※本稿は、野田佳彦元首相が立憲民主党代表選挙への出馬表明会見の内容を要約したものです。
1. 立憲民主党代表選への出馬表明
私、野田佳彦は熟慮を重ねた末、9月7日から始まる立憲民主党の代表選挙にチャレンジする決意を固めました。これは同時に、再び内閣総理大臣を目指すという決意の表明でもあります。しかし、この表明の日に、極めて大きな台風が日本列島を襲いつつある状況でした。政府も、国会議員も、メディアの皆さんも緊張感を持ってその動向を注視している状況です。そのため、今日は決意の表明にとどめ、台風が過ぎた後、告示の前の段階を見計らって、改めてこの国をどうするのか、そして党をどう改革するかについて詳しくお話をさせていただく予定です。
立憲民主党の代表選挙と同時並行的に自由民主党の総裁選挙も行われます。自民党の新しい総裁が決まれば、その鮮度が失われないうちに解散総選挙が行われることは多分間違いないだろうと思います。そのため、代表選挙を勝ち抜き、次の政権を賭けた戦いに勝ち抜いていくためにどうしたらいいかを真剣に考えてきました。
この場所は、1986年10月1日に私が無所属で県議選に立候補した際、初めて街頭に立った場所です。当時、私は徒手空拳で、地盤、看板、鞄なし、「されど正義あり、志あり、良き友あり」というスローガンのもとで、お金をかけない選挙政治を実現するために全力で戦い抜いた原点がここにあります。私は38年間ずっと街頭活動を続けてきました。自らを「街頭から生まれ、街頭で育てられた政治家」と呼んでいます。今日も反対側のところで3時間街頭に立ちました。私は街頭から生まれたミュージシャンのような存在です。ゆずやコブクロのように、私は街頭から生まれた政治家です。
今、政治に金をかけすぎていると思いますし、それに対して深い反省もないことに強い問題意識を持っています。そういう政治改革を先頭に立って実現していきたいと思います。特に、党首討論で安倍元総理と約束をした議員定数の削減であるとか、あるいは世襲の禁止であるとか、本質的な政治改革を自らの手で実現していきたいと考えています。
今日8月29日は、2011年の8月29日、13年前に民主党の代表選挙で私が勝たせていただいた、そのまさに日であります。この場所で、この日に改めて代表を目指し、そして日本の世直しのために内閣総理大臣を目指す、そういう決意のもとで戦っていきたいと思います。今、何かやたら改革もどきを行っている世襲の多い金魚たちに立ち向かっていくドジョウでありたいと思います。一生懸命戦っていくことをお誓いを申し上げまして、私の決意の表明とさせていただきたいと思います。
2. 出馬の背景と動機
2.1 政治改革の必要性
私が立憲民主党の代表選挙に出馬を決意した背景には、日本の政治に根本的な改革が必要だという強い信念があります。特に、政治と金銭の問題に深い懸念を抱いています。この間の通常国会で政治に対する信頼を取り戻さなければいけないにもかかわらず、裏金事件の解明が進まず、74人もの議員が政治倫理審査会に出てこない。出てきた人も嘘ばかりで、ケジメも極めて甘い状況です。
政治資金規正法の改正案も極めて不十分で、抜け穴だらけのザル法になっています。自民党と公明党だけで決めたこのような法案では、本当の意味での政治改革はできません。「信なくば立たず」という言葉がありますが、まずは政治の膿を出し切らなければ、日本は前に進むことができません。その役割を私が果たしていこうと決意しました。
2.2 自民党総裁選との関連性
岸田首相が不出馬を表明したことや、自民党の候補者が乱立する様相を呈していることも、私の判断に影響を与えました。バイデンが撤退したら、アメリカの民主党が活性化したかのように、自民党も岸田さんが出ないと言った瞬間に多くの人が手を挙げて、一見すると活性化しているように見えます。
しかし、もともと辞めた原因が政治と金の問題で万策尽きたということです。その深い反省のもとにみんなが手を挙げているのかというところに逆にギャップを感じています。これは膿を出さなければいけないのではないかと、彼らにはできないと判断をしたのです。
2.3 街頭活動からの洞察
私は38年間、一貫して街頭活動を続けてきました。自らを「街頭から生まれ、街頭で育てられた政治家」と呼んでいます。今日も反対側のところで3時間街頭に立ちました。私にとって、街頭に立つことは自分なりの原始的な世論調査であり、その声をしっかりと受け止めることが政治家としての責務だと考えています。
党内の若手中堅議員からのご要請もありましたが、私にとっては有権者の声が一番大きな影響力を持っています。毎日街角に立っているからこそ、その声を直接聞くことができるのです。この継続的な活動を通じて、私は有権者の声を直接聞き、彼らの懸念や希望を肌で感じてきました。
