※本稿は、上川陽子外務大臣の自由民主党総裁選挙への出馬表明会見の内容を要約したものです。
1. 出馬表明の背景と決意
1.1 これまでの政治活動
私は政治と縁のない家庭に生まれ育ちました。だからこそ、国民目線でその声に耳を傾け、答えていきたいという思いを持っています。温かい優しいまなざしで、1人1人の皆様の命にしっかり向き合い、大切にしていきたい。そのような思いで40歳の時に政界に入り、30年に渡り一貫してその姿勢で貫いてまいりました。
私の政治信条は、「声なき声を政治の真ん中に」そして「届きにくかった女性や子供たち、あるいは犯罪被害者の皆さんの声をしっかり受け止める」ことです。具体的な取り組みとしては、地域における健康長寿を実現するため、地方自治体への支援を推進してまいりました。結果として、医療費削減や健康で幸せな高齢社会が前進した地方自治体もあります。
また、党の女性局長、一億総活躍推進本部長などを務め、現場の声を政策につなげてまいりました。例えば、性犯罪被害を受けた皆さんの声なき声に耳を傾け、戦後最も大きな性犯罪の抜本的見直しを含む刑法の改正につなげました。さらに、党にプロジェクトチームを立ち上げ、犯罪被害者等基本法を制定し、犯罪被害者の保障制度や裁判への参加制度の創設、さらにその拡充を実現してまいりました。
1.2 外務大臣としての経験
外務大臣として、この1年間、約150回の海外の関係者やリーダーの皆さんと意見交換を重ねてまいりました。特に、WPS(女性・平和・安全保障)の大切さを訴えてきました。今やウクライナや、インド太平洋地域における、あらゆる紛争また災害の現場でWPSが意識されるようになってまいりました。
外務大臣就任時には、第1に国益すなわち領土、領海、領空、さらに国民の生命財産を守ること、第2に国際社会における日本の存在感を高めること、そして第3に何と言っても国民の皆様に理解され支持される外交を目指すこと、この3つを掲げ目標にしながら、この1年間駆け抜けてまいりました。
1.3 総裁選出馬への経緯
1年前に外務大臣に就任して以来、全国の皆様から「日本初の女性総理になってほしい」というたくさんの声をお寄せいただきました。世論調査でも次の総理候補の中に私の選択肢が必ず入るようになっていたことも、ありがたく感じていました。
その一方で、私は外務大臣として一意専心、職務を遂行することに全力を注いでまいりました。しかし、この度、岸田総理が総裁選への不出馬を表明されたことを受け、私は熟慮の末、決断をいたしました。総裁選に立候補し、日本の総理として難問に向き合い、国民の皆様と新たな日本を築いていきたい。一緒に作りませんか、日本の新しい景色を。皆様に心から呼びかけたいと思います。
旧派閥に関係なく、私の推薦人になってくださる先生方が20名、そしてさらに多くの先生方がご支援をくださっています。私が今回スタートラインに立てたこと、それ自体が新しい自民党の姿をお示しする大きな一歩だと思います。
1.4 「日本の新しい景色」というビジョン
世界では、ロシアのウクライナ侵略、そして中東ガザ情勢、分断と対立が深まっています。日本においても、人口減少、少子高齢化に伴い難題が山積しています。政治に厳しい目が向けられ、透明性の高い信頼できる政治が強く求められています。
そんな今だからこそ、構想力とコミュニケーション力、そしてそうした力を持って国民の皆様の思いに共感できるリーダーが必要とされています。「あなたが世の中を変える」「あなたが困っていることを変える」、2人称の政治、国民の皆様との対話、これが私の政治信条です。
私が目指す日本の新しい景色は、誰1人取り残さない日本、希望溢れる魅力のある日本、世界から信頼され期待される日本、平和国家としての日本です。このような姿を次世代にしっかりと引き継いでまいります。皆様、日本の新しい景色を一緒に作ってまいりましょう。
2. 日本の新しい景色の実現に向けた7つの政策の柱
私は、日本の新しい景色の実現に向けて7つの政策の柱を掲げています。これらの政策は、現在の日本が直面している課題に対応し、より良い未来を築くためのビジョンです。
2.1 国民の生活を守る新しい経済の景色
