※本稿は、石破茂元幹事長が2024年自由民主党総裁選挙への出馬表明会見の内容を要約したものです。
1. 総裁選出馬表明と政治生活の総決算
私、石破茂は、このたびの自由民主党総裁選挙に立候補をいたします。38年間の政治生活の集大成として、これを最後の戦いとして原点に戻り、全身全霊で皆様にご支持を求めてまいります。何卒よろしくお願いを申し上げます。
私は、この総裁選を政治生活の集大成として、総決算として、最後の戦いと位置づけ、全身全霊で臨んでまいります。
これまでの色々な経験、それは上手くいかなかったことが沢山あります。政治改革、それはあの時の自民党の文書が、国民意識との間に自民党はズレを起こしたのではないか。もう一度、政治は国民のものという自民党立党の原点に戻らなければならないのではないか。それが35年前のことです。選挙制度改革は出来た。お金は確かにかからなくなった。だけど、政治家は本当に国民のための政治をしているか。そういう不信は今なお消えていません。私の1つ目の反省です。
地方創生も大臣を拝命して一生懸命臨んできました。2年間一生懸命務めました。しかしながら、人口減少はとまらない。地方の衰退は止まらない。これはなぜであったのか。食料の自給率は上がらない。農林水産大臣を務めながら、これはなぜであったのか。
自分の多くの経験というのは、それは失敗と反省の連続でありました。それをきちんと踏まえて、その反省を踏まえて、新しい政治を実現したい、国民に信頼される政治、そして日本が次の時代にも生きていけるステージ。そのために集大成として、今までの経験、失敗、挫折、それを踏まえて全身全霊で最後の戦いに臨みます。
2. 出馬の理由と経緯
2.1 安全保障環境の激変と政治への危機感
私がこの度出馬した動機は、この4年間、ウクライナの戦争、あるいは激変する安全保障環境、なかなか信頼が取り戻せない政治、そういうことに強い危機感を覚えてまいりました。政治改革にも一生懸命取り組んできた。安全保障にも一生懸命取り組んできた。なお、それができていない。その深い反省のもとに、そしてもう一度頑張ってくれ。そういう日本全国あちらこちらのお声に応えるために、今回立候補を決意をいたしました。
自由民主党に対する不信が、かつてのリクルート事件の時以上に高まっている。国民の皆様方の怒り、不信、そのようなものが高まっている。それを誰が変えるんだと、どこが変えるんだということを多くの方が注目をしておられます。一方において、総裁選をやっても何にも変わらないよという方が7割近くおられるということです。それを変えていかねばなりません。政治は変わる、自民党は変わる、それを実現できるのは自分だと。
2.2 地方の衰退
地方創生も大臣を拝命して一生懸命臨んできました。2年間一生懸命務めました。しかしながら、人口減少はとまらない。地方の衰退は止まらない。これはなぜであったのか。食料の自給率は上がらない。農林水産大臣を務めながら、これはなぜであったのか。
今、1年に90万人も人口が減っていく中にあって、地方は本当に苦しんでいます。では、都市はどうなのか。一人当たりの一つの世帯当たりの可処分所得は都市の方が低いとも言われています。都市対地方なのではありません。もう一度、地方に雇用と所得、そして都市に安全と安心を、地方を守るというのはそういうことであります。
その根幹は食と農であり、そして医療体制の充実であります。人口は減ります。そう簡単に人口が戻るわけはありません。しかし、その中にあって、可処分所得を増やし、生産性を上げ、付加価値を上げていく。私は地方創生大臣のときに多くのことを学びました。日本全国47都道府県、1718市町村それぞれが持っている可能性を最大限に引き出すことによって、地方を守り、そして都市を守り、安全で安心できる日本の国を私は作ってまいります。
2.3 国民からの要請
その後、全国、北海道から九州沖縄まで歩かせていただいて、一人一人の国民の方、若い方、高齢者の方、お子さん。男性女性。石破さん辞めないでね、頑張ってね。今度もやってね。そういうお声をどれほどいただいたことか。これに背くことはあってはならないと。自分の安逸よりも、国民のために全身全霊を尽くすことが政治家の責任だと、そのように考えたからであります。
2.4 経験と反省を踏まえた決意
自分の多くの経験というのは、それは失敗と反省の連続でありました。それをきちんと踏まえて、その反省を踏まえて、新しい政治を実現したい、国民に信頼される政治、そして日本が次の時代にも生きていけるステージ。そのために集大成として、今までの経験、失敗、挫折、それを踏まえて全身全霊で最後の戦いに臨みます。
