期から見てこられました。今日のAIとコンピューティングの状況をご覧になって、たとえば過去と比べて、何が根本的に異なっていると感じられますか。そして、それは今後5年から10年にわたって、大学や国の研究機関にとって何を意味するのでしょうか。
Chris: では順番にお答えしましょう。技術革命としてのこの動きは、私がこの世界に身を置いてきた40年あまりの中で見てきたどんなものよりも、より広く、より深く、より多くの人々に大きな影響を与えています。まず規模という点が一つの要素です。そしてもう一つは、その採用、あるいは破壊が起こるスピードです。あまりにも急速に、あまりにも深く浸透し、技術や仕事、労働力をめぐる世間の議論をすっかり占有してしまいました。これは非常に特異なことです。これまでのものは、たとえばPCにせよ、iPhoneやアプリ、ソーシャルメディアにせよ、少なくともゆっくりと登場し、まずは一部の層に影響を与え、それから徐々に成長していきました。ところが今回は、まるで「バシャッ」と一気に広がったかのようで、もう至るところに存在しています。これがまず、最初の点についての私の答えです。
2.2 AIの認識の歪みと意思決定支援としての本質
Chris: 何が違うのかという点でもう一つ申し上げたいのは、AIとは何かという世間の認識が、少し歪んでしまっているということです。多くの人にとって、AIは「チャットボット」であり、「文字を打ち込む場所」なのです。しかし、それではAIの潜在力をあまりにも過小に表現していると私は思います。AIは、私たちが行うほぼすべての事柄に対する意思決定支援システムになっていくでしょうし、本来そうあるべきものなのです。なぜなら、AIは私たちが持っていないかもしれない専門知識をもたらしてくれますし、一人の人間の頭の中だけに留めておくのが難しいような知見を集めてくることもできるからです。
2.3 自動化されるタスクと残る判断力・教育への示唆
Chris: ですから、これは教育者にとって一つの課題になると思います。タスクの多くは自動化されていくでしょう。しかし、判断力は自動化されませんし、人間ならではの要素も自動化されません。つまり教育の現場では、これまで教えてきたことを引き続きすべて教えなければならない上に、これからは新たに判断力をどう養うか、エージェントをどう管理するか、そしてこれらの新しいツールを自分の有利になるように使いこなし、逆にツールに使われてしまわないようにするにはどうすればよいか、といったことまで教えていかなければならない、ということです。
該当箇所の字幕を確認します。内容を確認しました。発言者を確認すると、16-18行目はTeresa(カーネギーメロンのスタートアップに言及)、19-22行目はDeborah(UTの取り組みに言及)です。セクション3を執筆します。
3. LLMを超えたAIの広がりと大学での学習統合(Teresa・Deborah)
3.1 加速コンピューティングとフィジカルAIの興隆
Jack: いまの論点について、大学のリーダーのどなたかにも加わっていただけるとよいのですが。
Teresa: ぜひお話しさせてください。Chrisさんが共有してくださった点に少し付け加えたいと思います。本当に多くの方が、AIとは大規模言語モデルのことだと考えていますが、AIはそれよりもはるかに多くのものを含んでいるのです。アクセラレーテッド・コンピューティングは、いまや科学のための基盤モデルや、ロボティクスのための基盤モデルを訓練できるだけの規模を提供してくれるようになりました。そして、フィジカルAIという文脈でAIを活用できる能力が、いかに急速に立ち上がってきているかを、私たちは目の当たりにしています。これは、非常に複雑な環境の中で現実世界とやり取りするシステムのことです。さらに、訓練データがほとんど存在しないような、データが極めて疎な問題に対しても、物理ベースのモデルを持ち込めるようになった力も大きいと思います。そして、シミュレーションから現実へという「sim to real」の概念が、もう信じられないほどの勢いで離陸しつつあります。実にエキサイティングです。カーネギーメロンでは、ここ数年だけでもSkilled AI、Genesis AI、Field AIという三つのスタートアップが生まれており、いずれもフィジカルAIのための新しい汎用的な「ブレイン」を目指しています。このように、規模が必要とされる領域は本当に数多く存在しているのです。
3.2 学習へのAI統合とUTの教員巻き込みの取り組み
Deborah: Jackさん、その点に少し付け加えさせてください。発見とイノベーションのペースは、いま間違いなく本当に加速しています。それと同時に私たちが考えているのは、大学という環境のあらゆる領域において、AIをどのように「学習の中に組み込む」と同時に「学習の対象そのもの」とするか、ということです。テネシー大学(UT)では、2022年に、AIに関する最初の教員ガバナンス委員会を設置しました。これは、工学やコンピュータサイエンスのプログラムの教員だけでなく、大学全体のさまざまなプログラムの教員に、AIが自分たちの学生やプログラムにとってどのように関係するのかを考えてもらうための取り組みでした。私たちはまた、GenAI教員フェロープログラムというものを立ち上げ、教員がAIをカリキュラムに取り入れることを後押しし、チームティーチングを促しています。チームを編成する際には、AIが自分の専門分野にもたらすものに大いに胸を躍らせている「先駆者」的な教員と、こうしたチームティーチングに不安を抱いているかもしれない「健全な懐疑派」の教員とを組み合わせるようにしています。そうやって、学生たちの学習に与える影響を一緒に探りながら進めているのです。そして何より、すべての学生が卒業するときにはAIのコンピテンシーを身につけ、自分の専門分野にとってなぜAIが重要なのかを理解し、AIを使いこなす準備が整った状態で労働市場に出ていけるようにすることを目指しています。学生を採用してくださる雇用主の方々からも、これは非常に頻繁に聞かれる要望です。私たちが連携している雇用主は、どちらかといえば発見そのものよりも、まずは労働力への影響のほうに関心を持つ傾向があります。ですから、学術エンタープライズ全体にわたってAIを統合していくことが、私たちにとって本当に決定的に重要になっているのです。