第1の柱として、国民の皆様の生活を守る新しい経済の景色を作ります。具体的には、強力な物価対策を講じ、実質賃金アップを実現します。また、令和の産業構造ビジョンによって、半導体やヘルスケア、宇宙やブルーエコノミーなど成長領域を特定し、イノベーションと社会実装を飛躍させます。
さらに、貯蓄から投資の促進と所得再分配を確立し、中間層を広げるとともに、市場の活力を確保します。成長するための令和の財政健全化にも乗り出します。
2.2 農林水産業、地域産業の強化
第2の柱は、農林水産業、地域の産業を迎えつけ、美しい故郷の景色を守ることです。日本の故郷の景色は田園水の国、海洋国家であり、これらを守り、発展させることが重要です。
2.3 誰1人取り残さない社会の実現
第3の柱として、誰1人取り残さない景色を作ります。これは、私の政治信条である「声なき声を政治の真ん中に」という理念に基づいています。
2.4 国際連携と安全保障
第4の柱は、国際連携安全保障の景色を開くことです。安全保障戦略の第一の要請は外交にあると考えています。抑止力を発揮するためには、平和的外交をいかに進めていくことができるかが問われています。
2.5 気候変動と災害対策
第5の柱として、気候変動災害に強い景色を作ります。SDGsの観点からは、異常気象による豪雨、土砂崩れや水害への対策が急務です。地球環境保全のために健全な水循環を図り、故郷の景色を守るため森林管理や総合治水対策を確実に実施します。
2.6 政治不信の払拭と改革対話型の政治
第6の柱は、政治不信を払拭し、改革対話型の政治の景色を作ることです。徹底した透明性と説明責任を果たすことで、これまで国民の皆様が見たことのない新しい政治の景色を作ってまいります。
2.7 憲法改正
最後の柱として、憲法改正に向けた新しい景色に臨みます。国民の皆様に初めての国民投票を促すことになるため、しっかりとご判断いただき、投票いただくことができるような環境整備が必要です。
これら7つの柱を通じて、誰1人取り残さない日本、希望溢れる魅力のある日本、世界から信頼され期待される日本、平和国家としての日本を目指してまいります。このような姿を次世代にしっかりと引き継いでまいります。
皆様、日本の新しい景色を一緒に作ってまいりましょう。
3. 3つの横断的キーワード
7つの柱を横串でつなぐ3つのキーワードを説明いたします。
3.1 ネットワーク大国日本の実現
第一のキーワードはネットワーク大国日本の実現に向けてです。これからの時代は繋がることが新しい価値と可能性を生み出します。
3.1.1 交通ネットワークの巨人化
まず、交通ネットワークを巨人化します。全国97の空港の約半数を占める地方管理空港の国際空港化を推め、欧州、アフリカ、中近東、アジア、そして東南アジア、太平洋諸国、北米、さらにラテンアメリカ、中南米こうした国々と世界各地から日本国内の地方空港に直接行き来できるようにします。政府が掲げる6000万人インバウンドの時代、これは大きな追い風となります。
同時に首都圏の空港機能を強化します。プライベートジェットを含め路線の増加を促します。
合わせて高速鉄道網も強化します。2027年以降とするリニア新幹線の開業の前倒しを後押しし、新幹線を初めとする高速鉄道サービスを拡充します。地域の足であるバスやタクシー、フェリーなど公共交通を支え、地域の皆様の生活を支えます。
3.1.2 デジタルネットワークの強化
次にデジタルネットワークの強化です。インフラの持続的な更新に合わせ、地域分散型のエネルギー、デジタル、通信の整備を加速します。
3.1.3 人的ネットワークの拡大
人的ネットワークも強化すべき課題です。来年は国連のWPS決議から25周年、それに合わせて国際会議の誘致を始め、日本が人の流れのハブとなる政策を進めてまいります。
これらのネットワーク強化により、日本はより世界とつながり、新たな価値と可能性を生み出すことができると確信しています。ネットワーク大国日本の実現に向けて、皆様とともに取り組んでまいりたいと思います。
3.2 コンテンツメディア大国
第二のビジョンは、コンテンツメディア大国の実現です。