誠実、環境の変化、国内外の状況の変化、そしてそれを変えていくための力、それは自分にはある。そのように確信をいたしております。状況が変わったからこそ、自分は出ねばならない。自分の安逸よりも、自分が身を捨てることによって、国が、国民が安心していただける、そういう国になるために石を投げ打つ、そういう決意であります。
3. 政治理念
3.1 ルールを守る政治の確立
私はこの総裁選挙に臨むにあたり、いくつかのことを守りたい。その思いであります。一つは、ルールを守る政治でありたいということです。政治家のための政治ではない、国民のための政治、自由民主党は国民政党なのであって、国民一人一人に誠実に向き合う、そのような政治にしたいと思っています。
ルールを守るということ、それは政治のための金。それが必要であるならば、その集め方はきちんと節度を持ってなされなければいけません。節度を持って集めたお金、それがなぜ政治のために必要なのか。それを限りない透明性を持って国民に向けて公開をいたしてまいります。
改正された政治資金規正法を守るのは当然のこと、さらに透明性を深めるための努力を最大限にいたしてまいります。金のための政治ではない、政治家のための政治ではない。それを確立することによって初めて自由民主党は、政治は国民の皆様方にもう一度信頼してもらえると思っています。ルールを守る政治、ルールを守る自民党、その政治を確立をいたします。
3.2 国民を守る政治
日本を守る政治、そうであらねばなりません。私は安全保障の仕事も長くやってまいりました。抑止力の強化も防衛力の強化も、それは平和をつくるためのものであります。戦争するためのものではありません。どうすれば抑止力が確保できるか、そしてどうすれば多くの国と信頼関係を築くことができるか、安全保障を確立をし、日本を守ります。そして国民を守る、そういう政治を行います。
今、一人一人の人たちは多くの不安の中におられるのではないでしょうか。度重なる災害、それに対して備えは万全でしょうか。そしてまた、万が一のことがあったときに、国民は生命財産守られるでしょうか。私は防災省の設立、シェルターの整備を一生懸命訴えてまいりました。
避難所も基本的に関東大震災のときと変わっていない。体育館で雑魚寝、そんなことがあっていいはずがない。そして昭和20年の東京大空襲。大勢の人が死んでいった日本政府は国民を守る気があったのか。シェルターの整備にも努めてまいります。
3.3 経済政策と社会保障の充実
賃金はようやく上がるようになりました。しかしながら、国民の皆様方が安心して消費をしていただける、そういう経済になっているでしょうか。私は社会保障、もう一度見直してまいります。医療、年金、子育て、介護、社会保障全般を見直し、安心していただける年金、医療、介護、子育て、それを確立をし、そして一人一人の生産性を増やし、所得を上げ、物価上昇を上回る賃金上昇、これを実現をいたします。
3.4 政治とカネの透明性確保
政治とカネについては、カネのための政治などもってのほかです。政治に必要なカネがあるならば、その集め方は節度を持ったものでなければなりません。そして、それをどのように集め、どのように使ったのかというのは、限りない透明性をもって国民に公開をしていかねばなりません。
国民のために政治を行う。当たり前のことです。必要なカネは節度をもって集め、そしてその使い道も集め方も限りない透明性をもって国民に公開する、そういう政治であらねばならない、私はそう固く思っております。
いかにして節度を持って集めるか、そしてどなたから何をいただいたのかということは、透明性をもって公開をするべきです。そして、何に使ったのかということも誰が見てもわかるよう調べるために、不眠不休で何カ月もかかるというようなことで、透明性は確保されません。
でも、入りも可能な限りの透明性を持って、政治のための金なんですよ。節度を持って集めましたよ、きちんと使いましたよということが納得していただけるよう、さらに法改正等を努めてまいります。
これらの政治理念を基に、私は国民の皆様の信頼を取り戻し、日本の未来を守る政治を実現してまいります。
4. 主要政策方針
4.1 安全保障政策
私は安全保障の仕事も長くやってまいりました。この経験を踏まえ、日本の安全保障政策について以下のように考えております。
4.1.1 抑止力と防衛力の強化
抑止力の強化も防衛力の強化も、それは平和をつくるためのものであります。戦争するためのものではありません。どうすれば抑止力が確保できるか、そしてどうすれば多くの国と信頼関係を築くことができるか、安全保障を確立をし、日本を守ります。そして国民を守る、そういう政治を行います。