該当箇所の字幕を確認します。内容を確認しました。セクション4を執筆します。33-34行目前半はBrianの発言ですが、地域経済開発がNSFの関与の焦点を提供するという論点はBrianの締めくくりとして含めます。
4. NSFの優先事項・長期的賭けと地域イノベーション(Brian)
4.1 NSFの長期投資と変曲点の認識
Jack: Brianさん、次はあなたにお伺いしたいと思います。国立科学財団(NSF)は、科学技術全般、とりわけAI研究とAI研究インフラに対する、連邦政府の第一級の資金提供機関です。連邦政府という立ち位置から見て、AIと先端コンピューティングのインフラについて、国家が打つべき最優先事項や「賭け」とは何でしょうか。そして、大学や産業界はそうした優先事項とどのように足並みをそろえるべきでしょうか。
Brian: ありがとうございます。まず、こうした場にお招きいただいたことに感謝します。そして最初に申し上げておきたいのですが、NSFはNVIDIAとのパートナーシップに心から感謝しています。皆さんはあらゆるレベルにおいて素晴らしいパートナーであり、こうしてGTCの場にいられることを嬉しく思います。さて、NSFは設立から75年以上を経た機関です。私たちは技術とイノベーションの領域において、長期的な「賭け」を行ってきました。AIのようなものについて、「どうやってこの段階まで来たのか」と問われることがありますが、私たちがここに到達できたのは、何年も、何十年もかけて、思慮深い投資を積み重ね、少しずつ前進させてきたからにほかなりません。そうした技術が、人々が「これが自分のスマートフォンに入っている」「毎日使っている」と言うような段階にまで到達するのを見られるのは、本当に喜ばしいことです。私たちにとって、それこそが成功なのです。ここでChrisさんの発言に付け加えさせてください。今回の変曲点が訪れたのは、私たち全員が日常的にAIを使うという段階に到達したからだと思います。そして、今後の未来に向けてどのような賭けを打つべきかを語るとき、TeresaさんとDeborahさんがおっしゃったことは100パーセント正しいと思います。私たちは、自分たちが支援しているあらゆる分野にAIを統合するために、できる限りのことをしなければなりませんし、人々がそれを実行するためのスキルセットとコンピテンシーを確実に身につけられるようにする必要があります。
4.2 AI Institutesと地域イノベーションへの注力
Brian: NSFはこの6〜7年の間に、かなり大規模な投資を行ってきました。たとえば2019年には、AI Institutesプログラムを立ち上げ、現在では29のインスティテュートを擁しています。このプログラムには3億ドルを超える民間からの貢献が集まっており、これはまさに私たちが見たいと思っているものの一つです。NSFは自ら資金を投じますが、それが民間あるいは慈善団体からの貢献によってマッチングされ、取り組み全体がより大きなものになっていくことを望んでいるのです。AI Institutesに関しては、地域イノベーションという概念の点で、私たちにとってまさにスイートスポットを突いています。私たちには、新設したTechnology Innovation Partnerships(TIP)局があります。新しいと言っても、もう4年ほど経ちますから、私たちにとってはまだ新しいというだけですが。このTIP局、そしてNSFの他の部門も、こうした地域ごとの重点化を大きく解き放ちつつあります。たとえば、後ほど話題にする「50州ソリューション」とも関わりますが、アイオワに住んでいる方であれば、他の何よりも農業を強く気にかけているかもしれません。そして私たちが見出しているのは、こうした地域の大学が、すでにその地域経済を駆動するアンカーポイントであり原動力として機能しているということです。そうした大学が、AIを取り込み、自分たちが奉仕する地域の人々にとって意味のあるものにしていくことができるのです。これは私たちにとって、最もエキサイティングな点の一つです。もう一つ極めて重要なのが、先ほど触れた労働力の側面です。私たちが行っているすべての取り組みは、あらゆるレベルの教育を活性化させています。それは4年制大学のレベルにとどまりません。コミュニティカレッジからも、非常に大きな関心が寄せられています。実際、私たちは数週間前にシャーロットを訪れ、地域イノベーションエンジンの現地視察の一つを行ったのですが、そこにはサウスカロライナとノースカロライナのすべてのコミュニティカレッジが集まり、NSFが彼らの生活をどう改善し、どう手助けできるのか、そして電力に重点を置きつつ、どうやってより多くの雇用を生み出していくのかを話し合いました。私たちは普段、「今日は何件の雇用を生み出すか」と考えながら朝起きるわけではありません。しかし、まさにそうしたインパクトを生み出し始めており、それこそが私たちにとって本当にエキサイティングなことなのです。ですから、地域の技術ハブへの投資、そして人材への投資こそが、最も重要だと私たちは考えています。一点だけ申し添えると、産業界とのパートナーシップにおいて、地域経済開発に焦点が定まっていると、それが私たちにとって関与の起点を与えてくれます。なぜなら、それは、ともすればあらゆることを手がけている大学に対して、明確な一群の優先事項をもたらしてくれるからです。皆さんの優先事項に焦点を当てる機会をいただければ、私たちもそのやり取りに集中でき、妥当な期間のうちに、互いの投資に対する見返りを示せるようになることを期待できるのです。
該当箇所の字幕を確認します。内容を確認しました。34-38行目はDeborah(テネシー大学、AI Tennessee)、39-45行目はTeresa(ピッツバーグ、カーネギーメロン)です。発言者を取り違えないよう注意して執筆します。
5. 地域重点投資の実践とピッツバーグ・地域融合の事例(Deborah・Teresa)
5.1 AI Tennesseeと地域パートナーシップの実践
Jack: 素晴らしいですね。それではDeborahさんとTeresaさんに戻りましょう。AI投資の地域重点化という考え方、そしてそれを私たちの大学やその周囲のエコシステムの中で前進させていく方法について、コメントをいただけますか。