3.2.1 アニメ、漫画、ドラマなどのコンテンツ産業支援
アニメや漫画、ドラマなどのコンテンツ、文字や活字、書籍などのメディア文化、公文書やアートの保護を国家戦略の柱に位置付けます。産業や文化、国際交流などの政策を掛け合わせ、世界トップクラスの支援体制を構築します。
コンテンツや音楽、伝統文化、伝統芸能の産業、日本のソフトパワーを文化外交資源として海外展開を促進させます。
私が外交に携わっていて感じることは、アニメーションも含めていろんな分野、アートの分野、漫画の分野においても、海外の若い世代の皆さんがそこから日本に出会って、そこから関心を持って日本語を勉強したり、留学をしたりという方が本当に多いのです。これは世界共通しているところです。
ですから、こういう分野が魅力があるにも関わらず、日本の中でなかなかその立場が位置付けられてこなかったということについては、私は外交の中でこれを大きな財産として位置づける必要があるのではないかと思ってまいりました。
3.2.2 メディア芸術ナショナルセンターの整備
その拠点として、メディア芸術ナショナルセンターを早急に整備します。
3.2.3 知的財産権保護の強化
デジタル技術やAIの発展により、著作権侵害が増えています。クリエイターの皆さんの才能と努力の結晶である作品を守るため、法の支配による知的財産権保護を強化します。
また、音楽や舞台の芸術分野のコンプライアンス強化を図り、関係する方々の人権を守ります。
これらの取り組みを通じて、日本のコンテンツ産業がより健全に発展し、クリエイターが安心して創作活動に専念できる環境を整えていきます。私は、この分野を日本の新たな成長エンジンの一つとして位置づけ、積極的に支援していく所存です。
3.3 水・海洋の時代
第3のビジョンは、水・海洋の観点から安全安心な日本を作ることです。日本の故郷の景色は田園水の国、海洋国家であります。
3.3.1 水源地保護と健全な水循環
地域農林水産業の持続的な成長のために、水や食料の安全保障という観点も考慮し、水源地保護の仕組みを整えてまいります。SDGsの観点からは、異常気象による豪雨、土砂崩れや水害への対策が急務です。地球環境保全のために健全な水循環を図ります。
3.3.2 森林管理と総合治水対策
故郷の景色を守るため、森林管理や総合治水対策を確実に実施します。
3.3.3 海洋政策の強化
地方創生、農林水産業、防災など様々な政策を掛け合わせ、水・海洋の時代にあった政策を押し進めます。
これらの政策を通じて、日本の経済、地方はよりしなやかに、そしてより力強く成長できるはずです。私は日本の総理として、これらの課題に立ち向かい、徹底した透明性と説明責任を果たしてまいります。そして、これまで国民の皆様が見たことのない新しい政治の景色を作ってまいります。
誰1人取り残さない日本、希望溢れる魅力のある日本、世界から信頼され期待される日本、平和国家の日本。このような姿を次世代にしっかりとつないでまいります。皆様、日本の新しい景色を一緒に作ってまいりましょう。
4. 外交・安全保障政策
4.1 WPS(女性・平和・安全保障)の推進
WPS、女性・平和・安全保障は、女性の視点を得て持続可能な平和を実現させるという考え方です。これは日本の新しい景色に必要な考え方であります。私は外務大臣として海外の関係者やリーダーの皆さんと約150回の意見交換を重ね、この1年WPSの大切さを訴え、訴えしてまいりました。今やウクライナやインド太平洋地域におけるあらゆる紛争また災害の現場でWPSが意識されるようになってまいりました。
4.2 対ロシア外交と北方領土問題
このロシアによるウクライナ侵略がございまして、国際秩序に対しまして大変大きな暴挙という風に位置付けているところであります。この厳しい制裁ということについては、これまで通り進めていく所存でございます。
また、漁業などにつきましては、これまでの日露間で様々な交渉も行われる土台はあるわけでありますので、こういったことについては全てがこうした制裁の対象になっていくわけではありません。この交渉は進めていきたいと思っております。
