※本稿は、泉健太氏が立憲民主党代表選への出馬表明会見を行った内容を要約したものです。
1. 出馬表明の背景と決意
1.1 3年間の代表としての経験と党の再生
立憲民主党代表の泉健太です。本日、党代表選挙への出馬表明をさせていただきます。まず、日頃から立憲民主党を応援してくださっている多くの皆さん、また政権交代に期待をしていただいている多くの国民の皆様に心から感謝を申し上げます。
私は3年間、党代表を務めてまいりました。非常に厳しい環境からのスタートでした。前回総選挙の敗北からのスタートということでしたし、その半年後の参議院選挙でもやはり議席が減る中での、この党再生の取り組みは大変厳しいものがありました。
だけれども常に前を向いて、私はこの立憲民主党には潜在能力は高いものがあると考えてきました。しかし、非常にある意味設計や構造が複雑であったり、あるいは制御という言葉で言えば、やはりこの党をしっかりまとめていくということが非常に難しいということの中で、努力を重ねてきました。
その結果、統一選挙では議席が増え、そして4月の補欠選挙では3選挙区、長崎、島根、東京で勝利をすることまでできました。
1.2 政権交代への意欲と自民党裏金問題への対応
今、裏金問題でものすごく国民の皆様が不満や怒りを感じている、そういう中において立憲民主党の役割はかなり大きい。いや、立憲民主党こそが役割を果たさなければならない、そう考えております。
1.3 国民生活を第一に考える姿勢と「日本を伸ばす」ビジョン
そういった意味で次の総選挙で我々は政権交代を目指します。そして私はその先頭に立ちます。国民の皆様と、おかしな政治を一度退場させて、立憲民主党が政権を担わせていただきたい。このことを決意をしています。
私自身、今回政策を掲げさせていただいておりますが、これまで全国各地にポスターを貼ってきた「人へ」「未来へ」「頼れる政治へ」、これを基本のスローガンとして、この国を伸ばす、日本を伸ばす、このことを全国の皆様に訴えていきたいと考えています。
今日、パネルを用意しました。この「日本を伸ばす」。私自身、党で経済政策を作った時にも、日本を伸ばすということをキーワードにいたしました。人から始まる経済再生、この人から始まる経済再生というものの中で日本を伸ばすということを目指し、そして3本柱として「人を伸ばす」「産業を伸ばす」「消費を伸ばす」、この3つを掲げました。
立憲民主党こそが堂々と産業政策、経済政策を訴え、日本を伸ばしていく。そして産業を伸ばしていくからこそ皆様の懐が豊かになり、余裕ができ、消費が伸びていく。消費からの経済再生のためには、やはり国産化をしっかり伸ばしていくということが必要だと考えています。
2. 「日本を伸ばす」政策ビジョン
私は、「日本を伸ばす」という政策ビジョンを掲げ、具体的な6つのキーワードを提示しています。これらのキーワードに基づいて、日本の経済と社会を強化し、国民生活の向上を目指します。
2.1 国産化の推進
国産化の推進は、我が国の経済基盤を強化し、自給率を高める重要な政策です。特に、エネルギーと農業の分野での自給率向上に力を入れていきます。
エネルギー自給率向上については、再生可能エネルギーの推進に重点を置きます。現状では、我が国のエネルギーの多くを海外からの輸入化石燃料に頼っています。これは、貴重な国富の流出につながっており、非常にもったいない状況です。私は、再生可能エネルギーを中心としたエネルギーの自給率を高めていきたいと考えています。
農業自給率向上については、直接支払い制度の導入を提案します。この20年間、自民党政権下で数値目標が一切達成されていません。これは深刻な問題です。
私たちは、かつて民主党が訴えていた個別所得補償を発展させ、新たな直接支払い制度を提案します。この制度により、農業者の皆さんの所得を支え、安定的に生産できる環境を作っていきます。
例えば、米の生産について考えてみましょう。最近、米の流通に混乱がありました。米が高い、米が足りないと言われる一方で、農家の皆さんからすると米の価格は不十分で、本当に苦しいという声が上がっています。この直接支払い制度によって、不作や様々な病害虫の被害があっても、農業、特に米作りを続けられる環境が実現できます。これが食料の自給率向上につながっていくと考えています。
2.2 格差是正