Deborah: NSFは、大学が地域パートナーシップについてより戦略的に考えられるよう手助けする上で、本当に見事な仕事をしてくれたと思います。とりわけTIP局は、ここ米国においてその領域で非常に大きなインパクトをもたらしました。テネシーでは、私たちは「AI Tennessee」というコンソーシアムを組織しました。これはBrianさんの論点に沿うものですが、テネシー州内のすべてのカレッジと大学、つまり技術カレッジ、コミュニティカレッジ、そして4年制機関を含むコンソーシアムです。すべてのテネシー州民がAIのコンピテンシーを身につけ、その活用に自信を持てるようにするにはどうすればよいかを、皆で力を合わせて考えています。このコンソーシアムには研究とイノベーションの構成要素もあり、公民連携を骨格として強く据えています。ここ米国では、10年前に比べて公民連携への焦点がはるかに強まっているのは間違いなく、これは非常に健全なことだと思います。それによって、民間セクターがエコシステムの議論に加わり、発見とイノベーション、米国の競争力、競争力ある労働力の育成に対する自分たちの責任を理解する助けになっています。これは本当に重要なことです。ですから、テネシーでは、この地域イノベーション・パートナーシップへの注力に大いに胸を躍らせています。これによって、率直に言って、これがなければ実現しなかったであろう活動が可能になりました。コミュニティカレッジや技術カレッジとのつながりがはるかに強くなり、専門知識の共有も進んでいます。テネシー大学ノックスビル校は、テネシー州のランドグラント大学であり、私たちはAIに関する豊富な専門知識を持っています。一方、コミュニティカレッジや技術カレッジの同僚たちは、それほど多くを持っていないかもしれません。ですから、AIのコンピテンシーを備えた私たちの教員や大学院生、ポスドクが、そうしたカレッジに出向いていくことが、私たちのAIにおけるイノベーションの基盤、イノベーションの能力を築く上で本当に重要なのです。
5.2 ピッツバーグの再生と製造×先端産業の融合
Jack: Deborahさん、いかがですか。
Teresa: はい。まず、ちょっとした物語からお話しさせてください。かつてピッツバーグは鉄鋼産業とともにあり、この国を築き上げました。しかし、ピッツバーグは1980年代に崩壊しました。とはいえ、そこには非常に強固な製造業の基盤が残されました。その時点で、崩壊があまりにも深刻だったため、国全体、地域、州、そして地方政府が一堂に会してこう決断したのです。「私たちは『Eds and Meds(教育と医療)』戦略を取る」と。ピッツバーグ大学やカーネギーメロン、その他多くの大学、そして非常に充実したコミュニティカレッジが存在することを踏まえての決断でした。そして、その「結集しよう」というビジョンが、ルネサンスを駆動したのです。ピッツバーグは、沿岸部以外で、およそ10年前からイノベーション経済の成長を遂げている数少ない都市の一つとなりました。ですから、これはまさに、いま最前線にある数多くの取り組みが、いかに早い時期にスタートを切っていたかを示す好例なのです。
そして今、ロボティクスやAIの分野において、私たちは深い製造業の基盤と、未来の先端産業とが融合するという、非常に興味深い組み合わせを手にしています。製造能力を構築する、あるいは再構築するという緊急性を、まったく新しいレンズを通して考えるとき、これは非常に明るい未来へとつながっていきます。実際に違いを生み出しているパートナーシップの例をいくつか挙げさせてください。一つ目に強調したいのは、AIとロボティクスにおけるNVIDIAテックコミュニティです。これは、この非常に興味深く重要な融合を認識した、世界で初めてのテックコミュニティでした。私たちは、HPE、ANSYS、Synopsys、そしてNVIDIAの間で共同パートナーシップを立ち上げ、これまで話してきたすべての要素をどう融合させるかを真剣に考えています。これもまた、私たちが議論している、スケールでのインフラの重要性の上に成り立っています。いま米国における緊急性は本当に高く、私たちは迅速に、そして切迫感を持って動かなければなりません。そして最後に、Debさんたちもおっしゃったように、地域に深く関与することの重要性です。AIの爆発的な普及によって雇用が失われることを人々が恐れている今だからこそ、K-12や地域社会への取り組みに、私たちが本気で力を注ぐことが、これまで以上に重要になっています。これは本当に鍵となってきました。私たちは、慈善団体からの非常に大きな支援を受けて、廃棄された製鉄所を再生させ、未来を駆動しています。しかも、それを地域社会に深く関与する形で進めているのです。
該当箇所の字幕を確認します。内容を確認しました。セクション6を執筆します。
6. フロリダ大学モデルと50州プランの構想(Chris)
6.1 大学全体への寄贈という判断とその波及効果
Jack: 皆さん、後ほど最後に質疑応答の時間を設けますので、考える帽子をかぶって、一つか二つ質問を用意しておいてください。さて、Chrisさん。あなたが個人的な活動として、地域に関わることに本当に強い関心を持ち、力強い行動を取ってこられたことを存じています。AI投資による大学と地域経済開発の後押しについて、あなたのお考えとご経験をお話しいただけますか。
Chris: ええ、では物語をお話ししましょう。私はフロリダ大学に通い、そこ出身の女性と結婚しました。ですから、この地域とのつながりは確かにあります。長い交際期間を経て、ようやく恩返しをし、自分の幸運を次へと送る気持ちになりました。これは2010年代の終わり、2018年から2019年ごろのことです。最終的に、私たちはフロリダ大学に大型のAIスーパーコンピュータを寄贈しました。そして、少し幸運だったのは、私がそれを工学部に贈らなかったことです。私は大学そのものに贈ったのです。これには好ましい波及効果がありました。大学が、これは2019年から2020年初頭のことですが、ちょうどCOVIDの時期で、AIはまだそれほど大きな話題ではなく、少なくともその影響はまだ実感されていなかった頃に、ある決断を下したのです。私は彼らに、AIに飲み込まれる前に、AIの先手を打つようにと説き続けていました。そして、私がこの贈り物を大学全体に贈ったからこそ、彼らはまさに今聞いてきたような取り組みに乗り出し、大規模な総合R1大学のあらゆる学部でAIリテラシーを教えることを約束したのです。それ以来、彼らはあらゆる分野で、年間およそ1万人のAIリテラシーを備えた学生を輩出しています。