領土問題、領土問題に関しましては、領土問題を解決して平和条約を締結するというこうした姿勢については全く変わりはございません。その意味では岸田外交をしっかりと私自身外務大臣として支えていくという姿勢で望んでまいりましたので、引き続きこうした姿勢で参りたいという風に思っております。
4.3 国際秩序の維持と日本の役割
安全保障戦略の第一の要請は外交にあるという風に思っております。この抑止力を発揮するということが大前提でありますので、そのためには平和的外交をいかに進めていくことができるのか、これが問われているという風に思っております。
今、国際機関あるいは諸外国の関係、あるいは地域の中におきまして、日本も特にグローバルサウスの国々と連携を取りながらということで私も外交努力を進めてまいりましたけれども、そういう中で地域の安全保障あるいは海洋の安全保障、こういった面については、どの国も法の支配に基づいてしっかり対応すべきだ、こうした声がほとんどでございます。このような同志国あるいは関係する様々な国々と連帯し、連携してまいりたいと考えております。
また、実効性のある防衛力の強化も重要です。安全保障戦略に基づき、抑止力と防衛する力を整備していく方向性について、予算の見通しもたてて皆様に審議していただいて、そして結論が出ている状況であります。そのことをしっかりと進めていきたいと思います。
これらの外交・安全保障政策を通じて、日本は世界の平和と安定に貢献し、同時に自国の安全と繁栄を確保してまいります。私は、日本の総理として、これらの課題に立ち向かい、徹底した透明性と説明責任を果たしてまいります。
5. 経済政策
5.1 物価高対策と実質賃金アップの実現
実質的な賃金の引き上げについては、これは極めて重要だという風に思っております。また今、世界各国、世界各地で様々な要因により物価上昇が生じています。特に、ウクライナ情勢や中東ガザ情勢の影響で、サプライチェーンの問題や経済安全保障の問題も含めまして、エネルギーや資源、あるいは食料といった問題が生じてきているところであります。
これらによりまして物価がなかなか厳しい状況にあるということでありますので、原因の問題としてこれにしっかりと取り組んで参りたいという風に思っております。
5.2 令和の産業構造ビジョン
令和の産業構造ビジョンによって、半導体やヘルスケア、また宇宙やブルーエコノミーなど成長領域を特定をし、イノベーションと社会実装を飛躍させます。
5.3 貯蓄から投資への促進と所得再分配
貯蓄から投資の促進と所得再分配を確立し、中間層を広げるとともに市場の活力を確保し、成長するための令和の財政健全化に乗り出します。
これらの経済政策を通じて、日本経済の持続的な成長と国民生活の向上を実現してまいります。私は日本の総理として、これらの課題に真摯に向き合い、国民の皆様と共に新しい日本の経済の景色を作り上げていく所存です。
6. 社会政策
6.1 選択的夫婦別姓問題への取り組み
選択的夫婦別姓の制度につきましては、何と言っても95%以上の方々が姓を変えていくという、女性の側の問題であるという風に思っております。これはきちっとこの問題に向き合う必要があるという風に考えております。
この問題は、国民対話の中で皆様の一致した思いで作り上げていくことが大事だという風に思っております。そのようなプロセスを大事にこの問題に取り組んでまいりたいという風に思っております。
6.2 女性の政治参画促進
女性の政治参画促進については、私自身がガバナンス改革を行った折に、女性の多様な皆さんの参画、政治への参画ということで、今後2030年までに30%という目標を達成したところであります。
今、海外を私も参りますと、どの国も半分という目標を達成している、目標を設定している国にもございますので、30%だからそれでということではなく、より多くの女性の有為ある皆さんがより可能性のある道を切り開いていくことができるようにしていきたいと思います。
特に女性の場合には、子育てとか出産の問題がありますし、また選挙期間中の様々な、夜の8時までということになると子供をどのように預けるのか、このことについては家族との関係もありますので、こうした環境をしっかりと整備をし、そして女性の方々がしっかりと意思のある、そしてそれを実現できる環境を作ってまいりたいと思います。