4.1.2 国民の生命と財産を守る体制
今、一人一人の人たちは多くの不安の中におられるのではないでしょうか。度重なる災害、それに対して備えは万全でしょうか。そしてまた、万が一のことがあったときに、国民は生命財産守られるでしょうか。私は防災省の設立、シェルターの整備を一生懸命訴えてまいりました。
避難所も基本的に関東大震災のときと変わっていない。体育館で雑魚寝、そんなことがあっていいはずがない。そして昭和20年の東京大空襲。大勢の人が死んでいった日本政府は国民を守る気があったのか。シェルターの整備にも努めてまいります。
4.1.3 食料自給率の向上
どんなに立派な兵器をそろえても、食がなければ専守防衛なんてできないということです。そして、農林水産業に最も恵まれた我が国が、その持てる力を最大限に発揮しかしてこなかった。これは国民に対してのみならず、世界に対して申し訳のないことだったと思っています。日本国民の食料の安全を確保すると同時に、世界の食料の安全にも貢献する、そういう日本の農林水産業であらねばなりません。
我が国ならそれができるということです。そこにおいては、スマート農業であり、スマート林業であり、スマート生産、水産業でそういうものを最大限に活用することによって、その実現は可能になるはずであります。
このように、安全保障政策は単に軍事的な側面だけでなく、災害対策や食料安全保障など、幅広い観点から国民の生命と財産を守ることを目指します。これらの政策を通じて、真の意味で日本と国民を守る安全保障体制を構築してまいります。
4.2 防災・減災対策
4.2.1 防災省の設立
今、一人一人の人たちは多くの不安の中におられるのではないでしょうか。度重なる災害、それに対して備えは万全でしょうか。そしてまた、万が一のことがあったときに、国民は生命財産守られるでしょうか。私は防災省の設立を一生懸命訴えてまいりました。
防災省の設立により、災害対策の一元化と効率化を図り、より迅速かつ効果的な防災・減災対策を実現することができると考えています。
4.2.2 シェルター整備
私はシェルターの整備を一生懸命訴えてまいりました。昭和20年の東京大空襲を例に挙げると、大勢の人が死んでいった日本政府は国民を守る気があったのか、という疑問が生じます。このような悲劇を二度と繰り返さないために、シェルターの整備に努めてまいります。
シェルター整備は、有事の際に国民の生命を守るための重要な施策です。地震や津波などの自然災害だけでなく、不測の事態にも対応できる多目的シェルターの整備を進めていく所存です。
4.2.3 避難所の改善
避難所も基本的に関東大震災のときと変わっていません。体育館で雑魚寝、そんなことがあっていいはずがありません。この状況を改善するために、避難所の環境整備を進めてまいります。
具体的には、プライバシーの確保、衛生環境の向上、快適性の改善などを重点的に進めます。また、高齢者や障がい者、妊婦、乳幼児などの要配慮者に対する支援体制も強化いたします。
これらの防災・減災対策を通じて、国民の生命と財産を守る体制を強化し、より安全・安心な社会の実現を目指してまいります。災害大国である日本において、これらの対策は喫緊の課題であり、私は総裁に選出された暁には、これらの政策を最優先で実行に移す所存です。
4.3 経済政策と社会保障の充実
4.3.1 賃金上昇の実現
賃金はようやく上がるようになりました。しかしながら、国民の皆様方が安心して消費をしていただける、そういう経済になっているでしょうか。この現状認識に基づき、私は更なる賃金上昇の実現が必要だと考えています。
4.3.2 社会保障の見直しと所得増
私は社会保障、もう一度見直してまいります。具体的には、医療、年金、子育て、介護、社会保障全般を見直します。この見直しの目的は、安心していただける年金、医療、介護、子育て、それを確立することにあります。社会保障制度の充実により、国民の皆様の生活基盤を強化し、将来に対する不安を軽減することができると考えています。
4.3.3 生産性向上と所得増加
そして一人一人の生産性を増やすことに注力します。生産性の向上は個人の所得増加につながり、ひいては国全体の経済成長をもたらします。具体的には、所得を上げ、物価上昇を上回る賃金上昇、これを実現をいたします。これにより、国民の実質的な購買力を高め、消費を活性化させることができます。
これらの政策を総合的に実施することで、国民の皆様の生活水準を確実に向上させていく所存です。経済政策と社会保障の充実は国民生活に直結する重要な課題です。私は、これらの政策を通じて、国民の皆様が安心して暮らせる、豊かな社会の実現を目指してまいります。