先ほど話に出たように、彼らはランドグラント大学です。ランドグラント大学には、自州の経済の一翼を担うという義務と、ある種のインセンティブがあります。そこで彼らは、このマシンを州内のすべての研究者に対して、キャンパス内の研究者と同じ条件で利用できるように開放しました。教育目的での利用は無料で提供しました。高校生が、自分の教授から課題を与えられてスーパーコンピュータを動かしたいと思えば、それも結構、というわけです。彼らはこうしたカリキュラムをすべて整備しました。2020年当時を想像していただければお分かりのとおり、AIの教員や、AIリテラシーを備えた教員は、それほど多くはいませんでした。結局、州は10年間で2億ドル前後を投じ、大学群の全体にわたって100名の教員を雇用することになりました。そして最終的に、彼らはこのマシンの利用を、SEC(サウスイースタン・カンファレンス)全体、さらにはすべての歴史的黒人大学やマイノリティ向けの学校にまで拡大することにも前向きでした。要するに、彼らはそうしたものすべてを、望む人なら誰にでも提供する用意があったのです。
6.2 50州プランと「マシンは触媒」という気づき
Chris: 私は、これが一つのモデルになりうると気づけるだけの観察眼を持っていたことを、幸運だったと感じています。というのも、私はまさに皆さんから聞いてきたのと同じ懸念を抱いていたからです。つまり、AIの先手を打たなければ、確かにAIは雇用を奪いかねませんし、レトリックが現実に先行して、進歩を阻害してしまいかねない、という懸念です。そこで私は、これを自らの使命として引き受けることにしました。NVIDIA共同創業者という、他の人にはなかなか入り込めないような場所にも入っていける自分の立場を活かして、これまでに30いくつもの州を訪れてきました。そして各州で、私たちがフロリダで行ったのと同じようなマシンを、最もふさわしい学校、あるいは複数の学校群に寄贈してくれる篤志家を、一人あるいは複数説き伏せようとしているのです。さらに、知事や議会がそれを後押ししてくれるようロビー活動を行い、彼らが自分たちで自分たちを助けられるように、公民連携のコンソーシアムを作ろうとしています。これは非常に好意的に受け止められてきました。そして、これは私たちが今しがた聞いてきたことすべてに応えるものなのです。研究にとって素晴らしいのはもちろんのこと、地域社会にとっても、学生にとっても、そして雇用にとっても良いことなのです。フロリダ大学は、就職実績を2倍か3倍に伸ばし、入ってくる研究資金も2倍か3倍にして、州経済にインパクトを与えたと思います。
そして私は、すべての州がこれを実行できると考えています。どの州にも、たとえばフットボールチームを応援したり、建物やプログラムに寄付をしたりするために、いくらかの資金を出す用意のある人がいるはずです。どの州にも、こうしたマシンを向けることのできる課題やニーズがあります。そして分かったのは、マシンというのは結局のところ、単なる触媒にすぎないということです。それ自体は、ただの鉄の塊なのです。それを使って何をするかこそが、ある種、魔法のような部分なのです。そして、それこそが長年にわたるNSFの魔法であったと思います。つまり、思慮深い探究と進歩を動機づけてきたということです。ですから、私は50州すべて、そしてできればいくつかの準州でも、これを実現したいと願っているのです。
該当箇所の字幕を確認します。内容を確認しました。セクション7を執筆します。
7. 大学のビジネスモデルの違いとインフラ調達モデル
7.1 ビジネスモデルの違いとドナー・Nvidiaの支援
Jack: ご存じのとおり、Jensenさんは月曜日の基調講演で、AIファクトリーというものを言葉で描いてみせました。AIインフラを電力と建屋につなぎ込むと、もう一方の端から収益が出てくる、つまりお金が出てくる、というイメージです。これは非常に説得力があり、エンタープライズやビジネスで起きていることを表す、分かりやすい言い方です。しかし、大学はそうしたビジネスモデルには参加していませんよね。ドルで売れる製品を持っているわけではありません。大学は教育を通じて人々を豊かにし、知的財産をそのような形で収穫できるビジネスモデルよりも、ときにずっと先を行く形で、公益のための研究を行っているのです。ですから、このインフラは確かに、高額な投資として立ち現れます。私たちの多くにとって、これは一つの課題でした。そこで、このテーマに取り組んでみたいと思います。大学の教授たち、ひいてはその学生や研究スタッフが、研究インフラ、AIインフラをより広く利用できるようにするためには、どのようなモデルが必要なのでしょうか。今日私たちが手にしているものは何で、そして将来、そのインフラを彼らの手に届ける効果を高めるために、何ができるのでしょうか。
Chris: では、私からお答えしましょう。私は、これまでに何があったかについてはそれほど詳しくありません。ですが、これだけは申し上げられます。こうした能力を、自分たちの機関や州にとって戦略的で重要なことのために自由に使える形で、リーダーシップの手に委ねることは、変革的であるように思われます。これらは高価なものですし、自分でもだんだん得意になってきたとは思いますが、こうした取り組みを支援するよう民間資金や民間のドナーを説得することは、本当に大きなインパクトを持つのです。実際、これは驚くほど簡単な売り込みでした。ここでこの機会を使わせていただきたいのですが、昨夜、基本的に私のもとに知らせが届きました。NVIDIAがこうした取り組みを後押しし、ドナーの貢献に対して、割引という形でマッチングを行うというのです。そして、私たちの世界クラスのソフトウェアスタック全体を、こうした取り組みを推進するために大学へ無償で提供するということです。さらに、米国経済と米国のインフラを促進するために、私たちの技術へのアクセスを優先的に提供することにもなります。ですから、他にどんなモデルがあるかは分かりませんが、私はこれが効果的なモデルだと信じていますし、ぜひ皆さんにも、少なくとも検討していただきたいと思っています。
7.2 NAIRRとAI for scienceの起点