格差是正は、我が国の社会の安定と公平性を保つ上で極めて重要な課題です。特に、金融所得課税の見直しと超富裕層への課税強化に取り組みます。
金融所得課税については、現在の制度が富裕層に有利に働いている点を是正する必要があります。岸田政権下では、30億円以上の資産を持つ方々への課税を少し重くするという程度の改革しか行われていません。これでは不十分です。
私は、一般の国民の皆さんが投資や貯蓄を通じて資産形成を行うことは大切だと考えています。しかし、超富裕層に対しては、より公平な負担を求めるべきです。
2.3 賢明防衛
安全保障環境が厳しさを増す中、我が国の防衛体制を整備し、効率化を図ることが重要です。私は、「賢明防衛」という考え方を提唱します。これは、単に防衛費を増やすだけでなく、限られた資源を効果的に活用し、現代の安全保障環境に適した防衛力を構築することを意味します。
現代の戦いに対応できるよう、古い装備品から新しい装備品への更新を進めます。また、自衛隊員の処遇改善にも取り組みます。自衛隊員は我が国の安全を守る重要な役割を担っています。
これらの取り組みを通じて、我が国の防衛体制を強化しつつ、国際社会の平和と安定にも貢献していきます。ただし、専守防衛の原則は堅持し、憲法の枠内で防衛力の整備を進めていくことを明確にします。
以上の政策を通じて、「日本を伸ばす」というビジョンの実現に向けて邁進していきます。国民の皆様の理解と支持を得ながら、着実に政策を実行に移していく所存です。
2.4 教育の無償化
教育の無償化は、私が強く推進したい政策の一つです。この政策については、ミッション型内閣での重要な取り組みとして位置付けています。さらに、可能であれば野党共通の政策として掲げていきたいと考えています。
2.5 生活の向上
生活の向上は、国民一人一人の幸福度を高める上で非常に重要です。その中でも、賃上げの推進は最重要課題の一つです。具体的な取り組みとして、私たちは以下のような政策を考えています。
まず、賃上げをさらに進めていきます。また、介護や保育の分野で働く方々の処遇改善と正規化にも取り組みます。これらの分野は、社会にとって非常に重要でありながら、待遇面で課題が多いのが現状です。介護職員や保育士の処遇改善を進めるとともに、正規雇用化を推進することで、安定した雇用環境を整備します。
2.6 安心社会の実現
安心社会の実現は、私の政策ビジョンの重要な柱の一つです。この実現のためには、社会インフラの整備と、防災・治安対策の強化が不可欠だと考えています。
社会インフラの整備の重要性について、私の個人的な経験を交えてお話ししたいと思います。私は北海道の田舎で生まれ、父の牧場関係の仕事を手伝いながら、新聞配達をしながら育ってきました。その時、本当にありがたかったのは、学校や公園、道路、そして一つ一つの社会インフラによって、自分が安全に生活でき、育てられてきたことです。
この経験から、社会に恩返しをしたいと思って政治の世界に入りました。社会インフラの整備は、単なる物理的な構造物を作るということではなく、人々の安全で豊かな生活を支える基盤を作ることだと考えています。
防災対策と治安対策の強化も、安心社会の実現には欠かせません。これらの取り組みを通じて、多くの子供たちが安全で幸せに生活できる、そういう世の中が実現できると考えています。
以上の政策を通じて、「日本を伸ばす」というビジョンの実現に向けて邁進していきます。教育の無償化、生活の向上、安心社会の実現は、いずれも国民の皆様の生活に直結する重要な課題です。これらの政策を着実に実行することで、より良い社会、より強い日本を築いていけると確信しています。
3. 政治改革への取り組み
3.1 自民党裏金問題への対応
自民党の裏金問題は、我が国の政治に対する国民の信頼を大きく揺るがす深刻な問題です。この問題の本質は、明確なルール違反であり、しかも大規模なルール違反です。私はずっと少年野球から始まって高校野球まで野球を続けてきましたが、どのスポーツにもルールがあって、ルールを違反をすれば退場や没収試合になるのは当たり前なんです。今の自民党はそれ以上のことをやってしまったと言えます。
この状況下では、単に立憲民主党対自民党という対立構図ではなく、国民全体の問題として捉える必要があります。間違いなく国民として自民党を一旦イエローカードあるいはレッドカードを出して退場させねばならない、今その局面にあると考えております。