社会保障政策と経済政策は密接に関連しており、両者のバランスを取りながら推進していくことが重要です。安定した社会保障制度の上に、持続的な経済成長を実現することで、真に豊かな社会を築くことができると確信しています。
4.4 社会保障政策
社会保障は、国民生活の基盤となる重要な政策分野です。私は社会保障、もう一度見直してまいります。医療、年金、子育て、介護、社会保障全般を見直し、安心していただける年金、医療、介護、子育て、それを確立をいたします。
具体的な内容としては、以下の点に焦点を当てています:
- 年金制度の見直し 安心していただける年金制度を確立します。
- 医療制度の改革 安心していただける医療体制を整備します。
- 介護サービスの充実 安心していただける介護サービスを提供します。
- 子育て支援の強化 安心していただける子育て環境を整備します。
これらの社会保障政策の見直しと充実を通じて、全ての世代が安心して暮らせる社会を実現したいと考えています。そして一人一人の生産性を増やし、所得を上げ、物価上昇を上回る賃金上昇、これを実現をいたします。
社会保障政策は、国民生活に直結する重要な課題です。私は、これらの政策を通じて、国民の皆様が安心して暮らせる、豊かな社会の実現を目指してまいります。
以上が、字幕情報に忠実に基づいた社会保障政策についての私の考えです。具体的な施策や数値目標については、字幕情報に含まれていなかったため、記述を控えさせていただきました。
4.5 地方創生
地方創生も大臣を拝命して一生懸命臨んできました。2年間一生懸命務めました。しかしながら、人口減少はとまらない。地方の衰退は止まらない。これはなぜであったのか。食料の自給率は上がらない。農林水産大臣を務めながら、これはなぜであったのか。
今、1年に90万人も人口が減っていく中にあって、地方は本当に苦しんでいます。では、都市はどうなのか。一人当たりの一つの世帯当たりの可処分所得は都市の方が低いとも言われています。都市対地方なのではありません。もう一度、地方に雇用と所得、そして都市に安全と安心を、地方を守るというのはそういうことであります。
その根幹は食と農であり、そして医療体制の充実であります。人口は減ります。そう簡単に人口が戻るわけはありません。しかし、その中にあって、可処分所得を増やし、生産性を上げ、付加価値を上げていく。私は地方創生大臣のときに多くのことを学びました。日本全国47都道府県、1718市町村それぞれが持っている可能性を最大限に引き出すことによって、地方を守り、そして都市を守り、安全で安心できる日本の国を私は作ってまいります。
4.6 農林水産業政策
どんなに立派な兵器をそろえても、食がなければ専守防衛なんてできないということです。そして、農林水産業に最も恵まれた我が国が、その持てる力を最大限に発揮しかしてこなかった。これは国民に対してのみならず、世界に対して申し訳のないことだったと思っています。
日本国民の食料の安全を確保すると同時に、世界の食料の安全にも貢献する、そういう日本の農林水産業であらねばなりません。我が国ならそれができるということです。
そこにおいては、スマート農業であり、スマート林業であり、スマート生産、水産業でそういうものを最大限に活用することによって、その実現は可能になるはずであります。
そのことについては、農業者の方々、漁業者の方々、林業者の方々、そういう方々と正面に向き合いながら、国家の安全保障の一環として農林水産業を捉える。そして地方に雇用と所得、そして地方に安全と安心、このために農林水産業の持てる力は最大限に発揮をさせる。それは国家の責任です。そのことに私は力を注いでまいります。
4.7 エネルギー政策
原発は0に近づけていく努力は最大限にいたします。それは再生可能エネルギー、太陽光であり、風力ですが、私は小さいという字を書く。小水力、そして地熱、こういう可能性を最大限引き出していくことによって、原発のウエートは減らしていくことができると思っています。
私は、単に原発を減らせということを叫ぶだけではなくて、そのための方途を最大限に活用するということによって実現するものだと、このように考えております。
5. 政治改革への取り組み
5.1 政治とカネの問題への対応
政治資金規正法を改正をいたしました。それを徹底的に遵守をするということです。なお、改善点はあると思っています。そういうような政治資金の使い方が本当に国民誰でもわかるようになっているかということです。