Brian: Jackさん、よろしければ少し付け加えさせてください。NSFが行っていることの一つに、National AI Research Resource、いわゆるNAIRR(ネアー)の運営があります。これはホワイトハウスのAI行動計画に盛り込まれているもので、私たちがその一環として貢献している取り組みの一つです。今まさに私たちが議論しているような事柄に対する、私たちの応答がこれなのです。Jackさんと私は、先週ワシントンD.C.で開かれたNAIRRの会合に、二人とも出席していましたね。これは、24社を超える企業がリソースを提供してくれているパートナーシップであり、NVIDIAもその一社です。本当にありがとうございます。そして、貢献を引き上げてくださったことにも感謝します。今後に向けて、素晴らしい機会になりそうです。これは研究コミュニティにとって、自分たちが取り組んでいることのいくつかを解き放つ、まさに途方もない機会です。産業界からは3億ドルを超える貢献が集まっています。
そして、最もエキサイティングな点だと思うのですが、先ほどChrisさんが2020年当時の話をされたように、私たちがフロリダにスーパーコンピュータを設置しようと話していたとき、彼が言ったように、私たちはそれをAIという文脈では考えていませんでした。ところが今では、私たちはすべてをAIという文脈で考えています。そして重要なのは、こうしたリソースを研究者たちに利用可能にして、それを使って何ができるのかを彼ら自身に見出してもらわなければならない、ということです。現在、NAIRRには600を超えるプロジェクトがあります。その大多数は、実はAI研究を行っているわけではありません。おそらく40パーセントほどが実際にAI研究をしていて、残りの60パーセントは、材料科学の研究や、地球物理学、大気に関する研究といったことを行っています。まさに、私たちが予想するとおりのものすべてが揃っているのです。ですから、私たちが「AI for science(科学のためのAI)」について語り始めるとき、そここそが、私たちがこれに取り組み始めている場所なのです。だからこそ、これらを利用可能にしなければなりません。NAIRRの最も素晴らしい点は、どこにいるかは関係ない、ということです。誰でもこれにアクセスできます。そして、各州により多くの能力を追加していけば、それがさらに増していくのです。ですから私たちの立場からすると、50州ソリューションは素晴らしいものです。なぜなら、それはより多くのコンピュートサイクルを人々の手に届け、その人々が、これを使って私たちが何をすべきかを、私たちのために見出してくれるからです。それこそが、発見を解き放つということなのです。
該当箇所の字幕を確認します。内容を確認しました。70-72行目はDeborah、73-78行目はTeresa、78-81行目はChrisです。セクション8を執筆します。
8. アクセス制約・連邦投資・州横断の共同投資モデル
8.1 アクセス制約とサービス提供・連邦投資の重要性
Deborah: その点に少し付け加えさせてください。現時点で多くの州における制約は、AIのコンピュート能力とソフトウェアスタックへのアクセスにあると思います。ですから、そうした種類のリソースにアクセスできるようになることは、いくつかの州にとっては変革的でしょう。それは疑いようがありません。私の州にとっても、変革的なものになるはずです。そう考えると、まず取りかかるべき最大の課題は、大学やカレッジ、そして同じようにこうした能力を広げていくべきK-12の機関について、それらの機関の個々の人々が、これらの能力を最適なインパクトを生む形でうまく使いこなせるよう支援するサービスを、どう提供するかということになります。そしてそれは、州内でAIを前進させようという意欲を育み、私たちの企業が、これらのツールが自社の競争優位にどんな影響を与えうるかを理解する手助けをすることでもあります。Jackさん、あなたと私は以前にも話しましたし、TeresaさんもCMUが生み出したスタートアップのいくつかに触れましたが、私たちのところにも、こうした種類の能力にぜひアクセスしたいのにアクセスできていないスタートアップが数多くあります。私たちの地域イノベーション・エコシステムの中で、どんな州のリソースであっても、そうした組織にもアクセス可能にするには、どうすればよいのでしょうか。これは、私たちの州の経済開発の機会に、本当に大きなインパクトを与えると思います。
Teresa: この問いは、いまこの瞬間において本当に重要です。私はあらためて、連邦投資が今後も果たし続ける決定的な重要性を強調したいと思います。それは、私たちが議論しているインフラのニーズにおいても、また基礎科学においてもです。ですから、NSFをはじめとする多くの連邦機関に対して、超党派の支援を提供してくださっている議会に、私たちは心から感謝しています。40年前、NSFの支援を受けて、ピッツバーグ大学とカーネギーメロンは、最初期の国立スーパーコンピューティングセンターの一つの本拠地となりました。それは今日もなお力強く稼働しています。そして、私たちがこれまで話してきた中で最も重要なことの一つは、ごく少数の研究者しか利用できないかもしれない他のスーパーコンピューティング施設とは異なり、これらの施設が、さまざまなカレッジやコミュニティカレッジなどから集まる、あらゆるレベルの何万人もの学生を支えてきたということです。これは、イノベーション・エコシステムにとって本当に決定的に重要でした。
8.2 キーストーンAIイニシアチブとスタートアップ向けコンピュートのギャップ
Teresa: ところが今、私たちが見出しているのは、それだけではスケールがもたらされないということです。NAIRRはそのための重要な構成要素ですが、私たちはさらに先へ、より速く、切迫感を持って進む必要があります。ですから、革新的なモデル、そしてBrianさんやChrisさんが取り上げた共同投資の能力を考えることこそが、私たちが進むべき方向性なのです。そして多くの州と同様、まさにフロリダでの取り組みによって勢いづけられて、ペンシルベニア州も結集し、「キーストーンAI・量子イニシアチブ」を立ち上げました。そして史上初めて、これは確認できたと思いますが、州内の7つのR1機関すべてが、そのリーダーシップが一堂に会し、署名入りのMOU(覚書)をもって、私たちが協力して取り組むというコミットメントを交わしたのです。つまり、大学側もまた財政的な貢献ができるのです。というのも、私たちはすでに貢献はしてきたのですが、それはこれまで、机の下に置かれたサーバーのような、ばらばらであつらえ的なものにとどまっていました。それが今では、教員たちがやって来て、「机の下のサーバーでは自分の仕事が片付かない」と言うようになっています。彼らは本気で買い込もうという意欲を見せているのです。ですから、連邦のリソース、産業界のリソース、慈善のリソースを持ち寄ってスケールを得て、さらにスタートアップ企業をも後押しできる能力は、私たちの国の未来にとって、本当に非常に重要なのです。