これは自民党のためでもあると思います。やはりおかしなことをした時には一旦退場しなければならない。これが政治の世界に当たり前になった時に、もっと国民の側を向く、そして正義がちゃんと通じるような国になっていくんだと思います。
3.2 政治資金規制の見直し
裏金問題を契機に、政治資金規制の抜本的な見直しが必要だと考えています。具体的には、政治活動費の全廃と文書通信費の公開を提案します。これらの提案については、党の政治改革本部でしっかりと議論をしてもらいたいと考えています。
現状では、資金力に任せた政治活動が事実上その人物を有利にさせているという流れがあると思います。どういうルール作りをしていくかについては今後詳細を詰めていく必要がありますが、例えば、年間の政治活動費の上限を設定するといったことが考えられます。
このようなルールがあれば、お互い同じ土俵で戦うことができるわけです。現状では、片一方が青天井でもうあらゆるところに祝電を送り、あらゆるところでお買い物をする。そんな政治を繰り返されたら、それは追随を許さないものになってしまいます。
例えば、吉田さんなどは年間2億円を集めていて、それを選挙区に使われるという話になったら、やはり普通の国民がそこに対抗していくことすらできなくなってしまいます。いくら正論を述べても、いくらピュアな心があっても、そこには公平な競争環境を作るということが何より大事ではないかと考えています。
これらの政治改革を進めていくことで、より公平で透明性の高い政治の実現を目指します。国民の皆様の政治に対する信頼を取り戻し、真の民主主義を実現するためにも、これらの改革は不可欠だと考えています。私たち立憲民主党は、この政治改革に全力で取り組んでいく所存です。
4. 経済政策
4.1 「人から始まる経済再生」の考え方
私たち立憲民主党は、「人から始まる経済再生」という考え方を経済政策の中心に据えています。この考え方は、日本を伸ばすという大きな目標の下で具体化されたものです。
私自身、党で経済政策を作った時にも、日本を伸ばすということをキーワードにしました。人から始まる経済再生、この人から始まる経済再生というものの中で日本を伸ばすということを目指し、そして3本柱として「人を伸ばす」「産業を伸ばす」「消費を伸ばす」、この3つを掲げました。
ともすれば立憲民主党と自民党、いつも成長か分配か2者択一のように思われてきました。しかし、私はそうではないと考えています。立憲民主党こそが堂々と産業政策、経済政策を訴え、日本を伸ばしていくべきだと思います。そして産業を伸ばしていくからこそ皆様の懐が豊かになり、余裕ができ、消費が伸びていく。消費からの経済再生のためには、やはり国産化をしっかり伸ばしていくということが必要だと考えています。
4.2 消費税政策
消費税政策については、現在の経済状況や財政状況を踏まえつつ、国民の生活への影響を最小限に抑える形で検討を進めています。特に、給付付き税額控除の導入可能性や、軽減税率、一律減税との比較検討を行っています。
まず、給付付き税額控除についてお話しします。率直に申し上げて、この政策には分かりにくさという弱点があります。しかし、それなりの財源を使って、ある意味消費税を国民に還元するという点では、他の政策と変わりがありません。
例えば、財源として5兆円あるという仮定で考えた場合、これを給付付き税額控除で行うのか、一律減税で行うのか、食料品のみの軽減で行うのかという選択肢があります。私は、これらの選択肢を持っておくべきだと考えています。そして、党内でもしっかりと議論をすべきですし、財務省とも率直に意見交換をすべきだと考えています。
かつて立憲民主党では、一時的な消費税減税についても公約として掲げたことがありました。私は、これは間違いだったとは思っていません。経済状況や財政状況に応じて、柔軟に対応できる選択肢を持っておくことは重要だと考えています。
このような経済政策を通じて、私たちは「日本を伸ばす」という大きな目標の実現に向けて邁進していきます。国民の皆様一人一人が豊かさを実感できる経済、そして持続可能な成長を実現する経済、それが私たちの目指す経済政策の姿です。
5. 安全保障政策