これらの背景と動機が重なり合って、私は立憲民主党の代表選に出馬する決意を固めました。今こそ、真の政治改革を実現し、国民の信頼を取り戻す時です。私は、この使命を果たすために全力を尽くす所存です。
3. 政治理念と方針
3.1 「分厚い中間層の復活」の再追求
私が総理大臣のときに打ち出したスローガンが、いわゆる分厚い中間層の復活でした。そういったけれども、未達で終わり、その後の安倍政権、菅政権、そして今の岸田政権と続く中で、むしろ格差は広がってきた。むしろ中間層からこぼれ落ちてきている人たちがたくさんいるという状況に光を当てていく経済財政政策というものを考えていきたいと思います。
3.2 政治と金銭の問題への取り組み
今、政治に金をかけすぎていると思いますし、それに対して深い反省もないことに強い問題意識を持っています。そういう政治改革を先頭に立って実現していきたいと思います。特に、党首討論で安倍元総理と約束をした議員定数の削減であるとか、あるいは世襲の禁止であるとか本質的な政治改革を自らの手で実現していきたい、そういう思いでございます。
3.3 世襲政治の制限
世襲の禁止について、具体的にどうやるのかということですが、一つは、政治資金を相続できないような法案というのは、これはもう一回出しています。政治資金を通じて世襲、世襲にしようという人が亡くなると一つだけど、本質的には公職選挙法を改正して、同1選挙区から3親等以内の人たちが連続して出られないようにするということが必要だと思うんですね。ただ、これは憲法の問題が絡んでくる。だとすると、党の内規で位置付けると、じゃあそれは自民党とできるのかという改革競争をやるというのは一つの手かもしれません。
3.4 行政改革の提案
国家経営の要諦は3つあると思ったんです。外交関係で日米が基軸であるということ。それからもう一つは政と官の関係性。我々のときは政治主導を言い過ぎて空回りした。その後自民党政権になったらどうかというと、例えば官僚の皆さんが内閣人事局を通じて、あれができてから忖度するようになりましたね。もう一つは、皇室を大切にすること3つなんですけど、今の2番目のところでいうと、政と官の関係をもう一回フラットに戻すためには、例えば内閣人事局を廃止してもしてもいいのではないかとか、そういうことの行政改革も打ち出していきたいというふうに思います。
このように、分厚い中間層の復活、政治と金銭の問題への取り組み、世襲政治の制限、そして行政改革の提案を通じて、私は日本の政治を刷新し、国民の信頼を取り戻すための具体的な方針を示していきたいと考えています。
4. 選挙戦略と政権獲得への道筋
4.1 自民党単独過半数割れを目指す戦略
現時点で立候補者の確定状況、200ぐらいだったと思うんですが、泉代表は233目指すとおっしゃっているので、それはよく代表のお話も聞いてみなければ現状把握をしなければいけないと思います。しかし、実態としては、急に立てても間に合わない人たちもいるかもしれないということを考えると、大目標は自民党を単独過半数割れに追い込むということだと思います。
単独過半数割れに追い込むためには、本来は自民党を支持していたけれども失望をしたという保守層を我々のメッセージで心を掴んでいくようなやり方が必要になってくるだろうと思います。その役割を自分なら果たせるかもしれないという思いがあります。
4.2 保守層への訴えかけ
自民党の単独過半数割れを実現するためには、本来自民党を支持していたけれども失望した保守層の心を掴むことが重要です。我々のメッセージで彼らの支持を得ていくことが必要です。この役割を私が果たせるのではないかと考えています。
4.3 野党連携の可能性と方針
立憲民主党だけでは政権獲得に届かない可能性は十分あるので、野党連携が必要になってきます。その意味では、野党と他の野党と常に対話のできる状況は持っていなければいけないだろうと思います。対自民党では、戦闘力で、他の野党との関係性では包容力、そういうものが求められるのではないかと思います。
共産党との関係については、対話のできる関係というのは、私は必要だとは思います。ただ、これは政権取りに行って、例えば同じ政権を一緒に担えるかというと、それは私はできないと思いますので、どういう対応をするかということだと思います。