Chris: 私からも応答させてください。NVIDIAは、彼らのパイロットに参加するようお招きいただいたことに、大変感謝してきました。2年余り前に、私たちがどのように関与できるかについて、幅広い機会とともに非常に効果的に関わり始めました。そしてJensenは、この考え方をものすごい熱量で支持してくれました。私たちはその過程で多くを学びましたし、それは道中ずっと相互の利益になってきたと思います。大学から生まれてくるスタートアップへの支援というテーマについては、私たちが大きな議論を交わすべきことだと考えています。自分たちの企業からこうしたスタートアップを育てていることを非常に誇りに思っている大学はたくさんありますが、彼らがどうやってコンピュートにアクセスするのかという計画が、必ずしもあるとは限りません。そして、NVIDIAが持つグローバルな視野ゆえに申し上げられるのですが、知識経済に注力している他の国々は、自国の一流大学に紐づくスタートアップが、近い将来コンピュートにアクセスできるよう、きちんと計画を立てています。私はこれを、米国のイノベーション・エコシステムにおける、しばしば見られるギャップだと捉えています。
該当箇所の字幕を確認します。内容を確認しました。81-83行目はTeresa(エッジコンピュート・自律ラボ・Cloud Labs)、84-87行目はBrian(Rubin望遠鏡・プラズマ物理)です。セクション9を執筆します。
9. エッジコンピューティング・自律ラボとAIを必要とする科学ツール
9.1 エッジからクラウドへの接続と自律ラボの未来
Jack: 国家的な観点から、私たちが他に話し合うべきことは何でしょうか。インフラを研究者の手に届けるための新しいアイデアに寄与しうる動きとして、いま何が起きているのでしょうか。
Teresa: 私から加わらせてください。私たちがまだ触れていないテーマが一つあります。それは、エッジにおけるコンピュートの重要性が増していることであり、そのエッジのコンピュートを、中規模のオンプレミス、さらにはクラウドにまで、シームレスにつなげられるようにすることです。そして非常に重要なのは、あらためて物理世界との接続を考えるとき、AIが科学を加速させる上で果たす重要な役割について、大規模な取り組みが立ち上がりつつあるということです。それは、実験のループを閉じることを通じて、実験的な物理世界をさまざまな形で結びつけ、自律ラボの未来を駆動していくことになります。そして、これらすべてが、こうした異なる環境のすべてを互いに、そして国中、世界中で相互接続する、非常に洗練された能力を必要としているのです。
Jack: それはCloud Labsのよい宣伝になりましたね。
Teresa: ええ、確かにCloud Labsのよい宣伝になりました。
9.2 AIを必要とする科学ツールの事例
Brian: 一つ申し上げさせてください。今後、科学的な機会には事欠きません。実際、NSFはいま、AIを必要とするような科学ツールを構築しています。たとえば、私たちがちょうど稼働させたばかりのVera C. Rubin望遠鏡がそうです。これはNSFとDOE(エネルギー省)のパートナーシップで、私たちが望遠鏡を建造し、DOEがカメラを製作しました。これは驚くべきカメラで、いわばタイムマシンのようなものです。何十億年も前の光をさかのぼって見ることができるのですから。ところがこの望遠鏡は、一晩に80万件ものアラートを発します。もしあなたが天文学者で、仮にポケットベルを持っていたとしたら、一晩に80万回も鳴り続けることになります。もはや、そのデータを人手で解析することなどできません。しかも、これは5年か6年かけて進めてきたプロジェクトなのです。私たちは今後、これと同じようなものをさらに数多く建造していくことになります。先日はプラズマ物理についての説明を受けたのですが、研究者たちはこう言っていました。「研究のために建造しようとしているこれらのレーザーを制御するには、AIが必要になる」と。ですから、ここ数年のうちに、いや今すでに、私たち全員がAIを使うことになるという意味で、誰もが何らかの形でAI研究者になっていくのです。私はそれを、エキサイティングなことだと思います。私たちはそれを受け入れなければなりませんし、本気で前のめりになって取り組んでいく必要があるのです。
該当箇所の字幕を確認します。内容を確認しました。88-91行目はChris(ビジョン・計算資源のインフラ化)、92-93行目はTeresa(民主化)、93-95行目はBrian(cross-cut・次世代育成・Jensen逸話)です。セクション10を執筆します。
10. 5~10年後の成功とは何か・科学の民主化・横断的視点
10.1 成功のビジョンと計算資源のインフラ化
Jack: いまのお話は、私の次の質問をまさに先取りしてくれました。今後5年から10年にわたって、大学における人工知能のこの取り組みにおいて、成功とはどのようなものなのでしょうか。前進していくコミュニティとして、私たちは自分たちをどう測るべきなのでしょう。あらためて、成功とはどんな姿をしているのでしょうか。
Chris: 私が抱いているビジョンをお話しできます。それは、すべての州がAIリテラシーを備えた学生を輩出している、という姿です。それぞれの州の経済が、世界で最も優れた地域と同じ技術的な足場の上に支えられ、それぞれの機関も同じ足場に立っている、という状態です。AIの時代はデータによって養われます。そして、本来、誰も多くのデータを独占的に囲い込むべきではありません。個人データはもちろん別ですが、健康に関するデータ、つまり人々の健康や環境に影響を与えるようなデータは、共有されていくべきです。高等教育コミュニティが自らを養い合い、いわばすべての船が浮き上がっていく、という姿です。それから、これは少し本筋から外れるかもしれませんが、いや、そうでもないかもしれません。私は、計算資源をインフラとして捉え始めるべき時が、まさに来ていると考えています。地域社会が水道や電力を提供すると私たちが考えるのとちょうど同じように、です。社会のどの部分が、AIであれそうでなかれ、計算資源を必要としないでしょうか。地域社会、議員、知事、そしてそういった人々が、実際にこれを、研究者や学者、大企業だけの管轄領域ではなく、本当にすべての人のためのものとして捉え始める、ということです。ですから、これが今や社会と現代生活の不可欠な一部であると認識されることもまた、成功の一つの形でしょう。