5.1 専守防衛の維持と強化
安全保障政策において、私たち立憲民主党はこれまでの党の姿勢を維持することを基本としています。私は党内の防衛関係の政務調査会を務めた仲間たちや、安全保障を専門的に扱っている仲間たちと共に作り上げてきた政策を基本としています。
専守防衛という姿勢は当然のことだと考えていますが、それをしっかりと強化しなければいけないという認識を持っています。現在の安全保障環境は大変深刻な状況にあります。そのような中で、国民の保護や様々な事態への対処など、取り組むべき点が多々あります。
例えば、自衛隊の処遇改善も重要な課題の一つです。これらの課題に対して、立憲民主党としてしっかりと直視し、取り組んでいく姿勢が大切だと考えています。
5.2 安保法制への対応
安保法制に関しては、これまでの党の姿勢を基本的に維持します。しかし、現在の安全保障環境の変化を踏まえ、必要に応じて対応を検討する余地はあると考えています。
私たちは、これらの課題に真摯に向き合い、国民の皆様の安全を守るとともに、国際社会の平和と安定に貢献できる安全保障政策を推進していきます。そのためには、党内での議論はもちろん、国民の皆様との対話も重ねながら、より良い政策を形成していく所存です。
6. 北朝鮮問題と拉致問題への取り組み
6.1 拉致問題解決への決意
北朝鮮による拉致問題は、我が国にとって極めて重要な課題であり、私はこの問題の解決に向けて強い決意を持っています。
私は代表就任直後に、新潟の拉致現場を訪問しました。そこで、拉致被害者のご家族の胸を裂かれるような思いに触れ、この問題を絶対に解決しなければならないという強い思いを持ちました。現在、東京・赤坂地区の商業施設で横田めぐみさんが撮られた写真展が開かれており、先日私も訪れてきました。
また、私事ではありますが、私の友人の一人が特定失踪者の一人になっています。今も行方不明のままで、真相は分かっていません。
多くの方々が拉致されたのは間違いありません。国家的な対応を通じて、何としても解決しなければなりません。私は、この問題に対する決意を強く持ち続けています。
6.2 政府との連携強化
拉致問題の解決には、与野党の枠を超えた取り組みが不可欠です。私たち立憲民主党は、政府と全面的に連携し、この問題の解決に向けた取り組みを進めていく所存です。
国家的なこのやり取りを通じて、何としても解決をしなければならない。その決意を強く持って、政府と全面的に、その解決に向かった取り組みをしていきたいと考えています。
この問題が解決されるまで、私たちは粘り強く、そして闘志を持って取り組み続けます。国民の皆様のご理解とご支援を心からお願い申し上げます。
7. 党運営と人材育成
7.1 若手議員の登用実績
この3年間、私は若手議員の登用に力を入れてきました。具体的な実績をいくつか挙げさせていただきます。
まず、次の内閣の構想において、当選1期のネクスト大臣が含まれています。また、予算委員会でも数多くの新人が立って実績を残しました。
さらに、私の3年間の間で言えば、当執行部にこれまで執行役員や執行部を務めたことのないメンバーに執行部に入ってもらって活躍もしてもらいました。
7.2 女性議員の活躍推進
女性の皆さんにも随分と役員に入っていただいて、党内のジェンダー平等も進めました。これは本当に尊い経験になったと思います。これは全仲間たちみんなにとっても良い経験になったのではないかと思っています。
7.3 「みんなが乗って安心できる器」としての党づくり
私は、立憲民主党を「みんなが乗って安心できる器」として作り上げていくことを目指しています。私は1人のリーダーに頼るのではなくて、そして経験や実績のみに頼るのではなくて、これからの可能性に期待をしていただきたいと考えています。
これからの党というのは、やはりその意味ではみんなで力を合わせて全国に訴える、その姿勢が何より大事だと考えております。
やはり私はさっき言ったように、その1人の運転手が党をどう運転していくかではなくて、それは世の中だって今自動運転の時代ですよ。いかにいい乗り物を作るか、いかにみんなが乗って安心できる器を作るか。そのことに力を尽くすのが党代表の役割だろうと思っています。