7. インフラ整備と地域振興
7.1 リニア中央新幹線の早期開業
2027年以降とするリニア新幹線の開業の前倒しを後押しします。この間、環境問題や自然の問題にかかる課題が静岡県の全知事から出され、議論が予定通りに進んでいない状況の中で、この推進をしていくということであります。
27年よりも前倒しができるようにしていくためには何をしていかなければいけないのかというバックキャストをしながら、課題を1つずつクリアしていく、こういうあり方でもう一度点検をしながら、そしてJR東海との調整もしながら、また自治体のところもありますので、よく調整しながら、なるべく短縮することができるようにしていく、このことを努力してまいりたいと思っております。
7.2 地方空港の国際化
全国97の空港の約半数を占める地方管理空港の国際空港化を推め、欧州、アフリカ、中近東、アジア、そして東南アジア、太平洋諸国、北米、さらにラテンアメリカ、中南米、こうした国々と世界各地から日本国内の地方空港に直接行き来できるようにします。政府が掲げる6000万人インバウンドの時代、これは大きな追い風となります。
同時に首都圏の空港機能も強化します。プライベートジェットを含め路線の増加を促します。
7.3 高速鉄道網の強化
高速鉄道網も強化します。新幹線を初めとする高速鉄道サービスを拡充します。地域の足であるバスやタクシー、フェリーなど公共交通を支え、地域の皆様の生活を支えます。
これらのインフラ整備と地域振興策を通じて、日本全体の交通ネットワークを強化し、地域間の連携を促進します。これにより、人々の移動がより円滑になり、経済活動の活性化や地域の発展につながることを目指します。
8. 政治改革と党改革
8.1 政治資金問題への対応
政治と金の問題は、何と言ってもルールに則ってしっかりと対応していくということが基本であります。そして透明性高く、また説明責任を皆様に果たしていくということの前提の中で、しっかりとそれを明らかにしていく。コンプライアンスをしっかり高めて、また活動そのものもガバナンスをしっかり持っていくということが必要と考えます。
その上で、どういう政治に対し政治への支援があったのか、この関係につきましては、よく理解、議論をしていきたいという風に思っております。政治資金を巡る今の現状をさらにこれを議論を進めて、そしてまさに申し上げたように透明性の高い政治活動がしっかりと行うことができるようにしてまいりたいという風に思っております。
8.2 透明性の高い政治の実現
私は日本の総理として、難問に立ち向かい、徹底した透明性と説明責任を果たしてまいります。そしてこれまで国民の皆様が見たことのない新しい政治の景色を作ってまいります。
8.3 自民党の変革と新しい党の姿
私が今回スタートラインに立てたこと、それ自体が新しい自民党の姿をお示しする大きな一歩だと思います。旧派閥に関係なく、私の推薦人になってくださる先生方が20名、そしてさらに多くの先生方がご支援をくださっています。
今回の総裁選、誰もが心があれば立候補ができると、その象徴として私自身がその役割を果たすことができればという思いもあって、一生懸命お一人お一人をお願いをし、今日ここにご出席をいただいている皆さんと本当に対話というか、お話をしながら、また支持をいただきながらここまで来た。このことが自民党が変わる大きな力になっていくという風に思っています。その使命感を持って望んでいきたいという風に思っております。
ですから、どういう風に今の環境を分析されるか私には分かりませんけれども、どんな状況があったとしても、今の私たちのチーム要子としてのこの活動そのものは、私自身、立候補は初めてでありますが、おそらくこういう活動をチームで活動するのは総裁選では初めてではないかという風に思っております。
大事にこれを育て、そしてみんなで一緒に作っていくと、こういう気持ちで多くの皆様にもこれをご理解いただいて、参加をいただけるような方向で頑張ってまいりたいという風に思います。
9. 憲法改正への取り組み