本当にデジタル化はできているかということです。いかにして集め、いかにして使ったのかということが、国民にきちんとわかる形で、限りない透明性を持って政治資金の問題に臨むということであります。
政治とカネについては、カネのための政治などもってのほかです。政治に必要なカネがあるならば、その集め方は節度を持ったものでなければなりません。そして、それをどのように集め、どのように使ったのかというのは、限りない透明性をもって国民に公開をしていかねばなりません。
国民のために政治を行う。当たり前のことです。必要なカネは節度をもって集め、そしてその使い道も集め方も限りない透明性をもって国民に公開する、そういう政治であらねばならない、私はそう固く思っております。
いかにして節度を持って集めるか、そしてどなたから何をいただいたのかということは、透明性をもって公開をするべきです。そして、何に使ったのかということも誰が見てもわかるよう調べるために、不眠不休で何カ月もかかるというようなことで、透明性は確保されません。
でも、入りも可能な限りの透明性を持って、政治のための金なんですよ。節度を持って集めましたよ、きちんと使いましたよということが納得していただけるよう、さらに法改正等を努めてまいります。
パーティー、何回やってもいいとか、利益率が8割、9割でいいとか、そんなことにはなりません。
これらの取り組みを通じて、政治とカネの問題に対する国民の信頼を回復し、真に国民のための政治を実現していく所存です。
5.2 選挙制度改革
やはり政治の根本は選挙制度だと思っています。ただ、私の反省は、選挙制度を変えればうまくいくと思い込んだところにあったんだと思います。そして、あの選挙制度改革、どちらかといえば国会議員目線の選ばれる側目線の改革ではなかったかという反省を強く持っております。
国民の方々がそうだねと思っていただけて、投票率が上がっていく、そういう選挙制度とは何なのかということであります。党を選ぶという選挙制度でした。今もそうです。しかし、それが政権を選ぶということ。どんな組み合わせがいいのかな。もちろん、我々自公が担わせていただきたいけれど、どのような政権を選ぶことができるかということ。そして同じ党でもいろんな人がいます。この人もいいが、あの人もいいなというような、1種の多様性というべきかもしれません。
そういうような有権者の視点から見た選挙制度ということを考えていくべきだと思います。いくつも案はありますが、私は中選挙区連記制というのも一つの選択肢だと思っています。ただ、これは自民党の中だけで決められるものではない。かつて小選挙区に移行するときにどれだけのエネルギーを使ったか、どんな国民的議論があったか、もう一度それを問いたいと思っています。
6. 裏金問題への対応
総裁はじめ現執行部は一生懸命、誠心誠意取り組んでこられたというふうに思っております。これは自由民主党だけでできるものではありません。各党のご理解を得ながら、ここまでやってまいりました。一歩も2歩も前進したと思っていますが、なお十分ではありません。
この審判は国民からいただかなければなりません。いろんな問題はあります。しかし、自由民主党として厳しく臨むと同時に、国民の審判を受けるにふさわしい、そういう態勢である、候補者である、それは自由民主党として国民に対して責任を持たなければなりません。
誰が総裁になるにせよ、総理になるにせよ、新体制ができるとするならば、審判を仰ぐ時期は本会議あるいは予算委員会、その議論の場を通じて、なるべく早い時期に行われるべきだというふうに私は考えております。国民の皆様方にご判断いただける材料、それを可能な限り提供する。それが自由民主党の使命。私はこのように信じます。
これから先、処分をどうするかということでありますが、それは新体制において検討されるべきことですけれども、私は、新体制になれば可能な限り早く国民の審判を仰がねばならないと思っています。
その際に、自由民主党公認候補として購入するにふさわしいかどうか、そういう議論は選挙対策委員会で徹底的に行われるべきだと思っています。ですから、処分が適正であったかどうか、そういうことについてもその選対委員会で議論になるでしょう。そのことについて、今、予断を持って語るべきではありませんが、要は、我が自由民主党として国民にお願いするに足るかどうか、そういう基準は厳格に定めてやっていくべきものだと。
選挙対策委員会にはその仕事をお願いしたいし、そこにおいて国民の声を踏まえて、選挙対策委員のみならず各議員が議論をし、国民に納得していただける、そういう結論を得るべく力を尽くしてまいります。
7. 総裁選への戦略