小沢一郎氏との関係については、代表選挙で目指す方向感では一致することができたと思います。まずは一番本当は近い存在で、根っこは同じだった国民民主党連合を介して、選挙区調整等々をしっかりやっていく。できれば合流できるようになればいいねと。そしてもう一つ、維新も含めて、やっぱりどちらかというと中道から右のサイドの野党との関係性があまりうまくいっていないのではないかと。その先の穏健な保守層まで狙わないと政権取りはできないだろうという、その方向感で選挙を戦うための代表には誰がいいのかというような方向感は一致することができたと思います。
ただ、小沢先生が私を応援してくれるかどうか、それはまだわかりません。方向感は一致をしたというふうに思います。一番だから逆に言うと、2012年の時には一番立場が離れた方でありますので、一番離れていた同志が問題意識の共有まできたということは、一つの前進ではないのかなと思います。
5. 具体的政策提言
5.1 格差是正策
私が総理大臣のときに打ち出したスローガンが、いわゆる分厚い中間層の復活でした。そういったけれども、未達で終わり、その後の安倍政権、菅政権、そして今の岸田政権と続く中で、むしろ格差は広がってきた。むしろ中間層からこぼれ落ちてきている人たちがたくさんいるという状況に光を当てていく経済財政政策というものを考えていきたいと思います。
5.2 議員定数削減
党首討論で安倍元総理と約束をした議員定数の削減であるとか、本質的な政治改革を自らの手で実現していきたい、そういう思いでございます。
5.3 世襲制限の具体的方法
世襲の禁止について、具体的にどうやるのかということですが、一つは、政治資金を相続できないような法案というのは、これはもう一回出しています。政治資金を通じて世襲、世襲にしようという人が亡くなると一つだけど、本質的には公職選挙法を改正して、同1選挙区から3親等以内の人たちが連続して出られないようにするということが必要だと思うんですね。ただ、これは憲法の問題が絡んでくる。だとすると、党の内規で位置付けると、じゃあそれは自民党とできるのかという改革競争をやるというのは一つの手かもしれません。
5.4 内閣人事局の廃止提案
国家経営の要諦は3つあると思ったんです。外交関係で日米が基軸であるということ。それからもう一つは政と官の関係性。我々のときは政治主導を言い過ぎて空回りした。その後自民党政権になったらどうかというと、例えば官僚の皆さんが内閣人事局を通じて、あれができてから忖度するようになりましたね。もう一つは、皇室を大切にすること3つなんですけど、今の2番目のところでいうと、政と官の関係をもう一回フラットに戻すためには、例えば内閣人事局を廃止してもしてもいいのではないかとか、そういうことの行政改革も打ち出していきたいというふうに思います。
これらの具体的政策提言を通じて、私は日本の政治を刷新し、国民の信頼を取り戻すための具体的な方針を示していきたいと考えています。格差の是正、議員定数の削減、世襲政治の制限、そして行政改革を通じて、より良い日本の未来を築いていく所存です。
6. 外交・安全保障政策
国家経営の要諦として、私は3つの重要な点を認識しています。その中の一つが、外交関係において日米同盟が基軸であるということです。
今年8月末に台湾を訪問しました。これは4回目の訪問で、2015年以来のことでした。今回は外交部からの講演依頼があったため訪問しました。また、総統ともお会いする機会がありました。
この訪問で私が強調したのは、2021年にバイデンさんと菅さんで、日米で共同声明を出したことです。これは日中国交正常化の頃から久しぶりに40数年ぶりに台湾というワードが入った共同声明です。そこでは台湾海峡のまさに重要性を書いています。平和と安定の重要性、そして力による現状変更はダメだという路線が出ていました。平和的な解決、これをベースに、今、事実でもサミットでも共同コミュニケに必ずこれが入るようになりました。
私は、この基本姿勢は賛成だと申し上げました。菅さんがやったことでありますけれども、やはり力による現状変更はダメだということを発信し続けるのが日本の役割ではないかと。という外交努力が抑止につながっていくと考えています。
アメリカだけではなくて、欧州諸国なども含めて、国際社会に世論喚起をして、その意識を定着させていくのが日本の役割であるということを申し上げてきました。
台湾海峡の問題に関しては、訪問時に台湾側から危機感が表明されました。これは南西諸島全体についてではなく、特に台湾海峡に関する危機感でした。
以上が、私の台湾訪問時の主な外交・安全保障に関する談話内容です。日米同盟を基軸としつつ、台湾問題を含む地域の安定に向けて、力による現状変更に反対する明確な姿勢を示し続けることが重要だと考えています。
7. 過去の政権運営の反省と説明
7.1 消費税増税の経緯