私は、憲法改正推進にかかる本部の事務局長を務めたことがございまして、国会における憲法審査会での議論、これは極めて重要な議論の場として位置づけているところであります。
9.1 憲法改正の必要性
何と言っても、この国民の皆様に初めての国民投票を促すということでありますので、しっかりとご判断をいただき、そして投票いただくことができるような環境整備しつつ、項目としては今議論としてあの様々な議論がアジェンダが上がっているところでありますけれども、9条の問題もございますので、丁寧に対応しながら進めていく必要があるという風に思っております。
9.2 国会での議論の加速
国会での議論につきましては加速をしていきたいという風に思っております。ただし、具体的な改正項目や議論の進め方については、慎重かつ丁寧な対応が必要であると考えています。
9.3 国民投票に向けた環境整備
国民投票に向けた環境整備については、国民の皆様がしっかりとご判断いただき、投票いただくことができるような環境を整えることが重要です。これには、憲法改正の意義や内容に関する情報提供、国民投票の仕組みや手続きの周知などが含まれます。
憲法改正は国の根本に関わる重要な問題です。私は、国民の皆様との対話を重視し、丁寧な説明と十分な議論を尽くしながら、この課題に取り組んでいく所存です。国民的な合意形成を図りつつ、日本の将来にとって最善の選択ができるよう、リーダーシップを発揮してまいります。
10. 政治姿勢とリーダーシップスタイル
10.1 対話と共感を重視した政治
私の政治信条は、「声なき声を政治の真ん中に」そして「届きにくかった女性や子供たち、あるいは犯罪被害者の皆さんの声をしっかり受け止める」ことです。また、「あなたが世の中を変える」「あなたが困っていることを変える」という2人称の政治、国民の皆様との対話を重視しています。
10.2 女性初の総理大臣としての可能性
女性が総理大臣になることについて、私自身はそういう意識で政治活動をしてきませんでした。私自身がどのように活動するかということでありましたので、その意味ではよくクオータ制という話がありますが、やっぱりその人が女性であっても性別が違っても、また年齢が違っても、いろんなチャレンジができる社会というのを大事にしてきたという思いで、自分自身もそういう心持ちであの取り組んでまいりました。
ですから、環境をいかに作るのかという意味では、私もこうして立候補することができること自体が非常に大きなモデルになるのではないかと思って、今頑張っているところであります。
そして、その中でたくさんの壁はあります。そしてその壁をいろんな方が過去から乗り越えながら1つずつ作り上げてきた、この道でありますので、その道が私にのこうした大きな決断の、そして皆様と一緒にこの動きを作っていこうという時に広げられるような、そうした動きにしていきたいなというのは強く感じています。
10.3 「一緒に作る」をモットーとした国づくり
私の政治活動の姿勢は、1人1人の声を聞きながら、政策の中にある種を育てていくことに自分自身、本当に喜びとそのために議員として頑張りたいという思いで、エネルギーを注いできました。
この過程こそが、民主主義の原点ではないかという風に思います。皆さんの中にあるたくさんの課題や問題、声なき声を出していただく。あなたの1人の声は全国の10人、100人、1000人の声なんだと。勇気を持って声出してくださいと。こういう中で1つずつその中に大切なものを発見しながら、これを大きく育てていく。そしてそのことが実現できるように立法をしていく。こういう姿勢で活動してきました。
私はこれを作りますということよりも、一緒に作りましょうと。このLet's do it Together という、一緒に作りましょうというのが私の政治姿勢そのものです。
このような政治姿勢とリーダーシップスタイルを通じて、私は国民の皆様と共に新しい日本の景色を作り上げていきたいと考えています。誰1人取り残さない日本、希望溢れる魅力のある日本、世界から信頼され期待される日本、平和国家としての日本。このような姿を次世代にしっかりとつないでまいります。皆様、日本の新しい景色を一緒に作ってまいりましょう。