10.2 科学の民主化と横断的視点としてのAI
Teresa: それから、イノベーションの速度というものもあると思います。創薬をはじめ、街の普通の人々が本当に気にかけている、生活の質を改善するあらゆる事柄です。もう一つ私が挙げたいのは、科学とエンジニアリングの民主化です。つまり、どこにいようとも、発見とイノベーションに貢献できるような洗練されたツールにアクセスできる、ということです。そこには途方もない力があると思います。発見の営みに十分に参加できずにいるカレッジや大学はたくさんあります。それを行うためのツールにアクセスできないからです。このエージェンティックAIの革命は、その状況を本当に変える機会を秘めていると思いますし、私はその可能性に大いに胸を躍らせています。
Brian: 私は、少なくとも近い将来における成功とは、「これか、それともAIか」という二者択一ではなく、AIは横断的なもの(cross-cut)なのだ、と私たちが考え方を転換することだと思います。先ほども申し上げたように、短期的には、発見の力を解き放つことに私たちが前のめりになればなるほど、より良い成果を上げられます。二つ目の要素は、私たちが行っていることの労働力の側面に、活力を与え続けることです。常に念頭に置くべきは、次世代の研究者をどう育成する手助けをするか、ということです。そうした機会を、4年制大学のレベルや大学院のレベルだけでなく、コミュニティカレッジのレベル、さらにはもっと下のレベルにまで押し下げて、どう利用可能にしていくか。実は、これはJensenと会ったときに彼が言っていたことの一つでもあります。彼は「私たちは本当に教育に力を入れる必要がある」と言いました。「子どもたちがAIを理解できるようにしなければならない。なぜなら、その子どもたちが、自分の祖父母にAIの使い方を教えることになるのだから」と。そして彼は私に、AIのサブスクリプションは解約せずに続けておけ、と言いました。月20ドルの価値は十分にある、と言うのです。
該当箇所の字幕を確認します。内容を確認しました。98-100行目はBrian、101-103行目はTeresaです。セクション11を執筆します。
11. Q&A:コミュニティカレッジのリソース不足とAI for education
11.1 Houston City Collegeのリソース不足の訴え
Jack: それでは、一つか二つ質問を受ける時間があります。Maxさん、手伝ってもらえますか。すぐそこに熱心に挙がっている手が見えます。まぶしいライト越しでも見えますよ。どうぞ、お名前を名乗ってください。
Patricia McManus: こんにちは。私の名前はPatricia McManusと申します。HCC、すなわちヒューストン・シティ・カレッジのAIロボティクス・プログラムのプログラムコーディネーター兼教授です。まず、カレッジに言及してくださったことに感謝します。私たちは本当に大変な思いをしていると感じているからです。リソースの話をしていますが、これこそ私たちが持っていないものなのです。私の学生たちは、おそらくすべての実習を、Colabの無料枠を使って行っています。私たちにはコンピュートが手に入らないからです。そしてHCCのIT部門はこういう状況で、AIやそのITとなればなおさらです。カレッジ全体が、そのニーズを理解していないのです。私たちはいま、MaricopaやMiami Dadeと共同創設したNational AI Consortiumに加わって、他のカレッジを教育することにも多くの力を注いできました。NSFのような支援は、何かないのでしょうか。私たちは助けを必要としているのです。
11.2 パートナーシップ創出とAI for educationの動き
Brian: その質問は私が受けましょう。まず、私たちもあなたに同意します。私たちは、コミュニティカレッジ同士、そしてすべてのカレッジの間で、こうしたパートナーシップをもっと多く生み出していく必要があります。そして、先ほど申し上げたように、それこそが、いくつかの地域イノベーションエンジンを通じて、私たちが取り組もうとしていることの一つなのです。それからもう一つ、少しわくわくすることとして申し上げたいのは、私たちが「AI for education(教育のためのAI)」に非常に力を入れているということです。私たちは、ホワイトハウスのAI for educationタスクフォースに参加しています。これは主に、少なくともK-12のレベルに焦点を当てたものですが、これから入ってくるものの中には、AIを使って実際に教育の質を向上させるための技術が利用可能になる、新しい時代に私たちが突入しようとしている、と思わせるものがあります。これは、教育リソースへのアクセスという点で、あなたのところのようなカレッジにとって状況を改善する機会になると思います。
Teresa: あらためて共同投資のモデルに立ち返りますと、私たちは慈善家たちから信じられないほどのエネルギーを感じています。あなたがおそらく言及しておられたのは、ゲイツ財団が「Learn Via」というアフィリエイトを設立するために行った、最大規模となる5,500万ドルの寄付のことだと思います。これらはAIを活用した認知チューターです。それが立ち上がった際には、全米の主要なカレッジやコミュニティカレッジから20を超えるパートナーが参加し、インフラの面でも深く関与する形でスタートしました。あらためて、州の投資、連邦の投資、慈善の投資、そして産業界の投資によってスケールしていく能力です。そのエネルギーは、Chrisさんが指摘されたように、K-12からカレッジ、大学に至るまでの幅広いコミュニティに対して、アクセスが確保されることを目指しています。ですから、この投資は、こうしたリソースを広く利用可能にすることに向けて、本当に強く突き動かされているのだと思います。