推薦人の方々、それは20人の推薦をいただくというのは大変なことです。今までのように派閥中心ではありませんから、派閥から言われたからとか、そのようなことではない。推薦人一人一人がなぜ石破を推薦したのかということがそれぞれの地域で説明できなければなりません。大変なことです。そういうような厳しい中にあって、20名の方々のご推薦ということがいただけるということになりました。心から感謝をいたしております。その思いに報いるために、最後の戦いと位置付け、全身全霊で向かってまいります。
今言われているように2桁の方が出られるということになると、自民党議員の半分以上が誰かの推薦になっているということになりますね。そうすると確かに議員票が分散するということは起こります。でも同じことは党員票においても起こるのでしょう。その中において、派閥から言われたからではない、派閥から言われたから指示をお願いするのではない。なぜこの人を選んだのかということを指示してくださる方々に向かって、議員が、あるいは党員の方々が言えるような、そういうような環境をつくっていく。それが今度の総裁選だと思っています。一人一人が国民に向かって、有権者に向かって己の考えを明らかにする、そのことによって支持は広がることができる。そういうような自分でありたいと思います。
強みなんぞというおこがましいことを言うつもりはありませんが、国民の皆様方のご期待というものを高くいただいているということ、私がしいて強みと言える点があるとすれば、そういうことだと思っております。あるいは経験ということを申し上げました。必要なのは刷新感ではありません。感覚ではない。本当に刷新されたかどうかということです。そこにおいて過去どのようなことに取り組み、なぜうまくいかなかったのか、なぜ挫折をしたのか。それが刷新につながる。私は、未来は、歴史は、過去の延長線上にあると思っています。刷新とともに反省、そういうことをあわせてやっていきたいと思っております。
そして、弱みということがあり、とすればではないなあります。それはやはり実際に頭を動かし、国政に携わる、そういう国会議員の皆様方の御理解を得る努力を十分してこなかったということであります。私自身足らざる者でありますので、知らないことが多い日本のために知るべきことは何かということに努力をし、時間を割いてまいりました。その分、独りよがりや。多くの方々の御理解を得る努力、そういうところがあった、努力の不足、そういうことがあったことは率直に認めるところであります。あとわずかの間、それがどれだけ乗り越えられるか、みずからにその課題を課して全力を尽くしてまいります。
8. 国政選挙への姿勢
これは何月何日ということを今申し上げる段階にはございません。あるいは参議院岩手選挙区の補欠選挙との関係もございます。そこは技術的なお話ですが、可能な限り早くということで、それは近いうちとかそういうような話ではなくてですね、技術的に可能であれば最も早い時期ということです。
ただし、そのためには岸田政権が衆参の本会議の質疑のあと、解散に踏み切られたと記憶をいたしております。できればこれ総理大臣だけでやるものではございませんので、全閣僚出席型の予算委員会というものを1通りやって、この政権は何を考えているのか、何を目指そうとしているのかということが国民の皆様方に示せた。その段階で、可能な限り早く神は問いたい、問うべきだ。私はそのように考えます。
誰が総裁になるにせよ、総理になるにせよ、新体制ができるとするならば、審判を仰ぐ時期は本会議あるいは予算委員会、その議論の場を通じて、なるべく早い時期に行われるべきだというふうに私は考えております。国民の皆様方にご判断いただける材料、それを可能な限り提供する。それが自由民主党の使命。私はこのように信じます。
新体制において検討されるべきことですけれども、私は、新体制になれば可能な限り早く国民の審判を仰がねばならないと思っています。その際に、自由民主党公認候補として購入するにふさわしいかどうか、そういう議論は選挙対策委員会で徹底的に行われるべきだと思っています。
要は、我が自由民主党として国民にお願いするに足るかどうか、そういう基準は厳格に定めてやっていくべきものだと。選挙対策委員会にはその仕事をお願いしたいし、そこにおいて国民の声を踏まえて、選挙対策委員のみならず各議員が議論をし、国民に納得していただける、そういう結論を得るべく力を尽くしてまいります。
9. 強みと課題
強みなんぞというおこがましいことを言うつもりはありませんが、国民の皆様方のご期待というものを高くいただいているということ、私がしいて強みと言える点があるとすれば、そういうことだと思っております。