その意味では、ドライバーというよりも、ドライバーであってもメカニックであり、エンジニアでありたいと。そんな思いで党運営してきました。その意味では、今次々と仲間たちは成長してきてくれていると考えています。
このような党運営を通じて、立憲民主党をより強く、より国民の皆様の期待に応えられる政党に成長させていきたいと考えています。
8. 選挙戦略
8.1 単独過半数233議席の目標設定
私たち立憲民主党は、次の衆議院選挙に向けて、単独過半数である233議席の獲得を目標として掲げています。150議席を獲得できなければ辞任するという発言を以前にしましたが、その決意は今も変わっていません。
8.2 野党連携の方針
野党連携については、慎重かつ戦略的に進めていく方針です。連合は当然連携する支援団体ですので、全国で連携していきたいと思います。
しかし、私が特にこれまでも言ってきたのは、まずどの党と連携する云々よりも、立憲民主党自身が自分たちで政権を取る、自分たちで選挙に勝ち抜くという決意がなければ、国民への訴えも弱いし、そして伝わらないと考えます。そのため、まず全国の仲間たちには自分たちで選挙で勝ち抜くということを大前提に活動してもらいたいということを言っていきます。
この間、党代表として各党と意見交換を続けてきましたが、やはり理想論としては全部の野党が一緒になって戦えという声はあるものの、それぞれの政党にはかなり肌合いや考え方に違いがあるなと感じます。その意味では、できる連携というのはやれるところはやって、しかしやはり立憲民主党自身が自民党を上回る議席を獲得するという戦いをして、その中で単独政権に至れるか、連立政権に至られるかということを考えていきたいと思います。
8.3 候補者調整の考え方
候補者調整については、非常に慎重に、そして各候補者の思いを尊重しながら進めていく考えです。もっと仲間を大事にしなきゃいけないと考えています。私は希望の党の時も見てきましたが、今まで本当に一生懸命歩んできた仲間たちが選挙区替えをさせられたり、立候補ができなくなったりする姿というのは本当にひどいものです。
本当に1人1人が命をかけて、人生をかけてこの世界に飛び込んで、一緒に戦ってきて、それで中央の動き1つで首を飛ばす、それは本当に最後の最後までそうじゃない可能性を探るのが党のリーダーだと考えています。
もちろん、何があるか分からないし、厳しい選択をしなきゃいけない時もあるかもしれません。でも、経験から言って、やってはいけないことです。私はそう思って、今全国190の選挙区の総支部長になっていただいています。みんな大事です。その思いでやっていきます。
9. マスメディアとの関係改善
9.1 政策提案の効果的な発信方法
マスコミの皆さん、是非改善をお願いします。これはですね、私たちが賛成した法案についてほとんど扱ってくれないのです。全体の8割に賛成をしていて、2割の法案に反対をしても、その2割しか皆様は記事にしてくださらない、あるいは報道してくださらないのです。
これはそうですよね。どっちかに分かれてお互い論戦している絵を取りたいっていうのもあるでしょうから。そうなると僕らやっぱり論戦しているところしかある意味映らないとなるので、常に反対のシーンだけが放映されるということです。
ですから皆さんがもしその放映をした後に、「一方で立憲民主党はこの法案とこの法案とこの法案に賛成をしました」というまでのことまでつけてくだされば随分世の中は変わります。
また、政策色々出していると思うんですけど、それが伝わってないようなことについても、これもですね、役所が政策を出した場合は皆さん報じてくれますね。閣議決定とかあの政策発表でも放映してくれますが、我が党の新たな政策の発表を同じように放送はしてくださってないですね。是非放送していただきたいという風に思っております。
9.2 与党との公平な報道の要請
今この党代表選挙で、ようやくその意味では自民党と立憲民主党の代表選挙両方報道していただける環境にあるかなとも思いますので、この代表戦もですね、そういった意味では双方をしっかり報道していただきたいということもお伝えしたいです。
このように、マスメディアとの関係改善を通じて、立憲民主党の政策や活動をより効果的に国民の皆様に伝えていきたいと考えています。公平で balanced な報道を通じて、国民の皆様により多くの選択肢を提示できることを期待しています。
10. 代表選の争点と強み