12年前、政権を失ったのは私です。その前の選挙で増税しないと言いながら消費税増税をして政権を失いました。私が判断をして解散総選挙で、そして多くの仲間を失いました。これは痛恨の極みだったと思います。もちろん、その3年3ヶ月の間の当時の民主党政権の業績投票の結果ではあると思いますが、解散の時期であるとか等々は、私が最後の判断によるものでありますので、逆に今度こそ政権を取り戻すために勝ちっ放しはないでしょう。
7.2 民主党政権時の公約未達成の理由
民主党政権時代に掲げた公約の多くが未達成に終わったことについて、説明する責任があると考えています。できなかった理由を明確に改めてご説明しなければいけないと思うんですね。当時から言っていたつもりですが、私、どちらかと財政担当をしていたので、リーマンショックの後で9兆円も税収凹んでしまった中で、約束したことが全部財源は確保することができないで、半分やったりとか、できなかったものがありました。
ということは、それは言ってきたつもりですが、改めてできなかった理由というのは言わなきゃいけないと思います。でも、やろうとしたことは、それを自民党政権が真似しているものばかりなので、その正当性は単なる反省だけではなくて、その正当性はきちっと主張していかなければいけないと思っています。
安倍さんと申し上げましたけれども、10数年たってもう一回政権を取り戻すための道筋をつけることが私の役割ではないか、大きな責任がある分、その役割を果たしていきたいと思っています。
8. 憲法改正に関する立場
憲法改正に関する私の立場について説明いたします。憲法は党内でしっかり議論をするという論憲前から、民主党の頃から論憲ですから。
緊急事態条項などの具体的な改正案については、そういうことも含めて、論憲はするということです。
現時点では、憲法改正に関する具体的な提案や詳細な議論の内容については言及されていません。私の立場としては、党内で十分な議論を重ねることを重視しており、拙速な判断や一部の意見のみに偏った改正案の提示は避けるべきだと考えています。
憲法改正の議論は非常に重要であり、慎重に進めるべき課題です。今後、党内での議論を深めていく中で、より具体的な方針や提案が示されることになるでしょう。現段階では、「論憲」という姿勢を維持し、党内での議論を継続していくことが私の基本的な立場です。
9. 他の候補者との違い
9.1 経験と刷新のバランス
私自身が熟慮した一番の大きな原因は、私こそがまさに昔の名前で出ていると、それでいいのかということでした。昔の名前で出ていると言いますと表現したら、それを知らない記者さんもいっぱいいましたので。小林暁知らない人もいるんだなと思います。それぐらい表現が古いんですね。昔すぎるなと思っているんです。
昔すぎると思っているけれども、でも刷新感ではなくて、刷新という実態を実現するためには一定の経験が必要なのではないかと思い始めたことであります。私を支えてくださる比較的若手議員が多いんですね。私は刷新感は全くないですけど、新鮮な人たちを周りに支えてもらいながら体制をつくっていきたいと思う中で、そういう彼らの意見も取り入れていきたいと思います。
自民党の方は確かに華麗なキャリアを持った人とか、あるいは政治的に何代も政治家を輩出してきた世襲議員が多いとか、非常にですね、刷新感は漂わせるような演出になっていると思います。だけど、それに対して政権取りに行くときには、我々も刷新感ももちろん必要ですけれども、一定の経験値に基づく安定感で国の内外に大きな需要課題がありますので、そういう問題を解決する覚悟と力量、国家を背負う覚悟と力量というものが問われているのではないかということが、今回の代表選挙にチャレンジをしようとした決意の背景にございます。
9.2 政治改革への具体的アプローチ
これまでの総裁選挙立候補者、あるいは候補予定者の発言を聞いていると、この間の通常国会で政治に対する信頼を取り戻さなければいけないにもかかわらず、何で裏金事件の解明が進まなかったのか。74人も政倫審に出てこない。出てきた人は嘘ばかり。ケジメも極めて大甘いまごろ総裁選挙に立候補しようという人たちが、お金を返納しろとか党の公認を出すなみたいな話をしてきたけれども、大体処分というのは自民党で8段階やって離党勧告、除名、重たいのですけれども、公認を出さないという処分もあったはず。何でそういうことをあの最中に言わなかったのか。今頃になって何を言っているんだろうと思います。
ましてや、これからどうするという政治資金規正法も極めて抜け穴だらけのザルでありますので、しかも自民党と公明党だけで決めた、そんなものに賛成した人たちが本当に政治改革できるわけがないと思いました。信なくば立たず、いろいろ日本はいろいろな課題がありますけれども、まずは膿を出さなければ前へ進まないのではないか。その膿を出し切る役割を私が果たしていこうと思いました。