あるいは経験ということを申し上げました。必要なのは刷新感ではありません。感覚ではない。本当に刷新されたかどうかということです。そこにおいて過去どのようなことに取り組み、なぜうまくいかなかったのか、なぜ挫折をしたのか。それが刷新につながる。私は、未来は、歴史は、過去の延長線上にあると思っています。刷新とともに反省、そういうことをあわせてやっていきたいと思っております。
そして、弱みということがあり、とすればではないなあります。それはやはり実際に頭を動かし、国政に携わる、そういう国会議員の皆様方の御理解を得る努力を十分してこなかったということであります。私自身足らざる者でありますので、知らないことが多い日本のために知るべきことは何かということに努力をし、時間を割いてまいりました。その分、独りよがりや。多くの方々の御理解を得る努力、そういうところがあった、努力の不足、そういうことがあったことは率直に認めるところであります。あとわずかの間、それがどれだけ乗り越えられるか、みずからにその課題を課して全力を尽くしてまいります。
10. 地元鳥取との関係
この地を選びましたのは、今から40年前。まだ自民党の公認も全く見通せない中、1軒ずつお一人お一人にお願いをする等よりも、国民の皆様方一人一人を見る。それが私の政治生活の原点でありました。
そしてもう一つ、この地を選びましたのは、ここは郡家との地であります。父祖の地であります。子供の頃、小学校の頃、夏休み、ここで夏祭りがありました。本当に賑やかでした。日本は今ほど豊かではなかった。でも一人一人に笑顔があって、若い人も子供たちも高齢者もみんな笑顔だった。賑やかだった私にとって一番の思い出であります。
今、人は本当にいなくなってしまった。夏祭りも行われなくなってしまった。もう一度賑やかな、みんなが笑顔で暮らせる、そういう日本を取り戻してまいります。
38年間順風満パンだったことはほとんどないです。最初の時は本当に苦しい選挙だった。2回目もそうだった。自民党を出たこともある。自民党に戻った、あるいは党の方針に造反したこともある。総理大臣に直面をして不興を買ったことも何度もある。そういう厳しい38年間を最初から最後まで支えていただいたことは言葉に尽くせないというのはこういうことだと思います。これ以上の感謝はありません。
そして、今ここに大勢の方々もお越しですが、もうここにはおられなくなってしまった方、違う世界に旅立っていかれた方、大勢いらっしゃいます。そういう方も含めて、本当にこれ以上ない。ありがたいなという感謝の思いを持っております。
原点に帰りたいと思ったからです。自分が政治家になった原点に帰りたい。そして38年、政治家をやらせていただいた。それはまず最初に、この地元中の地元である工芸大御門外のそういう方々に厳しい中に支えていたいと。それが私の原点です。党ではない、一人一人の人に誠心誠意接して、頭ではなく国民を見る。その原点に立ち返りたい。そう思ってこの地を選びました。
11. その他の政策スタンス
11.1 選択的夫婦別姓への賛同
選択的に生を選べるというのは、私はあるべきだと思っています。それは男性であれ女性であれ、背が選べないということによって辛い思いをしている、不利益を受けている、そういうことは解消されねばなりないと思っています。
同性でいいんだよという方は同性でいい。当然です。しかしながら、別姓にならないことでいろいろな不利益、権利の侵害を得ているとすれば、それは解消されるべきものです。
11.2 原発ゼロへの段階的アプローチ
原発は0に近づけていく努力は最大限にいたします。それは再生可能エネルギー、太陽光であり、風力ですが、私は小さいという字を書く。小水力、そして地熱、こういう可能性を最大限引き出していくことによって、原発のウエートは減らしていくことができると思っています。
私は、単に原発を減らせということを叫ぶだけではなくて、そのための方途を最大限に活用するということによって実現するものだと、このように考えております。
12. 決意表明
私、石破茂は、このたびの自由民主党総裁選挙に立候補をいたします。
誠実、環境の変化、国内外の状況の変化、そしてそれを変えていくための力、それは自分にはある。そのように確信をいたしております。状況が変わったからこそ、自分は出ねばならない。自分の安逸よりも、自分が身を捨てることによって、国が、国民が安心していただける、そういう国になるために石を投げ打つ、そういう決意であります。
どうぞ皆様方の御支持を賜ることができますように、心からお願いして、私の立候補の表明といたします。どうぞよろしくお願いを申し上げます。