この代表選では、元代表や元総理大臣といった強力な候補者と戦うことになります。私は現職代表ではありますが、挑戦者の気持ちで論戦に臨んでいきたいと考えています。
私の強みは、この3年間、党を苦しい時に引っ張ってきたという経験です。覚悟は誰にも負けないと自負しています。厳しい時に手を上げるということもなかなかできない中で、前回の選挙では4人の候補が戦いました。そういった意味で、覚悟は誰にも負けないし、この党を苦しい時に引っ張ってきたという自負、これは誰にも負けません。
他の候補者との違いを明確にしつつ、前向きにこの国の未来を語り、政権交代に向けての訴えをしていきたいと思います。
私の強みとして、若さ、行動力、笑顔、温かさをアピールしていきたいと考えています。これらの特徴を活かし、立憲民主党を新しい時代に相応しい政党へと変革していく決意です。
11. 今後の党運営方針
11.1 高い理想と現実的な一歩の両立
私が特に強調したいのは、どんな高い理想も、やはり現実の一歩からという姿勢です。これが今後の党運営方針の核心となります。
例えば、エネルギー政策についての考え方を具体的に説明しましょう。エネルギーをシフトさせるのであれば、まず最初に安定供給があり、そして再生可能エネルギーを増やしていくということで初めて電源が安定すれば、その時に使ってきたエネルギーをそこで取りやめることができます。この手順を間違ってはいけないということは強調していきたいです。
11.2 信頼回復に向けた取り組み
また、旧民主党政権の様々な不安や反省というものもあって、私はよくその目立った政策がないとか、もっと大胆にとか言われますけれど、一方では何のために言えばいいのかっていうとそうじゃないという空気も感じてきました。やっぱり政権を担った時に必ずやれるという政策を絞って選んで訴えて皆様と約束をするということの方が誠実だという風に考えてきました。
このように、高い理想を掲げながらも、現実的かつ実行可能な政策を提示することで、国民の皆様の信頼を一つ一つ積み重ねていきたいと考えています。国民の皆様との対話を重視し、常に謙虚な姿勢で政策立案と党運営に取り組むことで、着実に信頼を回復し、政権交代に向けた準備を整えていく所存です。
12. 代表選のルールと課題
12.1 推薦人制度の議論
推薦人制度の提案自体の中身は、多くの議員が賛同しました。誰しもがそこは必要ではないかという姿勢だったと思います。ただし、タイミングの問題がありました。今ちょうどパラリンピックも行われていますが、各地で選手の選考も終わって、いざ本番の競技に入る前にルール変更があれば、それは当然やはり難しいわけです。
中谷さんは、あの何年も前からそれは違うと思います、と主張されていたかもしれません。しかし、説明させていただきたいのは、8月7日に党として、この代表選挙の仕組みについての議論を行って、常任幹事会そして両院議員総会を終えています。その時には、その意見はありませんでした。その前もその意見はありませんでした。
ですから、誰かが構想として持っていたとか、前回の代表選挙の時も話題になったというのはあるかもしれないんですけども、実は、その後党に対して発議をしたという例はなかったのです。
そういうことで、それでもですね、8月7日の選管が発足をして、それ以降選管が事務に入る前であれば可能性は僕はあったんだと思います。しかし、やはりさすがにみんなで決めて、そしてもう代表戦に出馬表明した方もおられる中で、そこからルールを変えるとなるのは、これはもう公平不公平という観点から言ってもやっぱりありえない話なのです。
あのXでも、なんで代表の一存で変えないんだとか、というですね、むちゃくちゃな話がありますが、それはやはり組織としてありえない話だということです。
12.2 今後の改革の可能性
それでもですね、中身については、みんな共感していました。私も実は、この代表戦での訴えの中に、その項目をほぼ同じ内容で入れたいと考えているし、もしかすると初日や2日目ですぐ解決してしまうかもしれないというのは、全ての候補者がそれはそうだと、次から変えようという話になる可能性があります。
そういった意味では、この問題というのは前向きに捉えられながらも、しかし今回急にはそれは、この時期からはやはり組織としては無理だよ、ということです。