今、何かやたら改革もどきを行っている世襲の多い金魚たちに立ち向かっていくドジョウでありたいと思います。一生懸命戦っていくことをお誓いを申し上げまして、私の決意の表明とさせていただきたいと思います。
10. 質疑応答での主要なポイント
10.1 推薦人確保の見通し
代表選挙の立候補には推薦人が必要だということについて、私の見通しを申し上げます。現時点で立候補者の確定状況、200ぐらいだったと思うんですが、泉代表は233目指すとおっしゃっているので、それはよく代表のお話も聞いてみなければ現状把握をしなければいけないと思います。けれども、実態としてはね、私はやはり急に立てても間に合わない人たちもいるかもしれないということを考えると、大目標は自民党を単独過半数割れに追い込むということだと思います。
推薦人の確保については、これから一生懸命決意を固めたばかりですから、正確に、まだ計算はしていませんけれども、おそらく20人は超えることはできるだろうという見通しを持って、今日の表明とさせていただきました。
10.2 共産党との関係
共産党との関わり方については、対話のできる関係というのは、私は必要だとは思います。ただ、これは政権取りに行って、例えば同じ政権を一緒に担えるかというと、それは私はできないと思いますので、どういう対応をするかということだと思います。
具体的な協力関係や選挙協力については、現時点では明確な方針を示すことは控えていますが、政策ごとに対話を重ね、可能な範囲で協力関係を模索していく方針です。ただし、基本的な価値観や政策の違いを考慮すると、全面的な協力は難しいと考えています。
10.3 小沢一郎氏との関係改善
小沢一郎氏との関係については、代表選挙で目指す方向感では一致することができたと思います。まずは一番本当は近い存在で、根っこは同じだった国民民主党連合を介して、選挙区調整等々をしっかりやっていく。できれば合流できるようになればいいねと。そしてもう一つ、維新も含めて、やっぱりどちらかというと中道から右のサイドの野党との関係性があまりうまくいっていないのではないかと。その先の穏健な保守層まで狙わないと政権取りはできないだろうという、その方向感で選挙を戦うための代表には誰がいいのかというような方向感は一致することができたと思います。
ただ、小沢先生が私を応援してくれるかどうか、それはまだわかりません。方向感は一致をしたというふうに思います。一番だから逆に言うと、2012年の時には一番立場が離れた方でありますので、一番離れていた同志が問題意識の共有まできたということは、一つの前進ではないのかなと思います。
以上が、推薦人の確保、共産党との関係、そして小沢一郎氏との関係改善について、現時点での私の考えです。これらの課題に真摯に取り組みながら、党の結束を強め、次の選挙に向けて準備を進めていく所存です。
11. 今後の展望
今回の出馬表明では、台風の影響を考慮し、詳細な政策発表は控えさせていただきました。しかし、今後の展望として、以下の点を重視していきたいと考えています。
まず、台風が過ぎた後、告示の前の段階を見計らって、改めてこの国をどうするのか、そして党をどう改革するかについて詳しくお話をさせていただく予定です。これにより、私の政策ビジョンをより具体的に示すことができると考えています。
政策立案にあたっては、私を支えてくださる比較的若手議員の意見も積極的に取り入れていきたいと思います。新鮮な視点を取り入れることで、より時代に即した政策を提示できると考えています。
具体的な政策としては、分厚い中間層の復活を目指す経済政策や、格差是正の問題に取り組んでいく所存です。また、やり残した議員定数の削減や、自民党では実現が難しいと思われる世襲の禁止などの政治改革も打ち出していきたいと考えています。
これらの政策を通じて、党内外での支持拡大を図っていきます。特に、自民党からの離反層や中道・穏健な保守層への訴求を重視し、幅広い支持基盤の構築を目指します。
また、野党連携の可能性も探っていきます。特に国民民主党との協力関係を深め、将来的な合流も視野に入れています。さらに、維新を含む他の野党との関係改善にも取り組み、より強固な野党連合の形成を目指します。
最後に、これまで38年間続けてきた街頭活動は今後も継続していく所存です。有権者の声を直接聞くこの活動は、政策立案や支持拡大の基盤となる重要な取り組みだと考えています。
以上の取り組みを通じて、次の選挙での勝利、そして政権奪取を目指していきたいと思います。