該当箇所の字幕を確認します。内容を確認しました。104-105行目はテネシー大学の質問者、105-109行目はChrisの回答、110-111行目はTim McFaddenの質問、112-113行目はDeborah(GenAI fellow programはUTの取り組み)、113-114行目はTeresa、115-117行目はBrian(Tech Labs)です。セクション12を執筆します。
12. Q&A:公民連携の開放性と学際的関与
12.1 democratizationと公民連携の資金モデル
Jack: よろしい、もう一つ質問を受けましょう。どうぞ。
質問者(テネシー大学): はい、テネシー大学の者です。ですから、ちょっと身内のような立場ではありますが。Chrisさん、ありがとうございます。私もゲイター(フロリダ大学関係者)の仲間でして、フロリダ大学のあのお話、本当に気に入りました。さて、私の質問は、先ほどの質問やTeresaさんが述べられた点、そして民主化という論点と、まさに響き合うものです。私が痛感しているのは、私たちは資本やインフラとなるコンピュータの話をしていますが、このレベルで本当に必要なのは、それをますます多くのドメインが利用しに入ってこられるよう、ますます利用可能にしていくことだ、ということです。各ドメインからあらゆるデータベースを持ち寄り、データベースを構築していくことを念頭に置いたとき、私の質問は、それをよりオープンにしていくというレベルで、公民連携はどのような姿をとりうるのか、ということです。
Chris: 当初、ある種のホワイトペーパーをまとめたのですが、それは大部分において、このフロリダの経験を、これをどう進めるかの処方箋として捉えたものでした。この取り組みに参加する立場から言えば、コミュニティカレッジについても、おそらく、たとえば宿題の課題のためであれば無料、ということになるでしょう。では、その費用を正確に誰が払うのか。慈善家の中には、条件を付ける人もいるかもしれません。「これをするなら、この資金を出す」というように。とはいえ、それほど多くの腕のねじり合いが必要なようには見えません。あるいは州の資金かもしれませんし、大学や大学コンソーシアムの資金かもしれません。重要なのは、これが一つのパイプラインだという認識です。もし最終目標が雇用と強い経済であるならば、それは幼稚園から始まり、高校、職業訓練校、コミュニティカレッジ、カレッジ、大学、ポスドクに至るまで、教育のあらゆるレベルを貫いて続いていきます。全領域にわたるのですから、そのすべてを支援しなければなりません。先ほど挙げられた、IT部門ほどの規模のものについてもそうです。今日私たちが目にしているようなペースで変化する技術を扱う、あるいはスーパーコンピュータを動かせるIT部門を持つ中小企業など、どこにあるでしょうか。ですから、資金モデルが何であれ、これらの技術にアクセスするために用いられる調達のモデルが何であれ、それは広範でなければならず、ある種普遍的でなければならず、手頃でなければならず、そして持続可能なものにするためには、雇用された人々を生み出すものでなければならない、という大きな認識があると思います。
12.2 学際的関与・Tech Labsとクロージング
Jack: さて、時間切れのようですが、もう一つだけよいでしょうか。Maxさんがもう一つ質問があると言っていますね。最後の質問です。
Tim McFadden: フロリダ大学デジタルワールズ研究所のTim McFaddenです。また宣伝になってしまいますね。Chrisさん、あらためてありがとうございます。他の皆さんにお伺いしたいのですが、学際的な関与の重要性は、どのような姿をしているのでしょうか。STEMが非常に重要なのは承知していますが、人文学の仲間たちを巻き込み、芸術、エンジニアリング、ビジネス、ジャーナリズム、コミュニケーションを一堂に集めるとき、彼らにとって難しいのは、アウトプットを翻訳することです。Chrisさんはパートナーシップや投資を得る話をしておられますが、長期的に彼らに対して提示される実際のアウトプットとは何でしょうか。エンジニアリングの仲間と仕事をするときは容易ですが、応用人文学とそのアウトプットを考えると、より難しく感じられるのです。
Deborah: 私からお答えすると、私たちのGenAI教員フェロープログラムでは、コンピュータサイエンスやエンジニアリング以外の分野からの関与のほうがはるかに多いのです。人文学、社会科学、芸術、法学、いくつかの専門職分野の教員たちが、AIとは何か、どう使えるのか、それが自分の業界をどう変えるのか、自分の専門分野をどう変えるのかを知りたがっています。実は、これは私にとって驚きでした。最も大きく賛同してくれているのは、群を抜いて非STEMの教員たちなのです。
Teresa: ええ、私たちが多くのハイテク企業と話してきた中で、本当に興味深かったのは、彼らが社会・行動科学、芸術、そして人文学の重要性を引き上げているということです。ですから、産業界からは全方位的に、途方もない需要のシグナルが出ているのです。私はここで、社会的意思決定に関するAI研究所の宣伝もさせてください。それは意思決定科学者と社会・行動科学者を結びつけるものです。なぜなら、結局のところ、世界に本当にインパクトを与える最善の意思決定を行うためには、そうしたチームが一堂に集まる必要があるからです。
Brian: 私からも申し上げると、私たちはまもなく立ち上げようとしているプログラムを持っています。「Tech Labs」と呼ばれるものです。私たちは、課題を解決できるチームを編成する必要があると気づきました。そして、そうしたチームは、こうした学際的なグループを束ねていかなければなりません。私たちが勝者を選んで「では、これだけの人数の社会科学者を集めなさい」と指示するのではなく、「この問題をここで解決しなさい、そのためのチームはあなた方が作りなさい」という形です。これはNSFにとっては少し異なるアプローチですが、私たちはこれに大いに沸き立っています。政権もこれを非常に気に入っています。なぜなら、これによって私たちは、人々に説明可能な問いに答える、という形でこうした学際的なグループを作っていけるからです。「なぜこれをやったのか」と問われれば、「こちらの問題を解決しようとしているのです」と答えられるわけです。
Jack: それでは、素晴らしいパネリストの皆さんに、あらためて感謝しましょう。これが本当に重要な問題であり、私たちが前進させることのできる、緊急性のあるテーマであることは明らかだと思います。この対話を、これからも続けていきましょう。